今年も9月の2週目付近に開催が噂される新型iPhoneの発表会。そして、この時期になると海外のツイッターを中心としたネット界隈(かいわい)には各種リーク情報が氾濫しまくりなのも大恒例だ。
そこで今回は気になる噂をまとめつつ、その信憑性(しんぴょうせい)や出どころなどをチェックしてみましょう。
まず、iPhoneシリーズどころか国内で販売中のスマホを、ほぼほぼ実機テストしている月刊誌『家電批評』の編集者、松田健人さん。9月にアップルから発表がありそうな新機種は?
松田 3機種の発表が噂されています。まずは現在発売中のiPhoneⅩのアップデートモデル。ディスプレイサイズはそのままの5.85インチで、各種処理速度を強化したモデルといわれています。お値段的には最安のモデルでギリギリ10万円を切るぐらいかなと。
――これまでの【S】シリーズのような感じですか?
松田 はい。そうなります。もう一機種は、iPhoneⅩのディスプレイサイズを6.5インチ前後まで拡大した新規のモデルになります。これは現在の【Plus】シリーズに該当する商品です。こちらは最安モデルで12万円ぐらいといわれていますね。
――おお! iPhoneⅩで大好評の美ディスプレイ、OLEDをそのまま拡大して、お値段的にも現在のモデルに近いなら、これが大本命じゃないですか?
松田 確かに価格的にもスペック的にも、これがフラッグシップとなるでしょう。しかし、ユーザーにとって本命といわれるのは、3番目のモデルです。
――それは、どんな機種なんですか?
松田 6.1インチ前後のディスプレイを装備したモデルになります。デザイン的には、フラッグシップと同様にiPhoneⅩを拡大したようなものになるでしょう。
――それ、いらなくないですか? フラッグシップに6.5インチがあるし!
松田 ディスプレイは6.1インチで大きくなりますが、実は価格を抑えた廉価版モデルです。予想価格は最安モデルで7万円前後となっています。
――そんな虫のいい話あるわけないでしょー! ディスプレイが拡大して、廉価版とかおかしいじゃないですか!
松田 ディスプレイはOLEDではなく、iPhone8シリーズと同じTFTディスプレイ。そして背面のカメラもデュアルでなく、シングルにすることで価格を抑えています。これを主力モデルとして、コスパの高い中国メーカーのAndroid端末に挑むという展開ですね。
――なるほど。それだと格安になるのも納得です。つーか、松田さん! こういった予想ってどこから漏れちゃっているんですか?
松田 ここ数年、最も精度の高い予想をしているのが、台湾のKGI証券の経済アナリスト、ミンチー・クオ氏です。例年、彼が発信した情報から新型iPhoneの予想が始まるのです。
――ちなみに、クオ氏はこれまでどんな予想を?
松田 昨年のアップルの発表ですと、商品名以外のスペックやサイズ、発売時期などほぼ的中させています。前述した新型3機種の予想もミンチー・クオ氏が発信したものになります。
――クオさん、"iPhone界のノストラダムス"じゃないですか!! どうしてクオさんの予想はこんなに精度が高いのですか?
松田 クオ氏が台湾を拠点に活動しているのが大きいですね。台湾はiPhoneの組立工場であるフォックスコンの本拠地でもあります。
また、カメラのレンズ開発や基板メーカーなど40社以上の台湾企業がiPhoneの製造に関わっており、クオ氏はそれら企業の取引状況などを調査し、新型iPhoneの予想しているのです。
しかし現在、クオ氏はKGI証券を退社してしまったので、来年以降は神予想がなくなるかもしれませんね。
***
さらに、8月27日発売の『週刊プレイボーイ』37号「新型iPhoneを予想してみた!!」では、実装が噂される新機能や発売日などを詳しく予想している。