「DMM」がスマホでクルマを売却できるアプリをリリースした。
『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」で、"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏が、前編に続き、このビジネスの勝算について語る!
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ホリ おもしろいのが、この事業を率いてるであろう人物が光本勇介だということ。あのノールック買い取りアプリ『CASH』を作った人。
ひろ はいはい。昨年夏くらいに話題になった「売りたい物の写真をスマホで撮るだけで査定して、現金化できるアプリ」っすね。70億円でDMMに買収されたそうですけど。
ホリ そそ。だから、DMMに移った光本チームが新しく自動車買い取りサービスを始めるってことだと思う。んで、CASHではブランド物のバッグなんかも買い取られていて、「大黒屋」とかけっこう影響を受けちゃったみたいなんだよね。
今回の中古自動車の買い取りも、買い取りのハードルを下げてBtoBに流すっていうCASHと同じモデルだから、意外にうまくいくかも。てか、あの光本さんだからたぶん堅いよ。
ひろ 最近は、車の買い取りに限らず、融資もスマホ経由になるという話がありますね。例えば、中小企業向けですけど、先行投資や運転資金のサポートをスマホでできるサービスもあるみたいです。融資額は500万から5000万円で、金利は2%から15%というのが相場らしいです。
ホリ そういうのは増えていくかもね。
ひろ でも、貸すのはいいにしても、回収はどうするんすかね? 少額だったら手間がかからなくていいですけど、1000万円とかになると無視できない額じゃないですか。でも、スマホ経由とかなら、証拠捏造(ねつぞう)しまくりの詐欺師が本気で来たりするので、難易度高そうな気がします。
ホリ そのへんはどうするんだろう。
ひろ 申し込みがスマホ経由になっただけで、結局、面接をやるんだったら、今までとあんまり変わらないですしね。
ホリ だね。
ひろ 話を戻すと、今回は新しい自動車買い取りサービスってことですが、中古買い取り店って基本的にはネットには勝てなくなっていくんでしょうね。今後は、ピアノとかの高額の楽器もネット経由での買い取りになっていくでしょうし。ものを売る側にしてみたら、買ってくれるんだったら、その人がどこにいようと関係ないわけですから。
ホリ 最寄り駅の駅前なのか、ネットなのかは大差ないよね。ネットの古本買い取りサービスみたいに比較的高く買い取ってくれたり、CASHみたいに即日換金のほうが需要はある。
ひろ そうすると、地方とかで薄利多売でやっているネット買い取り店に、普通の地場の買い取り業者が勝てる可能性はかなり少ないわけですよ。
ホリ まあ、今後はそうなっていくんだろうね。でも逆に言えば、ネット買い取りに特化していく分にはまだビジネスチャンスがあるってことじゃない?
●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。旧ライブドア社長。SNS株式会社オーナー兼従業員。『10年後の仕事図鑑』(SBクリエイティブ)が好評発売中
●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著は『働き方 完全無双』(大和書房)