グラビアで活躍、映画『富美子の足』主演でも反響を呼んだ片山萌美がドラマ初主演となった『居酒屋ぼったくり』(BS12トゥエルビ/毎週土曜夜9時~)では新境地といえる清新な役柄を好演!
秋川滝美の同名小説でコミック化もされている原作を元に、東京・下町にある小さな居酒屋「ぼったくり」を営む姉妹が、うまい酒とおいしい料理を通して常連客や市井の人々と触れ合う姿を描いたアットホームな作品だ。
店を切り盛りする姉・美音役の片山だが、なんと通常のグルメドラマとも異なり、彼女自身が実際に現場で料理を作り、それをゲストが食べるスタイルをとっているという。
そこで本人を直撃、今回のドラマにかける思いから撮影エピソード、さらにプライベートでの料理にまつわる思い出までを聞いた!
―記念すべきドラマ初主演! まず、決まった時の感想は?
片山 オーディションを受けて決まったので、すごく嬉しかったです。と同時に、責任を感じました。“片山萌美の作品”と言われますから、今回は普段以上にしっかりしなきゃって。
―かなりの意気込みで臨んだと。居酒屋の若女将・美音役ですが、監督やプロデューサーから事前に言われたことは?
片山 何より、話を聴いてほしいと。でも聴く演技って難しいんですよね。聴いててもわかりづらかったり、料理しながらだと、時々ボーッとしちゃったり(笑)。苦労しましたねー。
―今回、なんとドラマの料理も実際に片山さんの手作りなんですよね。
片山 そうなんです! 普通、料理シーンってフードスタイリストさんが作るんですけど、主人公が料理を作って、それを共演の皆さんが食べてリアルなお芝居をするっていうスタイルをとっていて。だから本当に自分で作っています!
―それはすごい! 元々、料理は得意なんですか?
片山 いえ、それほどでも(笑)。家で鍋を作るとか、その程度。しかも食べてもらうのがイッセー尾形さんとかベテランさんばかりですから、さすがに不安になっちゃって。撮影の1ヵ月半前から料理指導をお願いしました。
週一で料理人さんに教えてもらって、家でもずっと料理して。千切りや皮剥きのような基礎からやりましたね。それこそキュウリで千切りの練習をしてたら、あまりの量に指が包丁で擦り切れて血が出たくらい(苦笑)。
―たいしたものです! で、その成果は?
片山 皆さん、美味しいと言っていただきました! 食べるのに夢中でセリフを言えなくなる方もいて(笑)! すごく自信になりました。頑張ってよかったな~って。
本当はもっと大人の女性なのかも(笑)
―作った中で特に印象に残ってる料理は?
片山 ナポリタンですね。最初、フライパンをあおることが全くできなかったんです。それで1週間、毎日自宅で練習したら腕がパンパンになっちゃって。めちゃくちゃ痛くて泣きそうでした。
あと、餃子ですね。監督の好物ってことで相当、こだわりが強くて! 焼きあがりに箸を入れた時、「パリパリ!」って音がでなくちゃダメだって言うんですけど、それが本当に難しい! 油の量とか調整しながらなんとか作りました。
―まさにガチの料理ドラマです。でもそれだけ毎日、練習も兼ねて料理したらその分、自分で食べる量も増えてたりは…?
片山 そうなんですよ! 家で練習してる時、食べてくれる人がいるわけじゃないからつい食べちゃって。炭水化物も普段以上に摂っちゃうし。特に撮影に入る前の期間は、毎日ずっと料理の練習してたんで太りました(笑)。
―特訓を経て、料理人の気持ちを理解できるようになりました?
片山 うーん。必死で練習したとはいえ、料理についてはまだまだなんで。でも「美味しい!」って言われることがすごく嬉しいことなのは理解できましたね。面と向かって言われなくても、食べた人が口にすれば気持ちも伝わるし。今後、また料理する役の時は、その言葉の大切さを肝に銘じつつ演じようと思いました。
―ちなみに、美音は料理上手で人の話を聞いてくれるーーいわば大人の女性ですよね。それって、皆がグラビアなどで最初に抱く片山さんのイメージでは…。
片山 あっ、確かに。みんなの思う片山かもしれない(笑)。よく「物静かでおしとやかな女性だと思ってました」って言われるし。でも実物はよく喋るし、男っぽい奔放キャラなんですけど(笑)。
でも似てるなと思うところもあって、美音って辛いことがあっても、すぐ開き直って前向きになれる女性なんです。私も実はそういうタイプだから、すごく親近感を感じますね。ひょっとして本当はもっとああいう大人の女性なのかも(笑)。
―(笑)そんな片山さんにプライベートでの料理とお酒にまつわるエピソードも伺いたいんですが…お酒は飲むんでしたっけ?
片山 ほどほどに飲みます。ビールが多いかな。日本酒は番組の中で毎回一本ずつ紹介されるんで、それで好きになりました。
―飲んで失敗したことなんてあります?
片山 私、結構お酒が強いし、あと記憶をなくすような飲み方は絶対しないから、ないんですよね。なんかあったっけな…。あ、そういえば今回のドラマでクランクアップした瞬間、「乾杯!」ってみんなとビールを飲んだんですけど、すぐ後にインタビューがあるのをすっかり忘れちゃってて。酔ってはいないけど、顔が赤くなったまま…っていう失敗はありましたね(苦笑)。
「ラーメン二郎」もよく行ってました
―あははは。では食事にまつわる失敗とかは?
片山 失敗ネタ、好きですねー(笑)。そっちは…なんだろう。特には思いつかないけど。なんかあったかなー。
―例えば、回転寿司を20皿食べたら苦しくなって…みたいな。
片山 え? 回転すしって、20皿くらい普通に食べれますよね。
―いやいや、普通にって…女性で20皿は多いのでは。意外と大食い?
片山 それくらい普通に食べられますよ! でも大食いかどうかはわからないけど、確かに女性にしては食べるほうかも。
―そういえば、以前、ラーメン屋さんに取材で行って、結構な量をぺろっと食べたとか。それってもしかしたら二郎系?
片山 いえ、そうではなかったけど、結構、ボリュームのある店でした。あ、でも「ラーメン二郎」も大学の頃はよく行ってましたよ。普通に並んでました。最近は行ってないですけど。
―新事実発覚!? 片山さんに「ジロリアン」だった過去が(笑)。ではそのうち行列ができるラーメン屋さんの女将役とかも見てみたい気がします。
片山 あはははは。ラーメン屋さんっていうのも面白そう! 機会があれば、是非やってみたいです。でも今回以上に食べ過ぎて太らないようにしないと、気をつけなきゃいけないですね(笑)。
(取材・文/大野智己、撮影/五十嵐和博 (c)「居酒屋ぼったくり」製作委員会)
●片山萌美 KATAYAMA MOEMI 1990年、東京都生まれ。舞台を中心に活躍後、「週刊プレイボーイ」のグラビアに登場し反響を呼ぶ。現在はドラマに映画、舞台と多数出演。最新情報はhttps://ameblo.jp/00000z/にて。主演の『居酒屋ぼったくり』はBS12 トゥエルビにて毎週土曜夜9時~放映中。U-NEXTでも夜9時30分より配信。