"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。今回は、トランプ元大統領のSNS永久凍結について語る。

(この記事は、1月25日発売の『週刊プレイボーイ6号』に掲載されたものです)

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ホリ アメリカの大統領がトランプさんからバイデンさんに代わるタイミングで、トランプさんが世間を騒がせているよね。

ひろ 下院(民主党が過半数獲得)がトランプさんに弾劾訴追する決議案を可決しましたよね。理由は「連邦議会議事堂の占拠事件を扇動した」ことだそうです。

ホリ アメリカのルールでは、下院は過半数の賛成が必要で、上院は議員の3分の2以上の賛成が必要だから、下院は通っても、さすがに上院(民主党と共和党が半数ずつ)は通らないと思うんだけどなぁ。

ひろ 僕も通りはしないと思うんですが、弾劾の手続きが進んでいることに意味があると思うんです。そして、トランプさんの行動を一般常識で判断すると間違えると思うんですよね。例えば、普通なら「さすがにアメリカ人を議事堂に差し向けたりしないだろう」って思いますよね。

ホリ まあね。でも、その「トランプがけしかけた!」みたいな話は、俺の餃子屋さんの話と同じで、トランプさん本人には関係ないと思うんだけど。別にトランプさんが「議事堂に突入しろ」なんて言ってないわけでしょ。

ひろ でも、「ここにいる全員が間もなく議事堂ビルに向かって行進し、平和的かつ愛国的に各自の意見を届けると知っている」と言っちゃってますからね。んで、わざわざ議会が開かれる日の朝にトランプ集会を開いてもいます。「そりゃ、みんな議事堂に行くでしょ」って話ですよ。

ホリ でも、突入はやりすぎっしょ。さすがにトランプさんも突入させるつもりはなかっただろうし。

ひろ でも、議会への突入が終わった後にデモ隊に「不利な扱いはされないし、愛国者だ!」とか言っちゃってるので、突入した人たちも犯罪者になるとは思ってなくて、自撮りとか配信とか、さらには盗んだものをオークションサイトとかに出品しまくったわけです。結局、そういう人たちは逮捕されまくりでしたけど。

ホリ まあ、そりゃ逮捕はされるわな(笑)。

ひろ あとは、顧問弁護士のルドルフ・ジュリアーニさんが「Let's have trial by combat!」って言ってたりするんですよ。これって「戦いで裁判の結果を決めよう」って意味に取れるわけです。要は「勝ったほうが正義になる」ということですね。

ホリ その一件もあってか、トランプさんは主要なSNSのアカウントを永久凍結されて、締め出されちゃったというのも話題になっているよね。あれだけツイッターで発信していたから大ダメージを受けていると思う。それで、言論の自由という観点から「やりすぎだ」という声もあるけど。

★後編⇒ホリエモン×ひろゆき「トランプ氏のSNS永久凍結は、言論の自由にどんな影響を与える?」

●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。近著に『それでも君はどこにでも行ける』(光文社)

●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。最新刊は『叩かれるから今まで黙っておいた「世の中の真実」』(三笠書房)

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