『週刊プレイボーイ』12号で再び表紙・巻頭を飾った華村あすか

1枚のグラビアが運命を変えることがあるーー。

全く無名の18歳が初仕事で週刊プレイボーイ表紙・巻頭デビューを飾ってから半年余り…。

この春、華村あすかが夢のスタートラインに立とうとしている。グラビア発のシンデレラストーリーは加速する。

■演じる楽しさをグラビアで知った

―山形から上京して間もなく1年になります。

華村 あの頃は短大、レッスン、バイト…ホームシックにならないようにとにかく暇な時間をなくそうと必死でした。

―上京は短大進学のために?

華村 もともと、芸能界に興味はありませんでした。進路が決まった2月に友達と遊びに来ていた原宿で偶然にスカウトされて「こんな私が!?」と最初は戸惑いましたが、両親とも相談して短大に通いながらチャレンジすることを決めました。本音を言うと、お仕事をいただくこともなく消えていくのかな、くらいに考えていたのに、まさかのことがあって…。

―初仕事で初グラビア、いきなりの表紙・巻頭デビューが実現しました。

華村 あれが発売されてモチベーションも変わったし、何より具体的な目標をしっかり考えられるようになりました。目指す場所は女優だということが明確になって、この道一本でやっていくために短大は辞めました。

―グラビアの経験が女優に結びついた理由は?

華村 そのときのシチュエーションや衣装、雰囲気を感じて自分なりに想像しながら気持ちや表情をつくっていく。表現にはいろいろなパターンがあって、これが演じる楽しさなんだって気づかせてくれたのがグラビアでした。最初はカチカチで表情もなく、ただ写っているだけでしたけど(笑)。

―デビューのグラビアはその初々しさが「あのコは誰だ?」と大反響でした。

華村 自分としてはふがいない気持ちのほうが強かったですが、いい意味で吹っ切れてほかの方のグラビアも意識して見るようになりました。馬場ふみかさんや今田美桜(みお)さんは常に自然体で素の笑顔が本当に魅力的ですよね。あんなふうに笑うためにはどうしたらいいのか、ひとり鏡に向かって口角の上げ方を研究しています。

「女優の快感」を初めて知ることができました

―では、華村あすかの魅力とは?

華村 う~ん……どちらかというと私は切なげというか、はかないイメージのほうが気持ちをつくりやすいのかもしれません。カメラを見る、というよりもっと遠くを見つめるというか。言葉にするのは難しいですが、しっとりした表現のほうがしっくりくることが多いです。

―掲載直後には『サンジャポ』からオファーがありました。テレビデビューがいきなり全国ネットの生番組という。

華村 間違いなく人生で一番緊張した瞬間でした。共演の皆さまが温かくて助けていただいた部分が本当に大きいですが、よく乗り切ったと初めて自分で自分を褒(ほ)めたいです(笑)。

―元日にはこれまた生番組の『爆笑ヒットパレード』に「2018年注目の美女」として出演されました。にゃんこスターのあのネタを全力で…。

華村 あれは完全に素の自分です。そもそも私、変顔にはなんの恥じらいもありません。女性としての常識やマナーはしっかりするべきだと思いますが、上品ぶるタイプじゃありませんからね(笑)。このときは『サンジャポ』の経験に助けられ、スタジオの雰囲気にのまれることなく、やり切ることができました。

―ひとつひとつの仕事がしっかり次につながっていますね。

華村 無駄っていう言い方が合っているのかわかりませんが、何ひとつの無駄もなく、すべてのお仕事に意味があるはずです。グラビアもバラエティも演技も、しっかりつながっていると強く実感しています。

■ドラマ現場で感じた女優の快感とは?

―4月クールの連ドラでいよいよ女優デビューも控えています。しかもヒロイン役で2本同時という異例の展開です。

華村 実力以上に環境に恵まれているから、ということは自分でもよくわかっていて感謝の気持ちでいっぱいです。一作はまだ情報解禁前なので詳しいことは話せませんが、演技素人の私にとって忘れられない作品になりそうです。

―初ドラマの現場はどうでした?

華村 2ヵ月ほどみっちり撮影して、2日寝ないなんてこともざらでした。でも、マイナスな感情はいっさいなくて、充実感が勝って早く現場に行きたいポジティブな気持ちに包まれていました。山形弁のイントネーションがつい出てしまい、何度も撮り直してご迷惑をおかけしたことが悔やまれますが…。この現場で「女優の快感」を初めて知ることができました。

あの快感が今でも忘れられません

―女優の快感、とは?

華村 感情がグッと高まる泣きのシーンがあったんです。ちゃんと泣けるか不安でしたが、いざロケ場所にスタンバイしてそれまでのストーリーを思い返したら自然と涙があふれ出てきて、高ぶった気持ちをそのまま共演の役者さんにぶつけることができた気がします。あの快感が今でも忘れられません。役の数だけさまざまな感情表現や演じ方がある。それが演じる楽しさ、女優という職業の魅力だと知れたいい経験になりました。

―デビュー直後、付録のDVD(2017年9月11日売り号)でインタビューさせていただいた頃は自己紹介すらたどたどしかったのにこの半年で随分しっかりしましたね。

華村 そんなこと全くないです(笑)。現在(取材は2月22日)は単身で名古屋に住み込んで『祭戦士ワッショイダー』(CBC・4月放送開始予定のドラマ)を撮っています。この現場は楽しいより、悔しい気持ちが強いですね。監督が熱い方で、その気持ちに応えようと必死です。

―今回のグラビアは、そのドラマ撮影の合間を縫って行ないました。

華村 とにかく風、風、風の中のロケでした。やっぱりグラビアは原点じゃないけど、つくった自分より素の部分も出せる落ち着ける場所です。帰りのロケバスでなんだか少したそがれちゃいました。それだけ繊細な気持ちで撮影に取り組めたからだと思います。

―間もなく19歳を迎えます。最後に次の1年に向けた抱負を教えてください。

華村 表現力をもっともっと磨きたいです。そのためには自分の感情をしっかり言葉に置き換える能力や、台本を深く読み込むための感性を磨く必要があると思います。映画やドラマの研究、読書に費やす時間を増やしていきたいですね。

(撮影/矢西誠二)

■華村あすかの表紙&巻頭グラビアは『週刊プレイボーイ』12号(3月5日発売)に掲載! 夢のスタートラインに立とうとしている彼女の現在をぜひご覧ください!