昨年11月に発売され話題となった「ZOZOSUIT」の改良版が発表された。
『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」で、“ホリエモン”こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏が、前編に続き、新しくなった「ZOZOSUIT」を評価する!
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ホリ 改良版はずいぶんと不評みたいなんだけど、採寸はできるし、やれることは一緒なんだよね。ただ、その方法が違うだけ。
ひろ でも、旧式にあった「新技術のすごそうな感」がなくなっちゃったので、爆発的なヒットはしなそうな気がします。「改良版だったら別に欲しくない」みたいな。だから、せっかくあれだけ応募があったのにもったいないなぁと。
ホリ 応募じゃなくて、無料で配送されるゼロ円販売ね。でも、届いたら絶対みんな計測するはずだし、それなりに満足すると思うよ。
ひろ 目新しいうちは試してみると思うのですが、周りにも届いた人が出始めると箱を開けないまま放置するパターンも結構ある気がします。すでに最初の発表から半年とかたっていて、どんなもんかもわかっているので、面白さも薄れちゃっていると思うんですよね。
ホリ そうかなぁ。ちなみにZOZOはこのピッタリサイズをどうビジネスに生かしていくと思う? プライベートブランドでは今後、Tシャツやジーンズだけじゃなくスーツなんかも作っていくんだろうけど…。
ひろ 現時点では、それほどピッタリサイズが重要じゃないとしても、将来的には差別化なり高級化なりで重要になる気がします。あとは、さっきも言ったように返品のリスクが減ること。そういう意味では、採寸済みの人は割引とかにして、返品リスクの少ない顧客を囲い込むと利益率も上がりそう。
ホリ あー。
ひろ あと、ZOZOSUITで測ったサイズって、楽天とかほかのサイトで購入するときにも役立ちますよね。服のサイズは明記されているわけですし。
ホリ 他にも、サードパーティのアプリで撮影されて利用される可能性もそれなりにありそう。ほかのブランドやサイトが自分たちでアプリを作ったりとか。
ひろ それはありそうっすね。そう考えると、ZOZOはユーザーが覚えられない細かい数字を生かしたモデルにしていく方向に行くかもです。自分のサイズがSかMかは覚えていても、胸囲とか首回り、袖の長さとか二の腕の太さとか細かい数値はあんまり覚えないじゃないですか? あのスーツだったらやろうと思えば100ヵ所くらいは測れるでしょうし。
ホリ なるほどね。
ひろ どこを測った数字なのかよくわからんのを100個とか表示しちゃえば、他のサイトで買う気をなくすこともできる気がしますね。いちいち手動入力したくなくなるように量で圧倒するイメージで。
ホリ まあ、ひろゆきが言ったみたいに他のサイトでも使われる可能性は高いし、サードパーティがあのスーツを使ったビジネスを打ち出してくることもありえるよね。
ひろ センサー内蔵版のほうがサードパーティが乗っかるのは難しかったでしょうから、そういう意味でもスーツは旧式のほうが良かったんですけどね。
ホリ とにかく、ここからZOZOがどんな手を打ってくるのか楽しみだね。
(構成/杉原光徳 加藤純平 イラスト/西アズナブル)
●堀江貴文(ほりえ・たかふみ) 1972年10月29日生まれ、福岡県出身。旧ライブドア社長。SNS株式会社オーナー兼従業員。『10年後の仕事図鑑』(SBクリエイティブ)が好評発売中
●西村博之(にしむら・ひろゆき) 1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。『働き方 完全無双』(大和書房)が好評発売中!