"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「２ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた！ なんかヘンだよね」。
今回のテーマはソフトバンクグループについて。前編では、巨額赤字の見通しである同グループに、ひろゆき氏が「新型コロナ騒動の株安は、孫（正義）さん的に弱り目にたたり目な感じ」としつつも、「倒産の危機に瀕する企業など、世界中でいろんなものが売りに出されるので、そこで孫さんの出る幕もあるんじゃないか」と予測。堀江氏も「なるほど、ここからロング（株を買うこと）するのか」と納得した。
（この記事は、４月６日発売の『週刊プレイボーイ１６号』に掲載されたものです）
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ひろ 個人的には、潰れたシェールガスの会社をサウジが買いまくるんじゃないかなと思っています。
ホリ まあ、彼らにはキャッシュがザクザクあるからな。
ひろ これから数年は、キャッシュが強い時代ですからね。
ホリ だよね。当分は「Ｃａｓｈ ｉｓ ｋｉｎｇ」の時代が来ることは間違いない。超富裕層が株式を爆買いしているって記事もあったけど、富裕層でお金を増やすことに熱中している人たちは、困っている経営者とかにどんどんアプローチをしているのが事実。
ひろ ただ、底値がいつかはわからないですよね。
ホリ そんなの神のみぞ知る領域だよ。
ひろ ソフトバンクって長期債務が世界２位らしいですけど、もし潰れたらみずほ銀行とかは大変なことになっちゃうので、たとえヤバくなったとしても倒産は引き伸ばされるでしょうね。
ホリ 貸し込んでいるみずほ銀行は、ソフトバンクを潰すわけにはいかないからね。だから、いろんな名目で潰れないようにお金を貸すはず。まさに「Ｔｏｏ ｂｉｇ ｔｏ ｆａｉｌ（大きすぎて潰せない）」。
潰すといろいろなところに影響が出てしまうからね。特にみずほ銀行は、ソフトバンクグループがヤバくなってもジャブジャブ金を出してくるでしょ。
ひろ 銀行ですら自分の財布のように使えてしまうソフトバンクって......（笑）。
ホリ アメリカにとってのボーイングとかも同じだよね。
ひろ ボーイングも大変みたいっすね。１兆４８００億円の融資枠を使い切るほど資金繰りが急速に悪化しているみたいですし、２度の墜落事故とコロナが追い打ちをかけたと。
ホリ こちらもまたＴｏｏ ｂｉｇ ｔｏ ｆａｉｌ。特にボーイングは旅客機だけじゃなくて、軍用機も造っているから、潰れたら安全保障上も困る。アメリカ政府は絶対に倒産させないでしょ。
ひろ ということを総合的に見ると、ソフトバンクにはみずほ銀行がついていて、サウジもいるので、大変ではあるけど大丈夫。ソフトバンクがやっている自社株買いも理にかなっているかなと思えるので、やっぱり孫さんはスゴイなと。
ホリ そういうことになるよね。
ひろ 平成以降、世界で戦える日本企業はそんなに多くないことを考えれば、孫さんの経営手腕って世界的にもっと評価されてもいい気もしますよね。
ホリ え？ 今でも十分、評価されてるっしょ。
ひろ あ、そうなんですね。でも、孫さんは予想外の手を打つ人なので、今後、僕らにも想像もできないような展開が起こる可能性はあるかもです。
ホリ まあ、それはあるかもね。
●堀江貴文（ほりえ・たかふみ）
１９７２年１０月２９日生まれ、福岡県出身。ＳＮＳ株式会社オーナー兼従業員。近著に『１２０歳まで生きたいので、最先端医療を取材してみた』（祥伝社新書）
●西村博之（にしむら・ひろゆき）
１９７６年１１月１６日生まれ、神奈川県出身。元『２ちゃんねる』管理人。最新刊は『１％の努力』（ダイヤモンド社）
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