現在、「リポビタンD」のCMで横浜FCの三浦知良選手と共演して話題となっている東海大学のソーラーカーチーム。
総監督の木村英樹教授が率いるチームは昨年10月に世界大会で準優勝し、過去に5連覇を達成するなど、東海大学のソーラーカーは世界的に注目されるマシンとなっている。
今回は、そんな最強マシンにタクシードライバー兼グラドルとして活躍する生田佳那さんが緊急試乗!
―まず、このビジュアルはどうですか?
生田 すっごく近未来ですよね~。でもボディを外すと、レーシングカーのようなフレームでちょっと威圧感あります。これ、ほんとに私が運転してもいいんですか?
木村 ぜひ運転してもらって感想をお聞きしたいですね。
生田 この4点式のシートベルトやハンドルがレーシングカーの雰囲気ですよね。これジェットコースター以来ですよ!
木村 で、ブレーキは足元のペダルなんですが、アクセルはハンドルに装着されているこちらになります。
生田 え!? これって回転させるダイヤルじゃないですか!
木村 このダイヤルを回してモーターの出力を調整するんです。細かく調整でき、固定できますからエコ運転に有利なんですよ。停車する時はダイヤルを戻してから、ブレーキを踏んでください。
生田 あのー。ハンドルにいろいろスイッチがありますけど、これって押しても…!?
木村 とりあえず触らないでください(笑)。
ソーラーカー発車! 生田、行きまーす!
生田 運転する時に注意事項はありますか?
木村 初めての走行なので、ゆっくりスタートしてください!
生田 では、早速走行してみます!!
―つか生田さん、加速早すぎぃぃぃぃぃぃ!!
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―ちょっと! 生田さん、木村教授にゆっくりって言われたじゃないですか!!
生田 これ、とっても気持ちいい加速なんですよー。車体の重さを全く感じないでスゥー!って一直線に走っていく感じ。こんなクルマは初めてですね。
木村 でも生田さん、運転が上手ですよ。普通、ビビッてブレーキがカクカクしたりしますけど、それもなくコーナーもスムーズに曲がってましたね。何か気になった点はありましたか?
生田 車高が低いから、いつも運転しているプリウスとは別物でした。でも、乗り心地はすっごくイイ! 音も静かで、風を切る音もあんまり感じませんでしたね。
木村 燃費を最優先にしてますから、空気抵抗を考えて車体の下も空洞になっています。なので風を切る音も小さいんですね。
生田 シャシーは真っ黒ですけど、どんな素材なんですか?
木村 カーボンファイバーです。航空機で使われる軽量で強度もある素材なので、ソーラーカーにも使用しています。あと防弾チョッキで採用されるケブラー繊維も使用しています。
生田 わ! タイヤがバイクのみたいに細い!!
木村 タイヤは抵抗を減らして転がることを最優先にしています。
生田 空気もパンパンに入ってますね。
木村 大型トラック並みの空気圧にしてあります。市販品でなく、このクルマ専用のタイヤになっています。このようにソーラーカーで培った技術が、市販車へフィードバックされていくんですね。
チームを支える学生たち3名が登場
今年は新マシンを制作して世界大会に挑むことになる木村教授率いる東海大学ソーラーカーチーム。マシンの製作、そしてレースにおいて主役となるのは学生たちだ。
彼らの夢は「世界一のチームを作ること!」。そんな学生さんたちへ生田さんがインタビュー。登場するのはドライバーの高柳光希(こうき)さん(4年)、喜多洸介さん(2年)、広報担当の白鳥瑚乃羽(2年)さんの3名ですっ!
生田 あのマシンを学生が作ったことにまず驚きなんですけど、大体どれぐらいの期間がかかるんですか?
高柳 大会が10月なので、夏休みの前後は車体制作になります。
生田 え! 夏休み、なくなっちゃうじゃないですか!
高柳 そうですね(笑)。
生田 皆さんは、ソーラーカーをやりたくて東海大学に?
高柳 僕はソーラーカーの存在すらを知りませんでした(笑)。でも、面白そうだと思って入ったらハマりました。
生田 ハマった理由は?
高柳 物を作り、レースに出て、さらに世界一という目標がある。これが魅力ですね。
喜多 僕は高校生の頃からソーラーカーをやっていて、国際レースに参加したくて東海大学に入学しました。まだ僕の学年では世界一になってませんけど、今年は世界一を狙ってます!
生田 女性の白鳥さんはどうですか?
白鳥 私、バイクもクルマも全く興味がないんですよ。だけど、チーム全員で世界一を目指す姿勢には本当に感動するんです! みんなの頑張る姿を、チームの広報担当として世界中に伝えていければと思ってます。
生田 チームに女性は何人いるんですか?
白鳥 4人だけなんですよぉ~。ちょっと寂しい(笑)。
高柳 そこは広報として、女子にもっとアピールしてもらわないと(笑)。
白鳥 頑張ります!
リポビタンDがレースを支える!?
生田 レース中にキツイことは?
高柳 やはり体力面です。レースはオーストラリアや南アフリカという熱い地域で開催されますから、立ってるだけで体力を消耗するんです。キャンプしながらレースをするので、お風呂に入れないのは辛かったですね。
喜多 レース中はスピードを出しますから、結構ハンドルを取られるんです。それが何時間も続くとスタミナの消耗がハンパないです。
白鳥 無線で歌とか歌ってるよね?
喜多 うん。僕は叫んだりもしてます。疲労しすぎて逆にハイになってますね(笑)。高柳先輩はどうしてます?
高柳 僕はリポD飲んでるから!
一同 (笑)
高柳 でもレース中より、レース前のほうが辛いですね。車検ギリギリまで作業していますから。
白鳥 しかも、ほとんど寝られないんですよね。
喜多 車検に落ちたらレースにすら参加できないから、ここは本当に頑張りどころです。
生田 そんな極限の状態で力を発揮できるポイントは?
高柳 チームの仲間と世界一を目指しているのが楽しいんです。仲間と1位でゴールして大騒ぎしたい。そんなことを想像してると力が発揮できます。
ここで仲間と頑張れることは本当に幸せだし、それだけでなくソーラーカーは先端技術の塊(かたまり)だから、いろいろな知識を吸収できます。木村教授が言うように「ソーラーカーとは一生のつきあい」なんですよね。楽しくてやめられません!
喜多・白鳥 だったら先輩、卒業しても手伝ってください!
高柳 リポD持って応援に行きます(笑)。
https://youtu.be/4to87GWmRm8
(取材・文/直井裕太 撮影/榊智朗 ヘアメイク/市瀨ひとみ)