"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。今回は渋谷のハロウィン騒動について、解決策を考える。
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ホリ 今年もまた渋谷のハロウィンはひどかったね。若者が暴徒化して、軽トラを横転させたり、痴漢があったりしたんだよね。
ひろ ちなみにセンター街のお店の売り上げは、ハロウィン前の土曜日からの5日間は、通常時の3分の1になったみたいっすね。ハロウィングッズは売れているんでしょうけど、センター街のお店にしてみたら、ただの迷惑でしかないような......。
ホリ 特に飲食店なんかはそうだろうね。
ひろ 店を休みにしているわけじゃないから、人件費もかかるわけで、たまったもんじゃない気がします。んで、今回の混乱を受けて渋谷区が有料化を検討するみたいなニュースがありましたけど、これって何に課金するんですかね? お金払わないと渋谷には入れないとか、難易度が高すぎると思うんですけど。
ホリ でも、有料化は悪くない手だと思うよ。
ひろ うーん、至る所に柵とゲートを作りまくる必要があるし、コスプレをした人が公道を歩くのを法的に制限するのは難しいんじゃないですかね。それに、私有地でもない公道を締め切って勝手に有料化するのって、区議会で条例を作らないと無理ですよ。
渋谷って、昔、宮下公園のホームレスを数人追い出すのに大騒ぎしたけど、はっちゃけた何万人もの若者を追い出すとか、相当ハードル高いかと。
ホリ さすがにこれだけ社会問題になっているし、条例は通すんじゃないの? 有料化も、そりゃ渋谷全域は無理だろうけど、例えばセンター街に入るには課金してもらうとかはありなんじゃない?
ひろ 確かにスペインの「トマト祭り」とかは、街を柵で囲って有料化に成功してますよね。
ホリ タイの「ソンクラーン」っていう水かけ祭りも、オフィシャルな水かけエリアの入り口にはセキュリティチェックがあって、その時期だけは店舗が水かけモードで商売しているからね。ただ、ハロウィンは仮装してウェーイってやるだけだから、周りの店には利益がないかもね。
ひろ トマト祭りも、開催地のブニョールは、もともと観光客がたくさん来る場所ではないので、街ぐるみでトマト祭りを盛り上げて収益を上げているんですよ。渋谷みたいにハロウィンがなくても問題ない街とは違います。
過疎の街ならハロウィンで人が増えてうれしいとかあるかもですが、渋谷はそんな人たちがいなくても困らない。逆にセンター街を有料化すると、普通のお客さんを締め出すことになるので商店街の売り上げは壊滅的ですよ。
ホリ その分、有料チケットの収益を配分する感じじゃないの。
ひろ うーん。公道を締め切って有料化するにしても、分配されるのはセンター街でお店をやっている人ではないような......。センター街で営業しているからといって、センター街の道で上がる収益を受ける権利があるわけではないと思うんですよ。たぶん、利益を受け取るのは渋谷区民かと。
ホリ そんなこと考えたらキリなくね?
★後編⇒ホリエモン×ひろゆきが渋谷のハロウィン騒動に「一定の地域だけなんでも壊していいイベントにしちゃったらよくね?(笑)」
●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。『これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話』(徳間書店)が発売中
●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著に『論破力』(朝日新書)