直井裕太なおい・ゆうた
ライター。尊敬する文化人は杉作J太郎。目標とするファウンダーは近藤社長。LINEより微信。生活費の支払いは人民元という国境を越えるヒモおじさん。ガチ中華はブームじゃなくって、主食です。
昨年12月にスマホ販売に関する省令が改正されたことで、これまでMNPの大定番だった【iPhone1円】が消滅。と、思ったら1月後半から【iPhone 15(128GB)12円】という新案件がソフトバンクのオンラインショップや実店舗に登場しているという。
これまでの1円販売は基本的に"型落ちiPhone"が販売対象になることがほとんどだったが、今回は最新モデルであるiPhone 15がラインナップ。この12円販売ほか、最新のセールや端末情報をITジャーナリストの法林岳之(たかゆき)さんに解説してもらいます!
――まず気になるのが、ソフトバンクが行なっているiPhone 15(128GB)の12円販売。2月になってからはオンラインショップだけでなく、大手家電量販店や週末のショッピングモールでも、この超安案件をアピール中。これ、どのような条件や注意点があったりするのでしょうか?
法林 条件となるのは【MNP】と、ソフトバンクの新しい端末購入プログラムである【「新トクするサポート(バリュー)」の加入】です。そして、注意点としては、新トクするサポート(バリュー)はこれまでの端末購入プログラムとは違い【契約から1年後に端末を返却する】が基本となっています。
――つまり?
法林 ソフトバンクでMNP購入したiPhone 15(128GB)は【1年間の利用料金が12円】ということになります。毎月1円の支払いで、12ヵ月間の合計で12円という計算です。1年目以降も端末を使い続ける場合は毎月の端末代金3359円が発生し、2年間使用した場合の総額は4万320円になります。
ただし、新トクするサポート(バリュー)加入後、13ヵ月目以降にソフトバンクへ端末を返却した場合は、端末の残額支払いが免除されます。
――これは、総務省的にアリな販売方法なんですか?
法林 2月7日にソフトバンクは決算会見を行ない、そこで同社の宮川潤一社長に取材したときには「怒られるかと思って心配していたけど、大丈夫だった」という趣旨の発言をしていましたので、現状は総務省公認の案件です(笑)。
そもそも総務省がスマホ販売に関する省令の改正を行なったのは、MNPを活性化させるのも目的のひとつですから、いきなり禁止するのも難しいでしょう。
――ソフトバンク以外で注目のiPhone 15(128GB)販売はありますか?
法林 NTTドコモです。ドコモオンラインショップで販売されるiPhone 15(128GB)は、「5G WELCOME割」が適用されて省令改正後の割引限度額である4万4000円引きになります。
これは【MNP】と端末購入プログラムである【いつでもカエドキプログラム+への加入】が条件になっており、23ヵ月間の支払い総額は3万1570円。実はソフトバンクの2年間の総額よりお安くなっています。
ドコモ、ソフトバンク共にオンラインショップだけでなく、大手家電量販店でも似たような販売方式が行なわれていますが、実店舗だと【指定の料金プランへの加入】などの条件が追加されている場合がありますので、これはしっかりと確認してください。
――ソフトバンクの実店舗だとGoogle Pixel8も12円販売されていたりしますが、これのお得度は?
法林 Pixel 8はソフトウエアのアップデート期間が7年間。つまり、セキュリティ面で安心して長期間使える端末です。そもそも高性能なフラッグシップモデルですから、1年や2年でキャリアに返却するのではなく、それ以上の期間をメイン端末として使っても性能的にストレスを感じることはありません。そして、今なら一括購入がお得なんです。
――でも、Pixel 8も一括購入だとけっこうなお値段になりますよね。
法林 現在、Googleは同社のオンラインストアで「新生活キャンペーン」というセールを開催中です。Pixel 8は定価11万2900円ですが、これが2万3000円引きの8万9900円。ストアクレジットが1万5500円分追加され、この時点で実質7万4400円になります。
さらに、iPhoneの下取りキャンペーンもあって、利用者の多いiPhone 13(128GB)なら最大4万6072円の見積もり価格。つまり、フラッグシップ端末が実質3万円以下で購入できるのです。
――それ、もはや格安端末の価格じゃないですか!
法林 現在、GoogleはiPhoneのシェアを奪い、Android勢を拡大するのに本気ですから、このような大サービスとなっています。ちなみに、ストアクレジットは有効期限が1年間。
同じくセール販売されるワイヤレスイヤホンの「Google Pixel Buds Pro」(セール価格2万1200円)やスマートウオッチの「Google Pixel Watch」(セール価格2万5800円)の購入でストアクレジットを消化すると、よりお得度がアップします。
――ほかに注目の新端末は?
法林 ドコモ、au共に新入学シーズンに合わせて、コスパの良い〝学生向けスマホ〟を発売しました。
――社会人なので、学生向けはちょっと......。
法林 エンタメを重視する学生向けだからこそ、ゲームや動画視聴に最適化された高性能かつ値段も控えめ。どの世代にもオススメの端末です。
ドコモからはGoogleやSpotifyといったサブスクの期間限定特典が付帯する「Xperia 10V Fun Edition」(5万9532円、いつでもカエドキプログラムを利用したMNPでの実質支払金額)、auからは「Galaxy S23 FE」(3万900円、スマホトクするプログラムを利用した MNPでの実質支払金額)が新登場。
特にGalaxy S23 FEは2世代前のフラッグシップチップセットを搭載することで価格を抑え、6.4インチの大画面でゲームなどのエンタメ用途に最適の端末となっています。
また、ドコモとauからは最新のフラッグシップモデルとなるGalaxy S24シリーズが近日中に発売となります。これにより旧モデルのGalaxy S23の値引きも期待できます。省令改正後も旧モデルの値引き金額の上限設定はなく、大幅値引きのGalaxy S23を狙う場合は、S24の発売まで様子見するのが正解です。
――このほかに注目のセール情報は?
法林 MVNOのIIJmioは、MNPで最安110円から端末がラインナップ。格安端末だけでなく、フラッグシップもMNP割引が強烈です。さらにタブレットやパソコンも回線とセット購入することで大幅な値引き販売となっています。
――キャリア、メーカー、MVNOなど熱いセールが開催中なので、オンラインショップのチェックを、ぜひ!
*価格は2月14日現在の価格です
ライター。尊敬する文化人は杉作J太郎。目標とするファウンダーは近藤社長。LINEより微信。生活費の支払いは人民元という国境を越えるヒモおじさん。ガチ中華はブームじゃなくって、主食です。