『週刊プレイボーイ』でコラム「呂布カルマのフリースタイル人生論」を連載している呂布カルマ 『週刊プレイボーイ』でコラム「呂布カルマのフリースタイル人生論」を連載している呂布カルマ
ラッパーとしてはもとより、グラビアディガー、テレビのコメンテーターなど、多岐にわたって異彩を放っている呂布(りょふ)カルマ。『週刊プレイボーイ』の連載コラム「呂布カルマのフリースタイル人生論」では『メンタル管理』について語った。

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★今週のひと言「ストレスやプレッシャーから解き放たれるメンタル管理」

世界は年々、日々、刻一刻とナイーブになってきている。その原因はハッキリしていて、SNSによって本来心の中にとどめておくレベルのボヤキから酔いに任せて吐く愚痴までもメディアと同じ活字となり、発言力の有無に関係なく、表面的な「共感」によって拡散され、その詠み人の手を離れて力を持つようになった。

同時に誰がどんな文脈でした発言かなど関係なく、それらをすべて無視して切り抜かれた言葉はネットの世界を瞬く間に駆け抜け、これまたどこの誰かもわからないアカウントを「不快」にさせたが最後、そこから先はその「不快」が連鎖してネガティブな力が増幅されていく。

だが実際のところ、俺にもあなたにも、その「不快」さは関係がない。ドラマや映画の中でどれだけ残酷なことが起こっていても、実生活に関係ないのと同じなのだ。

だけど一部のインフルエンサーや、スポンサーから仕事をもらうような世間のイメージで飯を食ってる人、つまりテレビタレントにとってはそうではない。

SNSや世間の声が仕事に、実生活に直結する。だからSNS上の架空の炎上や、もっと言うと炎上にもなってないレベルの不祥事や揉め事レベルでもユーチューバーが謝罪芸をやるようになった。

あれは芸なのだが、それを真に受けたSNS上の自称・人格者たちは、ちょっと何かあれば謝罪がなければ気が済まなくなった。

そしてその芸を一般人や俺みたいにスポンサー関係なく仕事している有名人にまで求めるようになった。

先述した理由により、それは無視していい。むしろ火に油を注いで遊んだって構わない。その延焼はSNSの外には及ばないのだが、フォロワー数が多く、SNS上での発言力を持つ人たちの大半がそういったナイーブに付き合うもんだから、それを日々目にしているうちにそれこそが世間の声だと勘違いしてしまうのも無理はないかもしれない。

一方、実生活で出会ったり関わったりする人間たちは、まだ人間だ。140文字の縛りもなく、懇々と話せば伝わるし、初対面でいきなり石を投げつけてくるようなやつも、おまえ呼ばわりで罵倒してくる人間もまぁ、いない。

まぁ、とつけたのはゼロではないからだ。でも、そーゆーやつは見たらわかる。こちらから近づかなければ問題ない。

しかし、実生活には実生活で、実にさまざまなストレスやプレッシャーが存在しているらしい。らしいと書いたのは、俺がそれらと比較的縁のない生活をさせてもらっているからだ。

生まれ持ったメンタルのずぶとさは、そのまま鈍感さと言い換えても問題ない。だが、それだとなんの参考にもならないだろう。実際、俺だって昔からずっとこうだったワケではない。そうなるように行動して今に至っているのだ。

それは「苦手なことを極力やらない」に尽きる。たやすいこと、得意なことだけやっていられれば、不要なプレッシャーやストレスを受けることはかなり減るはずだ。

まるで絵に描いた餅のような話と思うかもしれないが、そうではない。おまえは何年生きてきたんだ?という話だ。

絶対にあったはずだ。今頃あれで飯が食えていたらなぁと思えるような兆しが。

それを見逃し、忘れてしまっているなら今からでも遅くはない。この機会に思い出すなり新たに見つけるなりしてノンストレスの生活を目指してほしい。そこに向かっている最中は無敵モードだ。少なくともSNS上の雑音など歯牙にもかけずに済むはずだ。

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