水かけ祭りで出会ったタイの水鉄砲ガールズ

サワディーカップ! タイに行きたいマリーシャです。

2022年、未だ感染拡大に脅かされている世の中ですが、世界では楽しいお祭りが少しずつ再開されている模様。そこで、前回のスペイン奇祭編に続き、夏の特別編・タイのお祭りに注目したいと思います! わっしょい!

■タイ最大級のお祭り「ソンクラーン」(水かけ祭り)

旅人の聖地カオサン通りの水かけ祭りの様子

タイの旧正月である4月に行なわれる「ソンクラーン」は、タイ最大級の祭りとして有名な「水かけ祭り」です。

元々は仏像や仏塔、年長者の手に水をかけお清めをするという伝統的な風習でしたが、近年では激しい水かけ合戦にエスカレート。世界から多くの観光客が訪れるイベントとなりました。

公園に設けられていた祭壇や仏像(写真は2015年、以下同)

私が訪れたのは2015年。カオサン通りでは路上で水鉄砲が売られ、現場はもはや戦場と化していました。水着に近い格好で水鉄砲を構えた人々が、360度から水鉄砲の攻撃を受けては反撃の繰り返し。そして時々バケツごとかけられる氷水の冷たさは、本当にヤバイ!

街中のいたるところで水鉄砲が売られます

私も参戦しましたがやられまくりです!

始めのうちこそ楽しさと気持ち良さを感じていましたが、長時間濡れっぱなしの戦いで身体はガクガクブルブル(震)。水鉄砲は重くて腕は痛いし、想像していたよりも体力が奪われるお祭りです。

私は戦意喪失しついにダウン。宿が近くて本当に良かった~! しかし、しばらく休息しHPが回復したら懲りずに夜遊びへGO。再び全身びしゃびしゃになるまで水を浴びせられました。

夜遊びエリアではセクシーレディーがホースで水かけ!

洋服が透けてると思ったらそういうデザインでした!

コロナ禍では、祭壇の設置やお参りは行なわれたものの「水かけ」は禁止。しかし旅人の聖地カオサン通りやプーケットの繁華街では、違反して水かけをする者も出現。警察が出動する騒ぎになったりしたそうです。

ルールを守らないのはいけませんが、タイの4月は年間で最も暑い時期。あのクレイジーな水かけを懐かしんでしまった気持ちもわからなくありません。


■タイ北部チェンマイの「コムローイ」(天燈上げ)

写真では伝えるのが難しい幻想的なコムローイ上げの光景(写真は2014年、以下同)

死ぬまでに見たい絶景のひとつとして有名なのが、タイ北部チェンマイの「コムローイ(天燈上げ)」。毎年11月頃の満月の夜、「ロイクラトン(灯籠流し)」と並んで行なわれます。

火を灯した小さな熱気球が空を舞う幻想的な光景は、『塔の上のラプンツェル』のモデルとして、世界中で有名となりました。

私が参加したのは2014年。チェンマイの街中ではコムローイが売られ、人々が各々自由に空へ飛ばしていました。暗闇にオレンジの光がフワリと浮かび消えていくその姿はなんとも美しく風情を感じます。(現在は指定場所以外でのコムローイの打ち上げが禁止になったそうです)

チェンマイの街中で売られるランタン

イベントに参加せずとも街中で個人的にランタン上げは可能(当時)

火をつけてフワリと浮かぶ瞬間のドキドキワクワク

そして、世界中から観光客を集める絶景・コムローイの「一斉上げ」を見るには、郊外のイベント会場に行く必要があります。しかし、外国人観光客用の「イーペン・ランナー・インターナショナル」のチケットは、半年前からソールドアウト! せめて自力で会場の近くまで行って見たいと思えど、交通も不便な場所です。

その時、ある優秀な旅友が見事18人の同志を集め、会場までのソンテウ(乗り合いタクシー)を手配。無事、会場外の土手から「一斉上げ」を見上げることができました。その光景はまるで動く天の川のよう。キラキラと空に登っていく様子にウットリ......。

ソンテウは小型トラックの荷台を改造した乗り物

会場の外の土手から見たコムローイ一斉上げ

普段なら個人旅行派の私も、これに関してはツアーが無難かと考えます。この祭りの厄介なところは、チケット、宿、交通手段の手配が難儀なところですが、それでもあの絶景は生きているうちに見る価値大!

コロナ禍では規模を縮小して開催したり、昨年は中止となりましたが、2022年は11月8日、9日に催行決定。タイでは入国規制が緩和され、多くの参加者が予想されています。

★幻想的なコムローイの絶景体験を動画で!


■タイ南部パンガン島の「フルムーンパーティー」

フルムーンパーティーの様子(写真は2014年、以下同)

世界3大レイブとして有名なタイ南部パンガン島の「フルムーンパーティー」。毎月満月の夜に開催される、世界中のパリピが2万人以上集まるビーチイベントです。

私が参加したのは2014年の年末。満月の夜ではなかったのですが、クリスマスと年越しの時期だったためにパーティーはほぼ毎日開催(笑)!

会場となるハードリンビーチではDJがダンスミュージックを流し、蛍光色のタンクトップを着た人や、発光塗料でボディペイントをした人が小さなバケツにお酒と割りものを入れた通称「バケツ酒」をストローで回し飲みし、自由に踊っていました。

美女サンタとバケツ酒する旅人

発光塗料でボディペイント

コロナ禍では開催が取りやめられていましたが、昨年10月、バーで禁じられている酒の提供をともなう大規模なパーティーが開かれ、日本人を含む100人以上が逮捕されたとか。

そんな「もう我慢できない」パリピに朗報です! 公式サイトではついに「2022年夏フルムーンパーティーが本格的に帰ってきた!」と堂々の告知が。振り返れば密中の密で濃厚接触すぎる環境なのですが、今年7月に開催された映像には世界中から参加する多くの人の姿がありました。

フルムーンパーティーは開催日が多いのも魅力のひとつ。2023年のスケジュールもズラっと告知されているので旅の予定が立てやすいです! 参加する際はバケツ酒にくれぐれも気をつけて!

粗悪な混ぜ物には注意のバケツ酒

ビーチでファイアーポイ(火の玉をペアで回す道具)

●旅人マリーシャ(旅人まりーしゃ)
平川真梨子。旅のコラムニスト。バックパッカー歴12年、125ヵ国訪問。地球5周分くらいの旅。2014年より『旅人マリーシャの世界一周紀行』を連載。
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