直井裕太なおい・ゆうた
ライター。尊敬する文化人は杉作J太郎。目標とするファウンダーは近藤社長。LINEより微信。生活費の支払いは人民元という国境を越えるヒモおじさん。ガチ中華はブームじゃなくって、主食です。
9月4日にすべての新モデルが実店舗やオンラインショップに出そろったGoogleのPixel 9シリーズ。ここ数年で国内のシェアを急激に伸ばしているGoogleのスマホに搭載される新機能、そしてオトクな購入方法などを徹底解説です!
※キャリアの端末購入プログラムの価格は、オンラインショップで最大割引適用時の価格です。
* * *
9月4日に全4機種の新モデルが出そろったAIスマホこと、「Google Pixel 9」シリーズ。ショップに行くと「端末料金を抑えたいなら、こちらです!」と価格面も優秀な雰囲気。
そんな中、調査専門会社のIDCが発表したリポートによれば、Pixelシリーズの前年比成長率が500%超えで国内シェア3位の大躍進。新モデルのスペックやオトク要素など、『できるfit ずっと使えるGoogle Pixel』(インプレス)などの著書があるITジャーナリストの法林岳之さんに解説してもらいます!
――ユーザー的に気になるのがPixel 9シリーズの価格面。3キャリア、グーグルの直販でも販売されていますが、どうでしょうか?
法林 まず直販には旧端末の下取りキャンペーンがあります。例えば、Pixel 9を購入する場合、iPhone 13シリーズの下取りなら最大で7万円になります。
さらに、グーグルのストアで次回の買い物から使えるストアクレジットが2万4200円分も進呈されるキャンペーンを定期的に開催しています。直販での定価は12万8900円ですが、下取りやキャンペーンを併用して実質3万4700円で購入することが可能です。
なので、グーグル直販からの購入は、現在iPhone13や14シリーズのSIMフリー端末を利用しているユーザーにオススメです。
――キャリアからの購入はどうでしょう?
法林 現在、端末の価格が高騰しており、キャリアの端末販売は一括よりも端末購入プログラムがメインとなっています。
例えばauならPixel 9が、月1434円×22回(初回のみ1452円)。これはキャンペーンでの最大割引になります。Pixelシリーズは発売直後からキャンペーン対象となり、いつでもオトク感が強いこともユーザー的には魅力なのです。
――ソフトバンクでは、Pixel 9が実質36円というトンデモすぎるキャンペーンが始まっていますが!!
法林 これはソフトバンクの端末購入プログラム「新トクするサポート(プレミアム)」を利用した場合の価格で、毎月3円の12回払いで実質36円です。
ただし、2年目以降も端末を使い続ける場合は、月4199円となり、ほかのキャリアよりも月の支払額が増えます。この端末購入プログラムを利用する場合は使用年数を注意しましょう。
――Pixel 9シリーズならではのAI機能で注目は?
法林 やはり「編集マジック」をはじめとする画像関連のAI機能です。今回は簡単に人物の合成を行なえる「一緒に写る」や、画像のトリミングをしつつ背景を生成する「オートフレーム」、そして画像や閲覧中のサイトを指で囲むことで即検索できる「かこって検索」も便利な機能として注目されています。
ただ、私としては音声と、テキストに関するPixel 9シリーズの機能に注目しています。例えば不審な着信があったら、AI音声が自動で応答してくれます。また、翻訳や通訳機能の精度は、日々アップデートされて他社をリードしています。
海外旅行でのレストランの注文や、道を聞く程度ならまったく問題ありませんし、グーグル的には「ビジネスで利用できる翻訳」を目指していますから、その精度は圧倒的です。
――確かに、大谷選手の試合実況を翻訳させると、ちゃんと日本語の野球中継になるレベル! そして、この翻訳・通訳機能が連動するイヤホンも登場しています。これのオトクな購入方法は?
法林 直販で端末を購入したときに進呈されるストアクレジットを活用しましょう。「Google Pixel Buds Pro 2」(3万6800円)が2万4200円引きで購入できます。
また、「Google Pixel Watch 3」は直販だけでなく、キャリアでも販売され、端末購入プログラムの対象製品となっています。こちらもPixel 9シリーズの音声自動文字起こしに連動するAIに強いスマートウオッチです。
――では、iPhoneユーザーがPixelに乗り換える場合の注意点は? LINEの全トーク履歴移行、AirDrop非対応問題がありますよね。
法林 現状、LINEのトーク履歴の移行は過去2週間まで。AirDropは非対応です。ただ、同じAndroid端末であるサムスンのGalaxyシリーズはLINEの全トーク履歴の移行を実現しています。なので、そう遠くない未来にPixelも対応するのではと考えています。
また、グーグルは自社の補償サービスである「Preferred Care」を開始したことで、大手家電量販店やECサイトもGoogle製品を売りやすい環境が整いました。「AppleCare」もそうですが、販売店の修理対応の負担を低減できるメーカー独自の補償サービスはシェア拡大にはマストなのです。
――そんな中、いよいよ新型iPhoneシリーズも発売秒読み。キャリアの端末購入プログラムでの〝Apple vs Google〟の価格競争にも期待です!
ライター。尊敬する文化人は杉作J太郎。目標とするファウンダーは近藤社長。LINEより微信。生活費の支払いは人民元という国境を越えるヒモおじさん。ガチ中華はブームじゃなくって、主食です。