7年目を迎えた東京アイドルフェスティバル2016(以下、TIF)。
ついに今年から開催が1日増え、8月5日(金)~7日(日)の3日間。東京・お台場で行なわれた。
初日のステージを紹介した前編、中編に続き、炎天下の中、いよいよ最終日! 8月7日の様子をお届けしよう。
【8/7】*
●SKE48[HOT STAGE] SKEの絶対的エース松井珠理奈がいないステージも、大矢真那(まさな)、高柳明音らベテランから後藤楽々(らら)、北川綾巴(りょうは)ら新世代メンバーまで、ひとつになって全力ダンス。“SKEらしさ”を見せながら、1曲目の『恋を語る詩人になれなくて…』からラストの『ごめんね、SUMMER』まで駆け抜けた。
昨年好評だった大矢の他己紹介は今年も絶好調! 北川を「おじさんファンだらけのSKEでも若いファンが多い」、東李苑(あずまりおん)は「ああいえばこういう星人」、二村春香を「爽やかな曲も悲しい曲も彼女がやるといやらしい感じになる」とバッサリ。かつて他流試合に弱いと言われたSKEはそこにはいなかった。パフォーマンス、トークともにアイドルの王者としての風格を見せてくれた。
●NGT48[HOT STAGE] TIF初参加となるNGT48、キャプテン北原里英の「今日はお手柔らかにお願いします」の挨拶とともにスタート。まずは『言い訳Maybe』『Everyday、カチューシャ』『重力シンパシー』と、AKB48の名曲メドレーで会場を沸かせる。MCコーナーはバラエティ担当として要注目の山田野絵がパントマイム、“最強の釣り師”と呼ばれる中井りかはファンを釣り上げる「よいしょー」の仕草で自己アピールだ。
5曲目『ヘビーローテーション』では加藤美南(みなみ)が、地元新潟の劇場以外では見せない前宙を完璧に決めた。客席から「うおぉぉ!!」と怒号のような叫び声が上がる。最後は高倉萌香がセンターポジションへ。NGT48のファンから“神曲”と言われる『Maxとき315号』で終了。東京の目が肥えたアイドルファンに、まずはご挨拶。ここからの成長も楽しみだ。
●せのしすたぁ[FESTIVAL STAGE] 『アイドルなんてなっちゃダメ!ゼッタイ!』のイントロから登場した、せのしすたぁ。「SKE48から来た皆さん! これが地下アイドルだー!!」と、まおが叫ぶと会場は一気にヒートアップ。リフトモッシュが起こる中、「おまえら飛ぶなー!」「やめて! BONDS(警備スタッフ)来るから! BONDS舐めちゃダメだからね。あいつら、腕、こんなだからね!」と、まおのマイクパフォーマンスは絶好調。
「おーれーのBONDS!」の合いの手まで入る始末で、新曲『GROWING』が終わるとステージ向かいに立つ等身大ガンダムに対して「ガンダムおまえは何も成長してないけど、俺らは生歌歌って成長してるから」と『ラストチューン』では、そのガンダムに向かって観客全員でケチャ! そしてサビに入ると「イェタイガー!」コールと会場責任者のマイク注意の声が入り乱れ、会場は大混乱。最後に「ほんと、オタクがすみません」と、まおと責任者が笑顔で握手。あれだけ大騒ぎだった会場は和やかな空気で幕を閉じた。
●夏の魔物[SMILE GARDEN] 「魔物ボンバイエ!」のコールとともに気温30度を軽く越したSMILE GARDENのステージに現れたのは、青森ロックフィスティバルから来た男女6人の異色ユニット、夏の魔物だ。1曲目はめちゃイケのエンディングテーマにもなっている『東京妄想フォーエバーヤング』。2曲目の『爆裂レボリューション』ではライブと同時に悪役の覆面レスラーが乱入、メンバーのアントニオ本田とのプロレスがライブとともに進行。ステージ上でブレーンバスターが炸裂する中、ライブは続く。
最後にフィニッシュ技「夏の魔物TIFスペシャル」をケンドー・チャンが極めて見事勝利すると、3曲目は夏の魔物の代表曲のひとつ『サマーロマンサー』。「冷房の効いた部屋から今すぐほら抜けだせ走りだせ」とシーンにハマった歌詞を成田大地がアツく歌い上げ、ラストはクロユリのメンバーも登場、12人でステージを盛り上げた。メンバーの塚本舞はグラビアアイドルとしてTOKYO GRAVURE IDOL FESTIVALにも出演するなど大活躍を見せた。
●虹のコンキスタドール[DOLL FACTORY] ヤンジャンのグラビア企画“サキドルエース”でGカップボディを披露し、見事グランプリに輝いた根本凪(なぎ)が所属する“虹コン”。デビューは2014年のTIFという、まさにTIFの申し子で、今年ついにメインのホットステージに立つまでに成長。この日のオープニングは9月20日に発売される最新シングル『限りなく冒険に近いサマー』から。続いて『ミライ上々!!』、そしてファンとメンバーが一緒になって盛り上がる『トライアングル・ドリーマー』。最後に「次のシップステージ(ヤンジャンのサキドルステージ)で伝説を残す!」とアピール。後で知ったのですが、シップステージでは全員が水着でパフォーマンスしたんだとか…。ああ、見たかったよ!
エレクトリックリボン、少女交響曲などが登場!
●エレクトリックリボン[FESTIVAL STAGE] ガンダム前ステージに爽やかなBGMに乗って登場したエレクトリックリボン。新体制3人のカラフルな新衣装はとても可愛らしい。1曲目『波音チューニング』のポップなリズムに合わせてメンバーは元気に跳ね回り、サビに合わせて観客も大きく手を振った。ラストはエリボンの代表曲のひとつ『星屑ハイランド』。エレクトロポップと上品な歌声、そしてメンバーの笑顔が日差しの照りつけるFESTIVAL STAGEに清涼感を振りまいた。TIF出演ではなぜか毎回、メンバーのERIKAが寿司桶を持って登場するが、特に何かするわけでもない。ある意味、TIFの風物詩といえるかもしれない。
●週プレ・ナツ☆イチッ!ステージ・少女交響曲~Girls Symphony~[DOLL FACTORY] ここからは、DOLL FACTORYで行なわれた「週刊プレイボーイプレゼンツ“ナツ☆イチッ!美少女オーディション”ステージ」の様子をお届け! 『週刊プレイボーイ』とTIFがガッツリと手を組んだ公式ガイドブック『ナツ☆イチッ!』。その目玉企画として行なわれた「ナツ☆イチッ!オーディション」のファイナリスト6名がパフォーマンスする。1組につき1曲勝負だ。芸人・ユリオカ超特Qとアイドルカレッジの南千紗登がMCを務め、いよいよステージが始まった。
最初に登場したのは、結成からまだ1年足らず。8月31日にCDデビューする少女交響曲(ガールズシンフォニー)の朝日花奈だ。このナツ☆イチッ!オーディションのファイナリストに朝日が残ったことで、TIF初参戦を果たした。そんな彼女たちがデビューシングルのカップリング曲『嘘つきなボクたちは』を歌い上げる。ピアノの戦慄が美しく会場に響きわたる。
朝日が曲の披露前に「私たちはまだまだ未熟なところや素人っぽいところもありますが、どんどん上を目指していきたいと思います!」と発言していたが、確かにまだぎこちなく初々しい。しかし、それでも「上を目指す」という言葉通り、メンバーの視線が真っ直ぐと進む。貪(どん)欲なパフォーマンスを見せてくれた。
●週プレ・ナツ☆イチッ!ステージ・palet[DOLL FACTORY] 2番手に登場したのは、paletの緑担当・最年少の一ノ瀬りと。ステージに現れると「私は身体が柔らかいということで、前後開脚をしたいと思います!」と特技を披露。前のめりな気持ちが伝わってくる。そんなpaletが選んだのは、9月7日に発売する7枚目のシングル『Over The Rainbow』。「あの虹を乗り越えていこう!」という、アップテンポな前向きソングだ。ファイナリストである一ノ瀬りとのパートになると、客席の中央最前が緑色(彼女の担当カラー)のサイリウムで染まる。
「もう一度立ち上がれ」「この夢があるから」「乗り越えていこう」「あきらめない」ーーそんな口にするのが恥ずかしいくらいの応援歌を真っ直ぐな瞳で全身全霊歌う彼女たち。アップテンポで楽しげな曲なのに、ストレートすぎる歌詞に思わず胸を打たれた。
●週プレ・ナツ☆イチッ!ステージ・フィロソフィーのダンス[DOLL FACTORY] 続いて登場したのは、フィロソフィーのダンスのリーダー・奥津マリリ。彼女の素晴らしい「横乳」はネットでも話題になり、一部で「横乳天使」と呼ばれるまでに。また、奥津本人が自分のバストのことを「マリチチ」と呼ぶという、なんとも前のめり状態なのだ。最初の自己紹介でも「それではせっかくなので『マリチチ』と叫びたいと思います。せーの、マリ、チチー!」と叫ぶと、客席も拳を握りしめ「チチー!」と叫ぶ。いきなりブッ飛んだ展開だ。
そんなフィロソフィーのダンスが選んだ曲は『すききらいアンチノミー』。オモシロな序盤とギャップありまくりのファンクでアーバンな曲だが、それにしても彼女たちの楽曲&歌唱力の高さはアイドルのそれを超えている。ツインボーカルである、日向ハルの突破力のある声量。そして奥津マリリの大きな膜で包み込まれるような、心のどこかに引っかかるような魅力的な声がオトナっぽいサウンドで出会う。他のグループが「かわいらしいアイドル」を推す中、見事な戦い方を見せた。
●週プレ・ナツ☆イチッ!ステージ・ピンク・ベイビーズ[DOLL FACTORY] 4番目に登場したのは、ピンク・レディーの曲を公式に歌い継ぐグループ、ピンクベイビーズの櫻井優衣。その邪気のない笑顔、スレンダーな体型、アイドル性だけでいったら、ファイナリスト内で1番といってもいいほどの逸材だ。夏らしい真っ白な衣装で「今回は新しい振り付けです! 楽しんでいきますよー!」と叫ぶと、会場に懐かしいサウンドが流れる。ピンクレディー初のミリオンセラーソング、『渚のシンドバッド』だ。
ピンク・レディーが70年代に登場した時、その長い脚を惜しげもなく晒(さら)し、日本中をトリコにした。そんな彼女たちを10人のメンバーたちが歌い継ぐ。メンバーみんな、細く、脚が長い。まさに“現代っコ”の体型だ。1976年の8月に『ペッパー警部』でデビューしたピンク・レディーから、ちょうど40年目の夏ーー40年前のサウンドを現代っコが歌い、踊る。そのハイブリッド感が心地良い!
「セクシー♪」と長い脚に手をかけ、腰を振る。夏らしく、若々しいステージ! 思わず “イチコロでダウン”してしまいそうになった。
空野青空、ぷちぱすぽ☆などが登場!
●週プレ・ナツ☆イチッ!ステージ・空野青空[DOLL FACTORY] 今回、ファイナリストとしては唯一のソロ参戦。「北陸の蒼い彗星」こと、空野青空。登場するやいなや、「オタクという名の“戦士”のみなさんに愛と癒しを届けるため、今日も1日“ぼんぼり”ます♪」と、独特な挨拶。そのままファーストシングル曲『キラキラアオゾラ』へ。
「あおにゃん」のニックネームが表すような「にゃんにゃん」な萌えノリが楽しい。右へ左へ、後ろへ前へ。「位置について~よ~い、ドーーーン!」とクラウチングスタートを決めてみたりと、ステージを動きまくる。ソロでも飽きさせない工夫が随所に見られた。「ガンダム好き」「結構なレベルのオタク」…そのキャラクターで独特な世界観を生み出し、会場の注目をしっかりと奪っていた。
●週プレ・ナツ☆イチッ!ステージ・ぷちぱすぽ☆[DOLL FACTORY] ファイナリスト6人目。最後に登場したのは、ぷちぱすぽ☆の八木ひなた。「歌もダンスもまだまだだけど、笑顔はたぶん金メダルー! 黒髪ニッポン代表、高校1年生の八木ひなたです!」と、自らのキャッチフレーズで元気いっぱいに自己紹介。「2020年の東京オリンピックに“アイドル”を正式種目にするために活動しています!」と言う八木。体操服に紺のスカート。頬っぺたにペインティングした日の丸がカワイイ。
ぷちぱすぽ☆が今回のために用意したのは『サムライガール』。運動会で流れる定番曲『クシコスポスト』をベースにした元気曲! ゴールドのバトンをタッチしながら歌う。「ニーッポンニーッポンニーッポンニポンポポポン!」「ジャパーンジャパーンジャパーンジャパンパパパン!」と会場をアオりまくる。ファンもそのアオりに乗りまくる! ファイナリストの6組中、イチバンの盛り上りを見せた。曲の最後は5人が輪っかを作り、オリンピックのマークを形どっていた。
●週プレ・ナツ☆イチッ!ステージ・アイドルカレッジ[DOLL FACTORY] ファイナリストたちの魂の1曲勝負が終わり、会場にいるファン、約450人による投票が行なわれた。票数の集計中、MCを務める南千紗登率いるアイドルカレッジの特別ライブが行なわれた。今年の1~3月にかけて『週刊プレイボーイ』誌上で、グラビアとライブで戦う「グラバカ!」というバトルカーニバルが開催された。そこでクイーンに選ばれたのが南千紗登だ。
今回は大人数のアイドルカレッジから「グラバカ!」に参加したメンバーを中心に選抜された“週プレ選抜”メンバー。1曲目は『ハルモニア』から。前向きに“力強い意志”を歌い、妖艶に踊るメンバーたち。続く2曲目の『This is it~永遠少女~』でも、オトナっぽい視線を投げかけながらスタイリッシュに舞う。会場に広がる緊張感の中、貫禄のステージングを見せつけた。
●週プレ・ナツ☆イチッ!ステージ・結果発表[DOLL FACTORY] アイカレのステージが終わり、いよいよ結果発表。ファイナリストの6人が再びステージに並ぶ。緊張の面持ちで、結果を待つ6人。MCのユリオカ超特Qが「さぁ、もう結果は私、すでに受け取っております!」と、優勝者の名前が書かれた紙を頭上に掲げると、会場中が「おぉ~~!」とどよめく。
「それでは、発表致します! もっとも獲得ポイントが多かった、初代ナツ☆イチッ!クイーンは!!」
照明が暗くなり、ドラムロールが鳴り響く。緊張で動けない6人のファイナリストたち。ドラムロールが止み、その名前は呼ばれた。
「フィロソフィーのダンス、奥津マリリさんさんです!!」
顔を抑え、信じられないといった表情の奥津マリリ。それを笑顔と拍手で祝福する、残りの5人。クイーンに栄光のトロフィーを手渡された。
「本当にビックリしましたし、こんなにみんなが“マリチチ”を愛してくれてるなんて、思っていませんでした! ありがとうございます!! 始まったばかりのグループで、全然知名度もないと思っていたんで…いやー、チチ出して良かったなって思いました!」
会場中が祝福する中、ナツ☆イチッ!クイーンとなった奥津マリリ。ユリオカ氏のいうところの「おっぱいに名前が付いたのは、井上和香さんの“ワカパイ”以来!」と太鼓判を押す、その魅力的な“マリチチ”グラビアは近日、週プ誌上にて掲載予定。要チェックなのは間違いない!
※ナツ☆イチッ!ステージのさらに詳細なリポート&映像もチェック!(【週プレ×TIF2016】ナツ☆イチッ!クイーンに奥津マリリが決定!ナツ☆イチッ!ステージリポート https://www.youtube.com/watch?v=1fUbVMkqu3Q&feature)
●lyrical school[SMILE GARDEN] 今年、メジャーデビューを果たしたlyrical schoolがTIF最終日のSMILE GARDENに登場。『そりゃ夏だ!』『RUN and RUN』『FRESH!!』という夏らしくテンポ良い曲のメドレーに観客はノリノリに。2曲目の新曲『サマーファンデーション』。夏らしさの中にどこか哀愁を感じるメロディーは「TIFが今日で終わってしまう」という寂しさを漂わせる。「たぶんだけど、絶対今日のことずっと忘れないと思うんだ」と歌うメンバーayakaの目には涙が潤(うる)んでいたように見えた。
最後は『photograph』でドラマチックに締め括る。会場のファン達も大きく手を振り、メンバーと一緒に精一杯ジャンプした。今年のTIFではコラボ、SKY、HOT、SMILEの他にも様々なイベントでlyrical schoolは大活躍した。
PASSPO☆、Negiccoなどが登場!
●PASSPO☆[SMILE GARDEN] 「ポテリッチpresents アイドル神推し決定戦」と銘打たれた1時間のステージ。3組のアイドルグループがポテリッチのパッケージに掲載される権利を奪い合うという企画に、まずPASSPO☆が登場した。
1曲目の「マテリアル Girl」から「ポテ~ッチ♪」という合いの手を挟むメンバー。ポテリッチを持ちながらというだけでなく、食べながらパフォーマンスする姿は「他では絶対に見られない」というオトク感がある。MCを挟み、2曲目は自己紹介曲『7’s Up』。ここでも各メンバーが好きなポテチの味を紹介する(うま塩が人気)。企画のコンセプトにガッチリ合わせてくるあたり、さすがPASSPO☆といったところ。
その後、『HONEY DISH』『pretty lie』『じゃあね…』『Pretty Lie』を続けてパフォーマンス。ミディアムテンポの曲をうまく使い、普段よりも平和なSMILE GARDENでのステージングを見せた。
●Negicco[SMILE GARDEN] 「ポテリッチpresents アイドル神推し決定戦」2組目に登場したNegicco。1曲目の『ネガティヴ・ガールズ!』では、Meguが「ポテリッチ大好きな人!」、Kaedeが「私も大好きです!」と叫ぶ。Nao☆は両手で「Cの字」を作りながら「おい…C~!」と独特な表現。三者三様のポテリッチアピールだ。『完全攻略』でも「頭の中ポテリッチがいっぱい♪」と歌詞の一部を変えて歌う。遊び心いっぱいなこの余裕は、14年目に突入したNegiccoならではのものだろう。
続く『圧倒的なスタイル』では、ファンもステージのメンバーも、おなじみのラインダンスを楽しむ。最後は『ときめきのヘッドライナー』と、普段通りのパフォーマンスで締めくくった。さらに、捌け際のMCでは、Nao☆が「みんな! ポテリッチ、いつ食べるの? あとでしょ~!」と、ズッコケてしまうような独自のネタを披露。今年のTIFでも、最後までNegiccoらしさ全開だった。
●夢見るアドレセンス[SMILE GARDEN] 「ポテリッチpresents アイドル神推し決定戦」のラスト3組目は「可愛いだけじゃダメなんですかぁ~?」というキャッチフレーズとともに非常にメンバーのルックスが良いことで有名な“夢アド”こと、夢見るアドレセンスが登場! 『舞いジェネ!』『Bye Bye My Days』『くらっちゅサマー』『ファンタスティックパレード』と代表曲を連発して会場は大盛り上がり。
先のNegiccoとは全く違う方向性の盛り上がり方で、上半身裸になったファンのリフトやサイリウムが宙を飛びまくる光景はロックバンドのライブのようだった(やっちゃダメ! 絶対!)。だが、可愛いだけではここまで盛り上がるライブはできないだろう。メンバー全員が数年前に比べて成長して大人っぽさを身に着けている一方、荻野可鈴のすっとぽけた持ち味は相変わらず変わっていないように見え、なぜか安心してしまった。
●でんぱ組.inc[HOT STAGE] メインステージとなるHOT STAGE。グランドフィナーレ前の大トリを飾るのは、今回、TIF特命大使としても活動した、でんぱ組.inc。カラフルなサイリウムの海がメンバーを迎え入れる。登場だけでHOT STAGEの盛り上がりは最高潮! そしてそのまま1曲目。なんとキラーチューン『でんでんぱっしょん』を披露! 最高潮から、さらにその上にボルテージは上がりまくる!
曲中、バックの巨大モニタには、VJよろしく、ドラッギーでサブカルティックな映像が映し出される。その映像とパフォーマンスが混ざりあう。楽しい! でんぱのライブは楽しすぎる!! たった1曲で満員の客席をありえないほどの熱さにしてしまった。そこから『VANDALISM』『NEO JAPONISM』という強力なナンバーでさらに盛り上げる。会場のファンも「これでもう、身体の電池が尽きてもいい!」といわんばかりにエキサイティングしまくった。
続くMCでは、夢眠(ゆめみ)ねむが「この3日間、ツイッターでアイドルのかわいい自撮りとかを見ていたら、みんな最高の夏を送ってるなと思って……」と涙を浮かべる。そして『ユメ射す明日へ』『くちづけキボンヌ』。心を込めて歌うメンバー。夢眠ねむだけでなく、古川未鈴(みりん)や最上もがも瞳が光っていた。見ているこちらも、思わず胸を突かれる。ファンとメンバーの心が交差する、最高のステージを見せてくれた。
ステージ終了後、アンコールが鳴り止まない。そこにタオルを持ったメンバーが再登場。「アンコールありがとう!…というわけで、TIF3日間……おつかれサマー!!」と、ラストの曲『おつかれサマー!』で圧巻のステージを締めくくった。
●吉川友[DOLL FACTORY] でんぱ組.incが、HOT STAGEのラストを飾っている頃、DOLL FACTORYには白黒の風船を大量に衣装に付けた“きっか”こと吉川友が登場。やっぱり、この「アイドル界のジャンヌダルク」が出てこないとTIFは終われない。まずは、『URAHARAテンプテーション』からスタート。歌の合間を縫うように「みんな一緒にクラップー!」とアオる。ソロアイドルの出場が少なかった今年のTIFでも、ひとりで観客を盛り上げる実力はやはり見事だ。
MCでは「この新衣装で皆さんの心に傷跡を残したいと思います!」と、“爪痕”ではなく“傷跡”と言う、おなじみの独特な言い回し。その後、『チャーミング勝負世代』と『ずっとずっとずっと君がスキだ』を披露。ステージを右へ左へ所狭しと動き回る姿からは「誰ひとり退屈させない」という心意気を感じた。ソロアイドルとして、グループアイドルには絶対に負けていられないのだろう。最後、「吉川友、24歳。いくつ歳をとってもアイドルやり続けます!」と高らかに宣言してステージを去った“きっか”。数少ないソロアイドルとして、さらに活躍してもらいたい。
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こうして、3日間に拡大した世界最大の「東京アイドルフェスティバル2016」は終了した。参加グループは、なんと301組。来場者数は約7万6千人(!)。今年も大成功だったといえよう。
アイドルは“ブーム”ではない。“カルチャー”だ。今年のTIFに参加した者ならば、誰もがそう思うことだろう。
これだけ多くの少女たちが、東京・お台場を目指してやってくる。これだけ多くの人々が、アイドルを見に炎天下の中、やってくるのだ。
今年も、お台場の太陽はとんでもなく熱かった! そして、その熱さを吹き飛ばすアイドルたちの笑顔は、とんでもなく美しかった!
来年も、そしてその次の年も、我々はお台場に向かう。アイドルが、ずっとずっと輝いていられるようにTIFを応援していきましょう。
今年も最高の最高に楽しかった、ですね! また来年、お台場で会いましょう。青春の燃える、あの地で!
●明日は毎年恒例!TIF大好き取材班が選ぶMVPとキラキラ美少女の発表!【特別編】を配信予定!
(取材・文/TIF大好き取材班、撮影/武田敏将・関根弘康・アオキユウ)