2017年、週プレNEWSが大注目する美少女インタビュー。
第3回目は、サブカル系女子や楽曲派のアイドルファン、ロックファンたちに今、絶大なる人気を誇る「BiSH」から、2016年の8月に加入した「僕の妹がこんなに可愛いわけがない」担当のアユニDちゃんが登場!
早くもその小動物的な可愛らしさに注目が集まっているが、実は彼女、「暗い学生時代だった」という噂が…! 一体、どんなコなんでしょう?
* * *
―さて、「週プレNEWSが選ぶ2017年の注目美少女」の7人の中のひとりとして、選ばさせていただきました。
アユニ ……嘘ですよ。他の人が気になるんですけど…。
―とりあえず、今のところ乃木坂46の堀未央奈さんと生ハムと焼うどんの東理紗さん。そしてその後は…ごにょごにょ(4人目以降は明日以降のお楽しみです)
アユニ まずい。全然…ダメですね。これ(笑)。ちょっと…。死にたくなってきました。格が違いすぎて…。
―生きてください(笑)。とりあえず、アユニさんのことを聞かせてもらえますか。
アユニ …北海道出身で、去年の6月にあったBiSHの追加オーディションに合格して、7月に上京してBiSHに入りました。
―元々、こういう活動には興味あったんですか?
アユニ ありました。中学生くらいから…。ももクロさんがすごく好きで。しおりん(玉井詩織)が…。一番最初に見た時に「可愛いな」って思ったんです。
―なるほど。ちなみに、どんな中学生時代を過ごされたんですか?
アユニ 影です。
―影…ですか! …あの、いわゆる「スクールカースト」ってあるじゃないですか。クラス内のピラミッドの位置取りみたいな。アレって、どこらへんの場所にいました?
アユニ 一番下…から、ちょっと上の端っこですかね。誰とも喋らないコもいるじゃないですか。そういうコに比べたら、ちょっとだけ上…。友達がひとりだけいたので。でも唯一の友達が休んだ時とかは本当にヤバくて。ずっと小さくなってました。基本、机に伏せてたり。
―学校から帰ったあとは何をしてたんですか?
アユニ 学校帰ってから、すぐパソコン開いて。ひたすらネットです。休日も…12時間とかずっと。「なんでみんな遊んでるのに自分は遊んでないんだろう」とか思ってました。あ、そうだ! 部活やってたんです。思い出しました。バドミントンやってました。それは楽しかったです。
授業中に先生に指されただけで、汗がバーって
―ええ?? なんで忘れてたんですか!
アユニ あまり記憶がなくて。写真嫌いだから撮らないし、自分のケータイにも1枚もないんです。撮っても残したくないから消してて。で…中1から中3までやってました。その唯一、仲の良いコもやってたんです。今、思い出しました。
―…本当に記憶も写真も自分で消してたんですね。
アユニ すごく赤面症で。上京してから性格も変わったんですけど、知らない人とは本当に喋らなかったです。授業中に先生に指されただけで熱くなって、汗がバーって出てきて。小さい時からそうで。
―ちなみに、ずっとネットをやっていたって…どこらへんを見ていたんですか?
アユニ 普通にYouTubeとか、2ちゃんねるのまとめサイトとかですね。ニコニコ動画も見てました。ニコニコだと「踊ってみた」とかボカロ(初音ミクなどのボーカロイドで作られた曲などの動画)とか。あと「ミリしら」って知ってますか?
―あぁ、「1ミリも知らない◯◯をアフレコしてみた」っていう動画シリーズですね。初めて見る動画に勝手にアフレコするっていう。一時期、流行りましたね。
アユニ あれ面白くて、ずっと観てました。デイブっていう外国人が料理を作ってる動画に勝手にアフレコするやつとか。そういうのを観てると、いつの間にか12時間くらい経ってました。学校でニコニコの話をしてるコがいても「私も観た」って声かけられなかったです。それでまた赤面したりして。
―それは、「あ、今話してる動画、私も観たけど、話せない」っていうヤキモキした感じで赤面しちゃうんですか? それとも「私、何話しかけようとしちゃってんの? なんなの私?」みたいな感情ですか?
アユニ 両方ですね…。
―そんな中学生活ですが、どうでした? 楽しかったですか?
アユニ たぶん、そんなに楽しくはなかったです…。ずっと「早く卒業したい」って思ってたんで。「早く、楽しい高校生活を!」って(笑)。
―で、念願の高校はどうでした? 楽しい世界は広がっていましたか?
アユニ いや、むしろ孤独です。唯一、仲がよかった友達は別の学校に行っちゃったんで。部活もやらなかったし…ケータイ持ち込みがOKの学校だったんで、ずっとケータイでした。周りの人には「ケータイが友達」とか「陰キャ(陰気キャラ)」とかって言われてて。
別に話しかけられるわけじゃなんですけど、「ケータイちゃん」みたいな。高校に入ってからは、学校が終わるとすぐに家に帰ってきて泣いて、みたいな生活です。友達もできないし、学校もつらいし。ずっと、泣いてご飯をいっぱい食べて…の繰り返し。
よくテロリストと戦う妄想をしてました
―友達がいなくて学校ですることないと、妄想とかしてそうですよね。
アユニ そうですね。してましたね。
―どういう妄想してたんですか?
アユニ よくあったのは、学校にテロが攻めてくるのが多かったです。『リアル鬼ごっこ』に出てくるような武装した人たちがくる、みたいな。私、教室の前の窓際の席だったんですけど、後ろのほうの席の窓がガシャーンって突然割れるんです。
―武装したテロリストが飛び込んできた!
アユニ で、後ろを見ると、後ろの席の生徒はすでに死んでるんです。私はすぐに教室から逃げ出して。で、戦います。
―あ、かくれんぼ的な感じで逃げるんじゃなくて、戦うんですね。
アユニ 実際にはそんなふうには壊れないですけど、机の脚を折って、尖らせたものを武器にして。高度な動きをして倒していきます。
―ええ! テロリストはなんか甲冑みたいなプロテクターをしてるんですよね? その隙間を狙っていくんですか?
アユニ はい。壁とか走るんで。パルクールってわかります? 街をすごい動きで走り回るパフォーマンスなんですけど。その映画があるんですよ。『YAMAKASI』っていう。その映画に出てくる人たちの動きがカッコよくて。それに影響を受けた動きで、教室に来た奴を倒すんです。でも、体育館には軍隊みたいなのがいっぱいいて、次々と襲ってくるんです。それを倒すんですけど、私以外は全員死んでます。
―先生とか。
アユニ 先生の頭は爆発します。生徒の中でズルいやつは掃除のロッカーの中に隠れてるんですけど、「誰もいなくなった」と思って、ロッカーから出ると殺されます。
―別にズルくはないでしょう(笑)。アユニさんを「ケータイちゃん」って呼んでた人たちも死ぬんですね。
アユニ そうですね。中学時代にも妄想してたんですけど、その時は仲のいい友達だけは生き残って、ふたりで戦ってました。
―最終的には、アユニ軍は勝てるんですか?
アユニ 考えてたら授業終わるんで。考えるのをやめてました。最後までいかなかったです。でも中学時代にそういう妄想を始めた時に、本当に楽しかったし、すぐ時間が経つんですよ。「あ、これ、寝てるより全然いいな」って思いました。…この話、初めてしました。
「ステージでゲロを吐いても絶対に踊り続けます」
―初出し、ありがとうございます(笑)。そんな妄想の日々だったんですね。だけど現実に戻ると、友達もいないし、毎日何もないから泣いていた、と。
アユニ こんな自分がイヤで。でも性格は変えれないから。変えたくても変えれないから。ずっと泣いて。で、2ヵ月に1回くらい中学時代の唯一の仲のいいコと会って遊ぶ、みたいな。そのコも私と似てるんで「学校をやめたい。いなくなりたい」ってずっとふたりで喋ってました。
―世界が変わるか、自分が変わるかしないと、その現状は変わらないですもんね。で、「自分は変われない」って思っていた?
アユニ そうですね。「一生このままなんだ」って。だから「絶対に大人になったら東京に来る」って。「そうしたら変わる」って思っていました。北海道だからダメなんだって。その友達とも「将来は東京に住みたいね」って。親にも言ってて、「そうしなそうしな」って。
―こう聞いていると、BiSHみたいな人前に出るグループに入るようには思えないんですけど。
アユニ ずっと「いいな」とは思ってました。でも、「なれるわけない」って諦めていました。でも、東京に行けば何かあるって。「そういう活動は自分にはできない。でもやりたい」って、そんなことばかり考えてたら時間が過ぎていって。そんな時にBiSHが「追加オーディション」で募集を始めたんです。で、それをツイッターで見つけて、絶対に受からないと思ってたのもあって、応募してみたんです。思ってもいないことを書いて。「ステージでゲロを吐いても絶対に踊り続けます」って。
―なんでそんなことを!? 吐いても踊り続けるって、嘘でしょ?
アユニ 嘘です。わからないんですけど、やる気がありそうなことを書こうと思って。あと自撮りもしなくちゃいけなくて。頑張ったけど、したことなかったから、真顔で正面からのやつで。今思えば、本当に消したい。撮り直したい。
―今さら撮り直しても意味ないですよ。合格したんですから。で、書類審査が受かって、東京に行くことになった。
アユニ はい。北海道から出たことなかったんです。書類審査の合格メールがきて、お姉ちゃんに「どうせ受からないから東京行ってみたい」って相談したんですよ。そしたら親に聞いてみようってなって。親も「東京行ったことないんだし、行ってみなさい」って、すぐに許してくれて。嬉しかったです。頑張って、飛行機とか道とか調べて、ひとりで行きました。
―飛行機の中でどんな気持ちでした?
アユニ 「東京、怖いけど楽しみ」ってドキドキして。でも会場に着いたら、みんなオシャレだしカワイイし。「なんでここに来ちゃったんだろう」「死にたい死にたい帰りたい帰りたい」ってずっとつぶやいてて。ハードルが高すぎました。
―で、面接はどうだったんですか?
アユニ 緊張しすぎて、「自己紹介して」って言われたんですけど、自己紹介自体がわかんなくなっちゃって。あと書類に「ジブリが好き」って書いてたから「じゃあ、トトロ歌ってみて」って言われて。アカペラで「トットロットットロッ♪」って歌わされて。別にあの曲だと、歌ったところで歌唱力とかわからないと思うんですけど…。
で、もうダメだって思いました。秋葉原にもどこにもよらずに飛行機で帰ってきました。親にお金を出させて、何もできなかったって後悔して。「飛行機爆発しないかな」って思いながら。
絶対に無理だと思ってたけど、仲良くなれました
―でも、結果的には合格。しかもたったひとりだけの合格者でした。
アユニ 最初、プロデューサーの渡辺さんから電話がかかってきた時は「あぁ、大量に入れるんだ」って思ってたんです。「また、そこから選ぶのかな」って。でも違いました。今でもなんで私を入れたんだろうって思ってます。インターネットの人たちも「なんで入れたんだ?」って言ってるし。
―あ…エゴサーチとかして調べちゃうんですね(笑)。で、入ってみてBiSHはいかがですか?
アユニ 最初は、絶対に仲良くなれないって思ってました。絶対に無理だって。でも少しずつ話せるようになって、すごく仲良くなれて。自分の性格も変わりました。
―世界が変わったら、自分も変われた、と。
アユニ そうです。最初は全然喋れなくて。毎晩泣いて。次の日からちょっと「今日は絶対喋りかけよう」って決めたり、「発言は絶対しよう」とか。中学、高校では絶対に思えなかったし、できなかったことができるようになってきました。メンバーに言われたんです。「仕事だからね」って。その言葉が突き刺さって。「喋んないでお金をもらったらダメだ」って思うようになりました。
メンバー以外、友達ができたりは全然してないけど、変わんないとダメだって。今まで一切、頑張ってこなかったんで。だから2016年は人生が変わった年です。曲もダンスも覚えることばかりだし、大変だけど楽しい。得るものが多すぎて大変です。今までほとんど何もない生活だったんで感謝しきれないくらい。失ったのは暇な時間。サボっていい時間くらいです。
―人が死ぬ妄想は、しなくなりましたか?
アユニ しなくなりました。覚えること、やらなくちゃいけないことが多すぎて。ちょっとだけ寂しいですね。でも、他のことが楽しいから今、楽しいです。こうやって過去の話もできるようになっている今が楽しいです。
―よかったです。では、2017年の目標を教えてください。
アユニ 自信を持ちたいです。ないから。どうしたら自信が持てるんだろう。
―理想の自分を明確に持てばいいんじゃないですか? 例えば、「こんな人になりたい」っていう理想ってあるんですか?
アユニ 『惡の華』っていう作品の仲村佐和ってコが大好きなんですよ。思ったことをストレートに言うコで。クラスでは浮いているけど、そんなことは気にしないで自分の世界で生きてるんです。あのコになりたいって思ってました。今も憧れです。ああいう風になりたいです。絶対になれないと思うけど…。
―でも、あの頃も「東京で人生を変えたい」と思っていて、結果、世界も自分も変わったんですから。変われるかもしれないですよ。
アユニ はい。ありがとうございます。頑張ってみます。
(取材・文/篠本634[short cut] 撮影/武田敏将)
■アユニ・D(あゆに・でぃー) 10月12日(年齢非公開)北海道出身。ニックネームは「アユニさん」。2016年8月にBiSHへ加入。最新シングル『プロミスザスター』が3月22日に発売決定! その他情報は公式Twitterをチェック! @BiSHidol @AYUNiD_BiSH