ドラマ・映画・舞台と、飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍する女優・吉岡里帆。現在、カンテレ・フジテレビ系で火曜21時から放送中のドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』では主演を務めている。
今回は、そんな彼女の出演してきた作品を完全解説。出世作から知られざる傑作まで、作品情報と本人コメントでお送りします!! その中から、昨日配信した「ドラマ編1」に引き続き、彼女が出演したドラマを解説!
◯2016年10月11日~12月13日、関西テレビ・フジテレビ
『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』
田丸綾香 役
【作品情報】「解析診断部=レディ・ダ・ヴィンチ」に所属する女性医師たちが原因不明の病気の謎を究明し患者を救うために奮闘する姿を描く
【本人コメント】「関西テレビのドラマチームと出会った作品で、今につながっているたくさんの縁があります。主演の吉田羊さんを筆頭に、大先輩たちがみんな優しくてきれいで、美容の知識からおいしいお店までぜ~んぶ教えてくれました。現場では末っ子みたいな感じで皆さんにかわいがっていただきました。医療ドラマは初挑戦でその難しさを痛感。内科の研修医役なんですが、医療の専門用語だらけのせりふにも苦労しました」
◯2017年1月17日~3月21日、TBS
『カルテット』
来杉有朱 役
【作品情報】偶然出会いカルテットを組んだ男女のウソと恋模様を、絶妙な会話劇で描いた大人のラブストーリー×ヒューマンサスペンス
【本人コメント】「メインキャストである4人の大先輩たちの、自然体で本当にその場にキャラクターが存在するような、生々しいお芝居が記憶に鮮明にあります。さらに坂元裕二さんの脚本が面白くて、自分のせりふを言うのが楽しみすぎる幸せな経験も。メインキャストをかき乱していくいやな女の役なのに、そのさまをエンタメとして昇華して面白がってくれる視聴者の皆さんがいてうれしかったです。歪んでいたり、違和感を覚えたりする部分に人の魅力が潜んでいると考えるようになって、悪い面ととらえられがちな部分を肯定したいと思っているからこういう役をいただくことが多いのかな?なんて前向きに考えるようになりました」
◯2017年1月18日、NHK BS プレミアム
『山口発地域ドラマ 朗読屋』
沢田ひとみ 役
【作品情報】山口出身の詩人・中原中也の詩を中心に、詩の朗読と山口の美しい風景を絡めてファンタジックで心温まる物語として描いた作品
【本人コメント】「登場する場所や人物が本当に存在するのか?と不思議な感覚になる作品です。実際に24時間開いている山口県の図書館を題材にしています。夜、眠れない人たちが図書館を訪れるそうなんですが、本当にあるものをドラマのモチーフにするのは面白いなって。映画『かもめ食堂』や『めがね』を手がけられた荻上直子さんのせりふを話せたのもうれしかったです。同じ名字つながりの主演の吉岡秀隆さんとはいつか会うだろうとお互い思っていたみたいで、『意外と早かったね』と言われました(笑)」
◯2017年7月9日~9月17日、TBS
『ごめん、愛してる』
三田凜華 役
【作品情報】韓国で社会現象を巻き起こした同名ドラマのリメイク。幼い頃に母親に捨てられた主人公を軸に、男女と母子、ふたつの三角関係が交錯する
【本人コメント】「『日曜劇場』のヒロインをするというのは、またひとつ大きな転機となりました。こんなに大きな役は夢にも思ってなかったですし、あまりにも有名な原作のある作品だったのでプレッシャーも感じてました。今までピュアな恋愛もので、いわゆる王道ヒロインを演じたことがなかったので、これで合ってるのかな?といつも迷いながら手探りで現場にいました。あるとき、共演の大竹しのぶさんに『里帆ちゃん、思っていること、悩んでいることがあればなんでも言っていいのよ』と言っていただけたのが印象的でした。できないと思ったら素直に伝える、疑問があるなら真摯に立ち向かわないといけないってあらためて教えてもらいました」
◯2017年10月14日、フジテレビ
『世にも奇妙な物語'17 秋の特別編「寺島」』
寺島ひな 役
【作品情報】タレントのタモリがストーリーテラーを務めるオムニバステレビドラマ。1990年から、30年近くも続く人気シリーズ
【本人コメント】「めちゃくちゃ短い撮影期間に、めちゃくちゃ気の狂った女のコを演じました。『ごめん、愛してる』でピュアに浸った4ヵ月間をまるで打ち破るかのように! 子供の頃から見ていた作品で、出られて光栄でした。40代、50代になったらまた渾身のヤバい人間を演じたいと思っているので、よろしくお願いいたします!」
◯2018年1月16日~3月20日、TBS
『きみが心に棲(す)みついた』
主演・小川今日子 役
【作品情報】自分に自信が持てず、他人の前で挙動不審になってしまう主人公のOLが、ふたりの対照的な男性の間で揺れ動くラブストーリー
【本人コメント】「初めての連続ドラマ主演で、座長になるという貴重な体験をさせてもらいました。役をまっとうするだけじゃなくて、座長としてとにかく弱音を吐かない、アンテナを張るということを意識。本作ではDVを受けて男性に依存している役だったんですが、珍しく弱い女性を演じたんです。私自身と役は別物ではあるけれど、今日子を演じた後は家に帰るとヘトヘトで、消耗していて。オールアップしたときは涙がこぼれ落ちました。女性スタッフが多い現場だったので、今でも毎月食事会をしています。主演した作品でこんなふうに仲良くなれるって素晴らしいことだなとうれしく思っています」
◯2018年2月17日、フジテレビ
『眠狂四郎 The Final』
操 役
【作品情報】柴田錬三郎の剣豪小説を原作に、幾度となく映画・テレビドラマ化されてきた人気シリーズをおよそ半世紀ぶりに田村正和主演で復活
【本人コメント】「京都で生まれ育った私にとって、京都に役とせりふを担って帰ってくるのは大きな夢のひとつでした。太秦では、京都時代に一緒に映画を撮っていた友達が助監督になっていたり、それこそドラマみたいな現実が次々と。ベテランの方たちに『こいつは太秦のエースなんやで~』と頼りにされている姿も感動しました。主演の田村正和さんはりりしくて、殺陣や立ち居振る舞いが美しくて、オーラがにじみ出ているんです。そばにいると身が引き締まるような、なんともいえないレジェンド感といいますか、これまでの功績を考えてもカッコいい生き方だなと憧れます」
◆続編⇒出演作品を本人が完全解説! 最旬女優・吉岡里帆の軌跡を振り返る【映画編1】
●週刊プレイボーイ31号『吉岡里帆と週刊プレイボーイの1501日間 Special Document』より