"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。今回は最近何かと話題になることの多い「発達障害」について語る。
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ひろ 経済評論家の勝間和代さんが、テレビで自身の発達障害について語ったみたいですね。具体的にはADHD(注意欠陥・多動性障害)らしいんですが、少し前にも女性と交際していることをカミングアウトしたりしてましたね。
ホリ そういや、勝間さんからLGBTをカミングアウトする前に予告されたりしたわ。
ひろ お、そうなんすか?
ホリ うん。まあ、「そうなんですねー。で?」っていう反応しかないけどね......。勝間さんがバイでもレズでもどうでもいいし、別に気にしないでしょ。
てか、ADHDも「多動力」みたいなポジティブワードにすりゃいいと思う。手前みそだけど、俺の『多動力』って本が出たおかげで、気持ちが楽になったり、活躍の場が広がった人は少なからずいると思うよ。
ひろ でも、基本的にはデメリットが多いから「障害」と呼ばれるわけで、メリットだったら違う言葉で呼ばれていると思うんですよ。ちなみに近視とか遠視なんかは、広い意味では障害っちゃ障害なんでしょうけど、克服が容易なものは「障害」って呼ばれなかったりしますよね。
ホリ まあね。
ひろ だから、ADHDだったらデスクワークとか向かない職種はありそうですけど、それがデメリットにならない業種に就けばいいんじゃないかなと。だって、スタイルが悪いのにモデルになりたいとかいっても無理じゃないですか。生まれ持った能力などで、できない仕事があるのは一般的なことだと思いますから。
僕は小学生のときに先天的な理由で、日本ではパイロットになれないことが確定したんですけど、「まぁ、しょうがないなぁ」と思ったりしましたよ。
ホリ ってか、得意不得意なんて誰にでもあることでしょ。それをネガティブにとらえる必要はないよね。
ひろ 運動が苦手だとスポーツ選手になれないとか、普通のことですしね。対人恐怖症とか注意欠陥障害とかの人が、一般的なサラリーマンとして働くと苦労することが多いかもしれないですけど、例えば在宅でできる仕事を選べばいいわけですから。
ホリ それに、これからの時代は「対人恐怖症なら会社に行かないでリモートで仕事を」みたいなスタイルになるだろうし、AIによって人間のやる仕事が少なくなると「好きなことを仕事にする」ってのができやすくなると思うよ。
今は過渡期なのかもしれないけど、職業なんていくらでもつくれるんだから。障害だからって別にへこむこともないし、悲観的になる必要もないでしょ。
ひろ 「ネットや技術革新のおかげで、障害を気にしないでできる仕事が増えている」ってことですね。
ホリ とりあえずポジティブに考えて、できることをやっていけばいいだけなんだよ。
★後編⇒ホリエモン×ひろゆきが考える発達障害「日本人は、社会的にそれほどデメリットにならないものをいちいち取り上げて、欠点のように言いがち」
●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。『これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話』(徳間書店)が発売中
●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著は『働き方 完全無双』(大和書房)