旅行に行ったら、旅先の有名店に行くのが鉄板だ。ところが、「地元密着のチェーン店こそ、その土地の空気が味わえる最高の観光スポット」と語るのが、飲食チェーン店トラベラーのBUBBLE-B氏だ。
そこで今回、複数のローカルチェーン店を巡れる1泊2日の旅行プランをご紹介。大阪篇に続き、紹介するのは佐賀の食を堪能するプラン。今なら全国旅行支援もあることだし、一風変わったこんな旅もいかが? 【激ウマローカルチチェーン店ツーリズムのススメ その2】
*本文中の価格はすべて税込みです。ほかの店舗では価格が異なる場合があります。また、イートインと持ち帰り価格は異なります。
■知る人ぞ知る〝ローカルチェーンの秘境〟 食い倒れ温泉旅in佐賀
2022年版「都道府県魅力度ランキング」で、残念ながら最下位となってしまった佐賀県。
「しかし、魅力的なローカルチェーン店がいっぱいあって、実は旅しがいのある土地なんですよ」
九州佐賀国際空港からスタートし、まず向かうのは意外なローカルチェーンだった。
「ランチにぜひ訪れてほしいのが『井手ちゃんぽん 兵庫店』というお店。井手ちゃんぽんは創業から実に70年超の老舗ローカルチェーンで、福岡、佐賀、熊本を中心に展開しています。
戦時中に大阪から佐賀の北方町に疎開した創業者が生み出した、こってりとした豚骨スープと炒め野菜が山盛りの『ちゃんぽん』(820円)は定番のメニューで、昔から人々の胃袋をがっちりつかんできたそうですよ」
その後は、満たされた胃袋に再び余裕をつくるため、佐賀県随一の観光名所・吉野ヶ里遺跡を満喫しよう。
「遺跡探訪を終えたら佐賀市内に戻って、豪華な造りで有名な『佐賀ぽかぽか温泉』でお風呂に漬かってひと息つきましょう。お風呂から出たら、今度は鹿島市方面に移動して『ぎゅう丸 嬉野(うれしの)本店』でディナー。
肉汁が中からあふれ出る、拳サイズのジューシーな『手仕事ハンバーグ』(1630円)が自慢です。また、サイドメニューの『パイ包みスープ』(500円)も、サクサク食感で絶品なんですよ」
初日は嬉野市内の温泉旅館でゆっくり1泊。宿をチェックアウトしたら、佐賀市内へ戻ろう。
「佐賀市でぜひ行ってもらいたいローカルチェーンがあるんです。それが、県の名産であるイカが楽しめる回転ずしチェーン『すし大臣 佐賀店』。
ここでは定番の握り『いか』(275円)はもちろんのことサイドメニューにはお刺し身も充実しており、中には『イカの活き造り』(時価)も。思う存分イカを堪能することができるはずです」
●飲食チェーン店トラベラー・BUBBLE-B(バブルビー)
ミュージシャンの肩書を持ちながら、日本全国の飲食チェーンの"本店"を追い求める食ハンター。著書に『全国飲食チェーン本店巡礼~ルーツをめぐる旅』(大和書房)