『週刊プレイボーイ』でコラム「呂布カルマのフリースタイル人生論」を連載している呂布カルマ 『週刊プレイボーイ』でコラム「呂布カルマのフリースタイル人生論」を連載している呂布カルマ
ラッパーとしてはもとより、グラビアディガー、テレビのコメンテーターなど、多岐にわたって異彩を放っている呂布(りょふ)カルマ。『週刊プレイボーイ』の連載コラム「呂布カルマのフリースタイル人生論」では『プール撮影会』について語った。

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★今週のひと言「グラドルとカメラ小僧の狂宴。プール撮影会に人生初参加」

先日、俺にとって人生初のプール撮影会、「#いなプーフォトフェス2024」(千葉市稲毛海浜公園プール)に参加したときの話をしよう。

プール撮影会なんて一般の人にはなじみのない言葉かもしれないが、簡単に言うと屋外レジャープールを貸し切って水着姿のグラドルをカメラ小僧たち(とはいえ大半がおっさん)が囲んで撮影して回るという、なかなかに常軌を逸したイベントだ。

これは悪口ではないぞ、事実だ。

プールに点在する水着姿のグラドルの周りを、兵器のごときサイズ感の一眼レフカメラを構えた着衣のおっさんたちが囲むサマは壮観だ。

そして、定期的にグラドルたちは場所を変えるのだが、おっさんたちを割って進むグラドルの一団はさながら大名行列のよう。

俺は現在、謙遜なしにグラドル好き有名人として名をはせてはいるが、もっぱら見る専掘る専で、しかも動く姿にも興味がないというかなり偏った趣味をしているので、今までプール撮影会に参加したことも、また参加したいと思ったことさえなかった。

それでも毎年夏になると各地で開催されるプール撮影会で素人のカメラ小僧たちによって撮影された無加工、または最低限の肌のレタッチ程度の、限りなく生に近い写真がSNSに大量に投稿され、俺はありがたくそれらを享受させてもらっているのだ。

そして今回「#いなプーフォトフェス2024」の応援アンバサダーとして、仕事として初参加させてもらった。

アンバサダーとはなんたるかもまったく理解しないままだったが、俺としてはプール撮影会に、もっと言うと毎年新鮮なグラドルの写真を届けてくれているカメラ小僧たち(とはいえ、大半は年上のおっさん)への感謝の気持ちから、少しでもお役に立てればという気持ちだった。

当日、俺は自分の出番以外は一歩も会場をウロつくことなく、楽屋として与えられた部屋の窓から異様なプールの景色を眺めていた。

イベント側からは出番以外にも会場を散策して回って構わないと言われていたが、カメラ小僧たちの気持ちになれば、俺みたいな撮るでもない、参加費を払っているでもない側の人間がウロチョロして、別仕事で顔見知りになっているグラドルなんかとよろしく会話でもしてようもんならやはり面白くないだろう。

自身に撮影技術もなければ、いつも写真でのみ見ている生身のグラドルの水着姿を間近で直視する度胸もない俺にとってみれば、せっかくプール撮影会に参加しようが、結局はグラドルという太陽の周りを囲むコロナのようなカメラ小僧たちが、彼女たちのカラダから放たれる光にやられ、そしてリアル太陽の直射日光に灼かれ、命懸けで切り取った瞬間の写真を後々SNSを通して楽しむほかないのだ。

だから極力カメラ小僧たちの邪魔にならないよう、気分を害さないように気をつけ、決して出しゃばったマネをしないように努めた。

グラドルたちが素晴らしいのなんかいまさら言うまでもなく、とっくに承知している。しかも一度にあの量、あっちを見てもこっちを見てもグラドルがいると、俺の頭の処理能力では追いつかず、どこを見ていたらいいかわからないというのが正直なところで、今回プール撮影会に初参加して一番感じたのは現場で金を払い、シャッターを切り続けているカメラ小僧たちへのリスペクトだ。

彼らがグラドルたちを支えているのだ。改めてそう実感した一日でもあった。

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