よく見たら、どこかに市川がいます

『週刊プレイボーイ』で連載中の「ライクの森」。人気モデルの市川紗椰(さや)が、自身の特殊なマニアライフを綴るコラムだ。京都でラジオ番組を持つ彼女が最近発見した、魅力的な鉄道スポットとは──?

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私が毎日放送でやらせていただいているラジオ番組『KYOTO NOTE』がスタートしたとき、京都の鉄道スポットをいくつか紹介させていただきました。大好きな「京阪京津(けいはんけいしん)線」や、京都鉄道博物館の近くにある「市電カフェ」のつりわぱんなどなど......。

しかし、先日『KYOTO NOTE』のロケで京都に行った際、プライベートで延泊して、さらなる鉄道スポットを見つけてしまいました!

それが、嵯峨野(さがの)観光鉄道のトロッコ嵯峨駅に隣接された「ジオラマ京都JAPAN」という施設です。

見つけたときは、入り口から漂う薄暗い雰囲気に臆したんですが、中に入るとびっくり。約17×12mのものすごく大きな京都のジオラマが展示されているんです。

日本最大級のジオラマだそうですが、京都の街並みや清水寺などの名所旧跡、さらには有名な五山送り火まで、どれも精巧に再現されているんです。しかも、ジオラマの上に架けられた橋に上ると、京都の街並みを真上から見下ろせるという贅沢(ぜいたく)まで味わえます。

そして最大のポイントは、そもそもこの施設は鉄道模型テーマパークだということ。ジオラマの隣に本物のEF66形のカット(運転車の先端部分)があり、シミュレーターで運転体験ができるだけでなく、本物のマスコン(=マスターコントローラー。運転装置のこと)でジオラマ内の鉄道を動かせるんです!

後でネットを見たら、「運転する機械がボロボロで......」と書いているレビューを見かけたんですが、とんでもない! あれは実際に使われていたマスコンなんです。ぜひお子さまの鉄道教育にもオススメしたいですね。

今は京都鉄道博物館になっている場所が、かつてあった梅小路の車庫のままジオラマになっているところにも鉄道愛を感じました。

さて、ほかにも京都に行ったらぜひ乗っていただきたいのが、京阪本線の5000系電車です。1970年に誕生した車両なんですが、ラッシュ時は1車両につき5つの扉が開いて多くの人が乗降できるようになっています。

しかし、混んでいない時間帯は扉をふたつ閉め切り、上に格納していた座席をウィーンと下ろして座れるという画期的な機構が採用されています。一部の吊り革も跳ね上げ式になっていて、手で引っ張り下ろして使うことができるようになっていたり、各車両に成田山のお札が祭られてあったりと、細かい見どころも満載です。

また、京都には嵐電(嵐山本線)や叡山電鉄など観光列車っぽい路線がいくつかありますが、私のひそかなオススメは「鞍馬山鋼索鉄道」。鞍馬寺というお寺の境内に設置されたケーブルカーで、日本で唯一の宗教法人が運営している鉄道です。

お寺としては歩いて参拝することを推奨しているんですが、200円の寄付を払うとこのケーブルカーで山門まで上れます。脚の悪い方を想定したエレベーターのような役割でしょうか。

このケーブルカーは全長200mの日本一短い鉄道でもあり、一瞬で到着してしまうんですが、乗務員の方が作務衣(さむえ)を着ていたり、沿線にちっちゃな赤い灯籠(とうろう)があったりと、宗教感があって不思議な気分になります。機会があればぜひ乗ってみてください。

●市川紗椰(いちかわ・さや)
1987年2月14日生まれ。アメリカ人と日本人のハーフで、4歳から14歳までアメリカで育つ。現在、モデルとして活動するほか、J‐WAVE『TRUME TIME AND TIDE』(毎週土曜21:00~)、MBSラジオ『市川紗椰のKYOTO NOTE』(毎週日曜17:10~)などにレギュラー出演中。清水五条のホルモン焼き屋さん「アジェ」のホソの味が忘れられない

『市川紗椰のライクの森』は毎週金曜日更新!

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