急速に進化し続ける音声認識と自動翻訳の技術。日本でもこれから普及していくのだろうか。
『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」で、"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏が、前編に続き、自動翻訳の未来について議論する!
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ひろ てか、そもそもスマートスピーカーに入力されるデータ量って、そんなに多くない気がしません? 検索したい「単語」だったり、買いたいと思う「商品名」がほとんどな気がするんですよ。そういえば堀江さんってスマートスピーカー使ってませんでしたっけ?
ホリ Clova WAVEを使ってるよ。なんか、スマートスピーカーが「世の中を変える!」なんていわれているじゃん? だから使ってみたけど、何が世界を変えるのかよくわからなかった(笑)。
ひろ うはは(笑)。LINEとかツイッターをスマホで音声入力する人は増えていくとは思いますけど、居間のスピーカーに大声で話すのって、相当ハードルが高いと思うんですよね。
ホリ スマートスピーカーの使い道は......いまいちわからんね。
ひろ 毎朝、天気予報や大きなニュースを知るためにテレビをつけっ放しにする人って多くいますけど、そういう使い道とかですかね? まあ、全部スマホでできることなんですけどね......。あとは、リモコンが大量にある家庭で、リモコンを全部スマートスピーカーに置き換えたいとか?
ホリ まあね。
ひろ あと、LINEやツイッターの短文のやりとりって普通の日本語とは違うので、それだけに特化しちゃうと、汎用性は減る気がします。
ホリ そうだね。
ひろ この手のデバイスが普及すると、「外国語は勉強しなくていいじゃん」と言う人が出てきそうですよね。
ホリ 機械がやってくれることは人間がやらなくてもいいからね。だから、その代わりに自分の好きなことを続けていればいいんだよ。
ひろ 自分の好きなことというのは、キツいと思わないでやれる学習ですよね。例えば、鉄道好きな人って専門家並みに詳しいですけど、努力して覚えようと思ってないですもんね。逆に、興味がない人が勉強して覚えようとすると、相当な苦痛ですよ。
ホリ あと「好きなことをしていればいい」とか「遊びが仕事になる」っていうと、必ずといっていいほど「それで食っていけるのか?」って言われるんだよね。
ひろ それは「マニアックな知識ほど競争相手が少ない」って気づけるかどうかですよね。例えば、日本史に詳しいとかだと食べていく難易度が絶対に高いわけですよ。
ホリ そそ。んで、ロボットやAIが人間のやってきた仕事を代替してくれるようになるわけじゃん。そして、これを言うと「私たちの仕事が奪われる!」ってヒステリックになる人がいる。
ひろ 例えば田植えだって昔は人間が手で植えていたわけですからね。でも、今は機械を使っているわけで。
ホリ 通訳の仕事だって将来はグーグルのイヤホンに置き換わるかもしれない。そういった世の中でも人間にしかできないことがある。それは自分の好きなことや遊びの延長だったりするんだけどね。
ひろ それをわかってもらいたいですね。
(構成/杉原光徳 加藤純平 イラスト/西アズナブル)
●堀江貴文(ほりえ・たかふみ) 1972年10月29日生まれ、福岡県出身。旧ライブドア社長。SNS株式会社オーナー兼従業員。『やっぱりヘンだよね』(集英社)が好評発売中
●西村博之(にしむら・ひろゆき) 1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著は『無敵の思考―誰でもトクする人になれるコスパ最強のルール21』(大和書房)