昨年に引き続き、年明けにJ-WAVEで9時間の生放送特番を担当しました 昨年に引き続き、年明けにJ-WAVEで9時間の生放送特番を担当しました
『週刊プレイボーイ』で連載中の「ライクの森」。人気モデルの市川紗椰(さや)が、自身の特殊なマニアライフを綴るコラムだ。今回は2023年の気になるニュースについて語る。

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2023年、2回目のコラム。前回はマイメロディなど兎(うさぎ)関連の話を緩く語っていたら終わってしまったので、今回こそ新年らしい回にさせてください。

まずはうれしいニュースから。昨年、大好きなアンナミラーズの国内最後の店舗だった高輪店が閉店しました。週1ほどで通う常連だった市川ですが、閉店が発表されてから連日大行列でパイは即売り切れ状態だったので、発表のタイミングが私にとっての事実上のお別れとなってしまいました。

あのパイとパティメルトサンドを食べられない喪失感に加え、アンミラへの愛を発信してきた身としては、建物の再開発による閉店とはいえ自分の無力さに打ちひしがれていた2022年の夏。しかし、なんと! 2023年! アンミラ高輪店がバーチャルショップとして復活します! 

現在はパイカウンターだけオープンしており、ショーウインドーに並ぶいとしきパイたちをあの頃のように眺められます。当時の高輪店の周りの通路なども再現されており、ぐるんと周辺を見渡せて楽しいです。今年の春頃には、店内にもバーチャルで入れるようになるらしいです。

どういうことなのかまだ理解できていないのですが、ファンのラブコールが届いたのは喜ばしいです。昨年のクリスマス期間限定で高円寺に出店されたポップアップショップも大盛況だったので、バーチャルのみならず実店舗の復活にも期待する2023年です。

ちなみに、現在通販で購入可能な商品の中では、シナモンやブラウンシュガーの中の絶妙な塩っ気がクセになるダッチアップルパイと、濃厚なブルーベリーチーズケーキがオススメです。いつかはフレッシュストロベリーパイとキーライムパイが本格復活することを願っています。

復活もあれば、なくなるものも。広島市安芸区を走る世界唯一の乗り物「スカイレール」の年内廃止が検討されています。スカイレールは高架の軌道からぶら下がるゴンドラ車両の鉄道で、モノレールとロープウエーを掛け合わせたような乗り物。レールからぶら下げるタイプの懸垂式モノレールは世界的に珍しく、日本とドイツにしかありません。

中でもスカイレールは、駅間はワイヤーロープで引っ張って駅構内はリニアモーターで駆動する特殊な造り。高台にあるので名前のとおり、空を飛ぶような感覚が好評です。と知ったように語りましたが、実は私、まだスカイレールに乗れてません。新交通システム好き・モノレール好きを自称しているのに悔しい限りです。何度も訪問を計画していますが、毎回かなわず......。まだ廃止決定ではないですが、今年の早いうちに絶対に行きます。

8月頃には宇都宮ライトレール(次世代型路面電車)が開業するし、徳島県と高知県を結ぶ阿佐海岸鉄道のDMV(デュアルモードビークル)もまだ乗れていないので、今年上半期は鉄分補給が必須です。

ほかにも、今年はヒンデミット、プーランク、ラフマニノフ、チャイコフスキーなど好きな作曲家の没後メモリアルイヤーが重なったり、ジャニス・ジョプリンとジョージ・ハリスンの生誕80年イヤーなど、好きな音楽にまつわるアニバーサリーがたくさん。「エゴン・シーレ展」もあるし、楽しんで過ごしたいです。

●市川紗椰
1987年2月14日生まれ。米デトロイト育ち。父はアメリカ人、母は日本人。モデルとして活動するほか、テレビやラジオにも出演。著書『鉄道について話した。』が好評発売中。食では、練乳入りのブラジル式プリン「プヂン」が注目。
公式Instagram【@sayaichikawa.official】

『市川紗椰のライクの森』は毎週金曜日更新!