"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。今回は、ピエール瀧が逮捕されたことによる関連作品の公開や販売自粛の動きについて議論する。
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ホリ コカイン使用容疑で逮捕されたピエール瀧関連の作品の公開や販売の自粛が相次いでいるよね。電気グルーヴの曲が配信停止になったり、出演しているドラマに代役が立てられたり。
ひろ テレビで『ALWAYS三丁目の夕日』シリーズが放映されるはずだったのに、中止になってましたよね。んで、差し替えになった『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』には、コカインのオーバードーズで死んだリバー・フェニックスが出ているという......。なんとも日本らしいなあと思いました。
ホリ ほんと、どうかしているよね(笑)。
ひろ てか、海外でドラッグやってる俳優って珍しくないっすよね。『アイアンマン』の主役のロバート・ダウニーJr.も過去に薬物問題で6回逮捕されているのに、『アイアンマン』も『アベンジャーズ』も普通に日本で上映されていますよね。
レディー・ガガはオランダのステージで大麻吸ったりしてましたけど、自粛の動きがないどころか、この前まで映画も公開されていましたよね。
ホリ ピエール瀧関連の作品を自粛するなら、外国人も同じ基準にしないとつじつまが合わないよね。
ひろ アメリカ・コンプレックスなのかわからんですけど、アメリカ人だと問題視しないってのもどうかと思いますよね。
ホリ それによる損害賠償の額もスゴイことになるって話で、『JUDGE EYES:死神の遺言』というゲームも販売中止になったとか。
ひろ ゲームの販売中止は、逆に得な気がするんですよね。
ホリ 最大瞬間風速的に売れるから?
ひろ ですです。そのゲームって、中古ゲームソフト売り上げでもいきなりランキングトップに躍り出ていますし。販売自粛にしてとりあえず流通在庫を売りまくって、ほとぼりが冷めたらダウンロード販売を再開すればいいだけですから。流通在庫が一気にはけるのって、小売店からするとかなりおいしいはずです。
ホリ 逆に4月5日公開の『麻雀放浪記2020』は予定どおり公開された。東映によると「作品に罪はない」ってことだけど、これが普通だよね。
ひろ はい。映画とドラマは大打撃ですからね。だからばか正直に自主規制にするんじゃなくて、関係者が得するように利用すればいいと思うんですよ。
ホリ そう。結局、一部のノイジーマイノリティがクレームを入れているだけだよ。関係者はほっとけないんだろうけど、気にしなきゃいい。だから映画公開に踏み切る東映の動きは見習うべき。
★後編⇒ホリエモン×ひろゆきがピエール瀧の作品自粛問題に「見せしめ的に規制しても更生できるわけない」
●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。西野亮廣氏との共著『バカとつき合うな』(徳間書店)が発売中
●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著に『論破力』(朝日新書)