たった2館の上映から瞬く間に全国区となった映画『カメラを止めるな!』(上田慎一郎監督)。「驚きのストーリー」「予算300万円」「37分ワンカット」などが話題に上がっているが、登場人物もクセが強く印象的だ。そこでヒロイン役を演じた 秋山ゆずきを直撃! 映画の舞台裏とともに、彼女自身のことについても聞いた。
――お芝居を始めたのはいつからなんですか?
秋山 8年前からですね。初めはグラビアでデビューしました。好奇心旺盛だったので、なんでもやりたくてアイドルをやったりしていたんですが、最初からお芝居をやりたいと思っていました。
――それでチャンスが回ってきてお芝居を始めたと。
秋山 女優として初のお仕事は舞台でした。今まで歌もダンスも一度も褒(ほ)められたことなかったけど、そこで演出家さんに「このまま真っ直ぐ進めばいい女優さんになれる」って初めて褒められて、続けていました。
――上田監督との出会いは7年前だと仰っていましたが、出演は3作目ですよね。
秋山 そうなんです。上田監督の最初の映画『恋する小説家』のオーディションに行ったときに「僕が思い描いていたヒロインだ」って言ってくれて。それから他の作品を紹介していただいたり。ずっと「もっと映像のお仕事しなよ」って気にかけてくれていました。
――そういう経緯もあって、今回の映画は本当に嬉しいヒットになりましたね。
秋山 そうなんです。「あのときから始まっていたんだね」って上田監督や奥さんと話していて。出会ったとき、マネージャーさんが「上田さんが有名になったら過去作品もピックアップしてもらえるかもね」って言っていたんですけど、まさかそこに自分も出てるなんてとは思ってもいなかったです。ホントに辞めなくてよかったなって。
――引退も考えていたんですか?
秋山 芸能活動を辞める気はなかったんですけど、撮影が終わった頃からお芝居からは引いていて、モデルとかしかやっていなかったんです。だから今は「チャンスって来るんだな」ってしみじみ感じてます。
――「無名の役者」から脱却するチャンスだと。
秋山 そうですね。この映画で一番すごいのは上田さんなんですよ。でも私はこれに出てチャンスをつかんだと思ってます。
テレビでも最初のシーンが出てるので、私ばっかり映ってるのはラッキーですし(笑)。しかも、太ももとお尻がすごい褒められるんですよ。私、グラビアでも全然売れなかったから、需要あるんだって嬉しすぎます!
――じゃあ、グラビア復活も......。
秋山 個人的にはすっごいやってみたいんですけど、事務所的にちょっと......私はやりたいんですけど、事務所が......(笑)
ただ、何が来ても私はやってみたいです。全力で応えられるように、"このコすごいんだ"って思ってもらえるようにしたいです。正直、作品が評価されすぎて、次お芝居するのは怖いなという気持ちもあるんですけどね。
――10年分の蓄積をどう発揮するかですね。
秋山 でもこの1年で5kg太っちゃって、今、絞っているんですよ。この前、映画の衣装を1年ぶりにきたら着られなくて(笑)。
――えっ、どうしたんですか?
秋山 撮影中はホットパンツの下にアンダーと水着を着て撮影していたんですよ。身体中に血のりがつくので、それを流すのに水着が必要で。でもその日はボタンが閉まらないので、普通にホットパンツを履きました(笑)。
――なるほど。ダイエット、頑張ってください(笑)。今日はありがとうございました!
■秋山ゆずき(あきやま・ゆずき)
1993年4月14日生まれ 埼玉県出身
2010年に女優デビュー。今年、17LiveとASOBISYSTEMがプロデュースするアイドルユニット「EVERYDAYS」のメンバーに