走行用と飛行用のエンジンを1基ずつ搭載し、最大高度3500m。地上での最高速度は170キロ

3月18日に閉幕した「ジュネーブモーターショー」に、2007年創業のオランダのベンチャー企業、PAL-Vが開発した空飛ぶクルマ「リバティ」が出展され話題を集めた。

三輪で走る2人乗りの小型車で、走行時には羽根部分が折り畳まれる。販売価格は約30万ユーロ(約4000万円)。納車は来年から開始する予定だという。

運転には当該国の認可が必要で、パイロットの免許も必要となる。現地で取材した自動車ジャーナリストの河口まなぶ氏はこう解説する。

「実物を見てみると、ヘリにクルマとしての機能をくっつけたというか、小型のヘリコプター感が強い。来年発売ということですが、日本の法律だと離着陸や免許の問題が立ちはだかる。日本での実用化はまだ先ではないでしょうか」

ちなみに、経済産業省は3月19日、「空飛ぶクルマ」の実用化に向けた検討をマジで開始。官民で連携し、技術開発や法整備などを進めるそうだ。今後は2020年代の実用化に向けた議論を進めるというが……マジ飛べんのか!?

インパネは完全に飛行機

(取材・文/黒羽幸宏 写真協力/PAL‐V)