ｉＰｈｏｎｅは中古市場でも大人気。新型の登場で旧機種の在庫が一気に増え、価格的にもコンディション的にも買い時となっている
来月の３日には、いよいよｉＰｈｏｎｅ Ｘが発売！ これから各キャリアの新たなる価格競争が予測される中、さらに景気良すぎなお話が！？
８月に関西大学が発表したスマホに関する調査資料を要約すると「スマホをはじめとする使用されていない埋蔵携帯の総価値額試算は約１兆７千億円という巨大な金額になった」と。 そもそも埋蔵携帯とは？
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―まずは、埋蔵携帯の調査を発表した経済学者で関西大学名誉教授の宮本勝浩氏に伺ってみました。埋蔵携帯とは一体？
宮本 新機種に機種変更して、そのまま古いほうを家庭で保管しているのが埋蔵携帯になります。これは【１人当たりの平均携帯保有台数－平均契約携帯台数×携帯電話保有人数】で算出しています。数字にして２億３千万台以上あると考えています。その価値総額が約１兆７千億円ということなのです。
―日本の人口より多いじゃん！
宮本 ２０１５年にも同じ調査をしましたが、そのときより５００万台以上も埋蔵携帯数が増加しました。私は、今後も増加傾向にあると予測しています。
―そもそも中古のスマホって価値があるのでしょうか？
宮本 例えば、テレビや各種レコーダーというデジタル家電、洗濯機や冷蔵庫といった生活家電。これらの多くは市場へ流通することなく、ほとんどが廃棄処分になります。使用年数が長いという問題もありますが、取り扱う企業が規模の大きな保管用倉庫を所有していないと流通をさせるのが難しいからです。
一方、スマホの場合は３、４年前の機種であっても実用には問題ありません。そして端末も小さく、ＣＤやＤＶＤの中古品と変わらないスペースで保管できるのが特徴です。また現在、格安ＳＩＭブランドの普及で、ＳＩＭフリー端末としての中古スマホが注目されつつあります。これらを市場へ流通させることで、大きな経済効果があると考えています。
―中古のスマホって、かなり経済効果的に有能じゃないですかっ！ でもでも、現状では、世間にはそれほど認知されていない理由とは？
宮本 まず、使用済みの“スマホは売れる”ということが認知されていません。それにスマホ内のデータを端末ごと保存しておきたいというユーザーの考えもあるようです。ユーザーにも高齢者が多くなっているので、この傾向は強まっています。そして、中古スマホを取り扱う企業もそれなりのシステムを構築しなくてはなりません。
◆『週刊プレイボーイ』４３号「中古スマホ市場の大研究！」では、この続きでスマホの中古市場のお得な活用テクも紹介。そちらもお読みください！
（取材・文／直井裕太 撮影／榊 智朗）