ツイッターに似ていて使い方も簡単なため、なじみやすいと評判だ。※mstdn.jpより

“ポスト・ツイッター”と呼ばれ、ここ1ヵ月ほど話題になっている最新SNS「マストドン」。

ITジャーナリストの三上 洋(よう)氏がこう解説する。

「マストドンは短文を投稿して、お互いをフォローし合うなどサービスの内容はツイッターとほぼ同じ。何が違うかというと、ツイッターは一企業がサーバーを独占する中央集権型のSNSで、マストドンは分散型SNSということ。

わかりやすく言うとツイッターは大陸国家で、その中でコミュニケーションが行なわれている。一方、マストドンはたくさんの島(サーバー)の集まりで、ユーザーはそれぞれの島の中でコミュニケーションを取り合っている。しかも、この島自体は誰もが自由に作ることができる」

簡単に言えば小さなツイッターがたくさん集まっているというイメージだ。では、なぜそれが人気なのか。

「それは、今のツイッターが息苦しくなっているからです。例えば、少しでも政治的に偏った発言をすると、すぐに指摘されて叩かれる。自由な発言ができない。それに対してマストドンは、それぞれが独立した場所に、考え方が似た人が集まるので、なんでも自由に発言できる。それが注目されている理由のひとつです」(三上氏)

現在、島は世界中で500以上あるといわれる。

「萌え系画像投稿サイトで知られるピクシブが運営する『Pawoo(パウー)』の島には、エッチな画像がたくさん投稿され、現在13万人以上が登録する、世界一ユーザー数の多い島になっています。また、日本のAV女優を語る島などもあり、とてもエキサイティングな状況です」(三上氏)

一方で否定的な見方も。

SNSマーケティング会社「パスチャー」代表で、ウェブサービスに詳しいカイユリコ氏が話す。

「マストドンは、分散型SNSや自由な書き込みができるという思想や技術が注目されて、現在はITマニアが中心に盛り上がっているという感じです。しかし、今はネットの中心は若者。これまで若者が先に好んだサービスが一般的に普及してきたことを考えると、ポスト・ツイッターにはならないと思いますよ」

果たして、マストドンはドンな運命を迎えるのか?