"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。今回は人気ゲーム『フォートナイト』がアプリストアから削除された問題について語る。

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ホリ 米エピックゲームズ社の人気ゲーム『フォートナイト』が、8月13日に「アップストア」と「グーグルプレイストア」から突然、削除されたよね。

ひろ アップストアやグーグルプレイストアで配信しているゲームの課金は、各アプリストアの決済システムを使うことになっているのに、エピックゲームズがゲーム内に独自の決済システムを作ったんですよね。で、それが規約違反にあたるということで削除されたわけです。

ホリ 課金の売り上げの30%を手数料としてアプリストアに取られるので、それが高いというのはあるよね。

ひろ 『フォートナイト』くらいの人気タイトルだと、かなりの巨額になりますからね。

ホリ ドコモのiモードは、アップストアと同じようなプラットフォームビジネスだったけど、手数料は9%だった。だから30%はかなり高いよ。

ひろ 堀江さんも悩まされたりしたんすか?

ホリ 例えば、メルマガとかのコンテンツをアプリストアで提供しようとすると、ほかのメルマガ配信サービスと比べてかなり高い手数料を払うことになる。そんななかでエピックゲームズはアプリストアにけんかを売ったわけだから、スマホアプリで課金展開をしている企業は、応援しようという気持ちになるんじゃないかな。

ひろ そのけんかも思いつきでやっている感じではないですよね。アプリが削除されたらすぐに訴状と一緒に、アップルが1984年に出したCMのパロディまで公開しているわけですから。

ホリ 独裁者が演説するスクリーンに向かってハンマーを投げつけるやつね。元のCMは「マックのわかりやすい操作が、当時のわかりにくいインターフェースから人々を救う」って意味だったけど、今度はアップルが批判されるほうになった。

ひろ しかもエピックゲームズのオリジナルストアでは、5000円以上する新作ゲームが発売日から24時間限定で無料配信されていた。そして、その発売日が騒ぎになった8月13日なんです。かなり周到に準備してますよね。

ホリ まあ、『フォートナイト』はPCでもプレイステーションでもニンテンドースイッチでもプレイできるから、スマホのアプリストアからの売り上げに依存していないのが大きいよね。

ひろ スマホアプリだけで稼いでいたら、アップルとグーグルに締め出されたら終わりですからね。『フォートナイト』のガチゲーマーは、みんなPCでプレイしているからスマホアプリユーザーが減っても屋台骨が揺らぐわけではない。

しかも、エピックゲームズのオリジナルストアを宣伝するいい機会にもなった。だから、戦略的に実行日まで綿密に決めていたような気がします。

ホリ きっと、iPhoneやAndroid経由の売り上げが大きくないうちにジャブを打っておこうって感じなんだろうね。

★後編⇒ホリエモン×ひろゆき「アプリストアから削除された『フォートナイト』の結末は......」

●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。近著に『堀江貴文vs.外食の革命的経営者』(ぴあ)

●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。最新刊は『1%の努力』(ダイヤモンド社)

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