大阪万博のテーマは「健康」や「長寿」。ホリエモンが考える高齢化対策とは? 大阪万博のテーマは「健康」や「長寿」。ホリエモンが考える高齢化対策とは?

2025年大阪万博招致の特別顧問を務める“ホリエモン”こと堀江貴文氏。彼が万博で実現したいアイデアとは?

『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」で、前編「100歳になっても楽しく生きられるイメージを持たせたい」に続き、元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏と構想を語る!

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ひろ 最近、定年退職後に奥さんが旦那さんを煙たがるみたいな話はよく聞きますよね。

ホリ そうそう。年を取ると、そういうネガティブなイメージが多いんだけど、年を取っても20代から30代の友達がいたら楽しくない?

ひろ 確かに若い人と接点を持っている人のほうが、生き生きしている感じはしますよね。でも例えば、社長とか優秀な人ならおじいちゃんでも会いたいですけど、そうじゃない人に若者たちが会いたいですかね?

ホリ それを会いたがるようにするアトラクションができたらいいなと思っている。万博の会場に行って帰るときには、いろんな世代の友達ができているようなイメージ。『マイ・インターン』っていう映画知ってる?

ひろ アン・ハサウェイとロバート・デ・ニーロが共演しているやつですよね。女性CEOのアン・ハサウェイのもとに定年退職後のロバート・デ・ニーロがシニアインターンとして来て、アン・ハサウェイの相談役になるという。

ホリ そう。あれに近いイメージにしたい。そもそもだけど、人間ってあらゆる世代と共同生活を営んでいるのがナチュラルな姿だよね。反対に義務教育とか同い年で同じ土地に住む人たちと9年間も集団生活しているのはすごく不自然。

10歳くらい上でも同級生より話が合う人とかいるじゃん。そういう友達をたくさんつくったほうが人生は豊かになるし、社会コスト的にもいいと思う。

ひろ 社会コストはどう下がるんですか?

ホリ ほら、今って老人性うつとか認知症が増えているけど、そのひとつの理由にコミュニケーションが足りていないことがあると思うんだよ。大阪万博では、そういうソリューションをどう見せていくかが課題だと思う。パッと思いついたアイデアだけど、例えば、リアル脱出ゲームをしてみるとかね。

技術の進歩だけでなく、社会構造を変えたい

ひろ 世代関係なくチームを組んでっていうことですね。

ホリ うん。8年後だから新しい技術ができているだろうし、せっかくの万博なんだから、20年後とかに普及しているような技術を粗削りでも使ってみるとかね。

ひろ 堀江さんの話を聞いていると、技術の進歩だけじゃなくて、社会構造を変えたいのかなと思うんですけど、合ってますか?

ホリ というか、そのほうが幸せに暮らせると思ってる。

ひろ そういう意味だと、今は核家族が多くなって子育てが大変になっていますけど、大家族化したほうがいいってことですよね。親が共働きでも、おじいちゃんとおばあちゃんが子供の面倒を見てくれる、みたいな。

ホリ 俺が考えているのは、もっとスケールが大きいことかも。ひろゆきの言っているのは近代の話じゃん? でも、もっと遡(さかのぼ)って近代以前のコミュニティにするという感じ。いろんな世代が共同生活を送っているような。

で、スマホとかインターネットを使って、より最適化ができる。実際、今は家族や会社、国とかのボーダーがボヤッとしてきているからね。

ひろ まだイメージしづらい部分もありますけど、どんな内容になるか楽しみですね。

ホリ 期待してほしいね。招致できるように頑張るよ!

(構成/杉原光徳 加藤純平 イラスト/西アズナブル)

●堀江貴文(ほりえ・たかふみ) 1972年10月29日生まれ、福岡県出身。旧ライブドア社長。SNS株式会社オーナー兼従業員。『やっぱりヘンだよね』(集英社)が好評発売中

●西村博之(にしむら・ひろゆき) 1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著は『ソーシャルメディア絶対安全マニュアル』(インプレスジャパン)