現在は東京を中心に10店舗のみと規模は小さくなったが、焼き牛丼の味は進化中

来年で幕を閉じる「平成」。グルメもいろんなブームがありました。

行列ができて話題となったあのお店や、売り切れで手に入らなかったあの商品は、今......。

追っかけレポートをしてみた!!!

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■一時は130店舗まで拡大 東京チカラめしの「焼き牛丼」(2013年)

280円という低価格と"焼き"牛丼という新しいスタイルで、2011年に牛丼業界に殴り込みをかけた「東京チカラめし」。調べてみると、13年には130店舗近くまで急拡大した後、一転して撤退が続き、今では東京・千葉・神奈川・大阪にある10店舗のみに。焼き牛丼の価格もいつの間にか450円まで値上がりしていることがわかった。

そこで平日15時。新宿東口総本店へ向かうと。

記者 あれ? お昼のピーク過ぎているのにほぼ満席!!

客層はサラリーマンを中心に20歳前後の若い男女も多数! 再ブームが来ているのか? と、隣に座っていた男性に話を聞いてみると。

「一時期すごく脂っこく感じて足が遠のいていたんですけど、久しぶりに来たらお肉の脂がさっぱりと食べやすくなっていることに気づいて、また通い始めています」

とのこと。実際に食べてみると......。

記者 確かにベタベタ脂っこくない! 甘辛いタレの味もスッキリしていて、牛丼チェーン店でたまに感じる肉の脂身のいやな感じもしない!!

見た目ほど脂っぽくなく、ペロッと食べられる焼き牛丼(450円 ※税込み)

急成長した東京チカラめしだったが、同時に「味が落ちた」「脂っこくなった」というユーザーが増えて客が急速に離れていったという。実際、味が落ちたのか? 広報に真相を聞いてみると。

「店舗が急増した際、社員不足、マニュアル制作の遅れなどにより、スタッフの教育が行き届かなかったことが考えられます。お肉がカリッとおいしいところまで焼けていなかったり、タレの量など味つけにバラつきがあったことは事実です」

なるほど。では、味が戻ったのはなぜ!?

「現在では細かい調理マニュアルを作り、スタッフひとりひとりへの教育もしっかりすることで、全店舗で高いクオリティの料理を提供することができています。焼く機械にもこだわり、スチームを使ってお肉をこんがりジューシーに仕上げることができて味も自信があります。なので、今は創業当初以上の味を楽しんでいただけると思います!」

ということで、店舗数は少なくなったものの、料理のクオリティは完全復活! 懐かしいあの味でチカラをもらいにぜひ訪れてみては!?

★後編⇒独特な組み合わせでブームになった「ポテトそば」は今?

■週刊プレイボーイ30号(7月9日発売)「焼き牛丼にポテトそば、コンビニドーナツにタニタ食堂!!平成に一世風靡したあの"一発屋グルメ"は今!?』より