"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。

前編では、トランプ元大統領が議事堂襲撃を扇動したという理由で「弾劾の手続きが進んでいることに意味がある」とひろゆき氏が語ると、堀江氏は「トランプさんは主要なSNSのアカウントを永久凍結されて、締め出されちゃったというのも話題になっている。あれだけツイッターで発信していたから大ダメージを受けていると思う」と語った。

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ひろ いやぁ~、議事堂襲撃のような出来事の呼びかけにSNSを使ったらマズいですし、SNS側も困ってしまいますからね。それに、公的に必要なメッセージを出すならホワイトハウスのアカウントを使うこともできるわけですから。

ホリ でも、「わざわざアカウントを削除しなくても、ツイートを削除すればいい」って声もあるわけでさあ。

ひろ 真意は違ったとしても、陽動するようなツイートをした後で削除しても手遅れになってしまいますよ。フォロワー数も桁違いに多いので、削除前に読む人は当然いるでしょうし、一度発信されたものはなんらかの形で残っちゃいますから。

ホリ 言論の自由的な意味ではどうなのかね?

ひろ 言論の自由は、政府が国民の言論の自由を守るものであって、大統領は広報でもテレビでも伝達手段を持っています。なので、そもそもの憲法の規定と違う話をしている気がしますけど。そもそもSNSのアカウントが削除された理由は規約違反なので、「政治家なら規約違反をしてもいい」ってなったほうがよっぽどマズいかと。

ホリ このトランプさんのアカウント削除の影響か、ツイッター社もフェイスブック社も株価が大きく下がっているんだよね。

ひろ 逆に、対処しなくて何か大きなトラブルが起きたら、SNSを提供している会社にとっては、もっとヤバいですよ。アメリカって懲罰的な賠償が存在している国なので「わかっていて放置したよね?」ってなると、すさまじい額の賠償金が認められたりしますから。

ホリ だね。会社がなくなってしまったら株価どころの話ではないから。トランプさんのアカウント削除について、ツイッター社のジャック・ドーシーCEOの発言も注目されているよね。「トランプ氏のアカウント停止は正しい判断だったと思うが、危険な前例をつくってしまったかもしれない」とツイートしている。

要は「SNSは私企業が提供するプラットフォームだから、言論を制限することは自由にできる。それに放送法的な規制も受けない。でも、その判断を第三者機関が決めるような仕組みをつくらないと、また同じような問題が起こるかもしれない」ってことだよね。だから、今後の言論のあり方に少なからず影響があるような気がしてならないわ。

ひろ そうですね。

●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。近著に『それでも君はどこにでも行ける』(光文社)

●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。最新刊は『叩かれるから今まで黙っておいた「世の中の真実」』(三笠書房)

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