左から、『egg』赤荻編集長、eggモデル&JKのなぎちゃんとなつかちゃん
左から、『egg』赤荻編集長、eggモデル&JKのなぎちゃんとなつかちゃん

1995年に創刊され、数々のブームを巻き起こしながらも、2014年、惜しまれつつ休刊した伝説的ギャル誌『egg』が今年5月に復刊! そこで現役eggモデルふたりとギャル編集長がギャルの歴史と"令和ギャル"を語るぞ!

■ルーズに厚底に。令和ギャル原点回帰

──いきなりですが、ギャルってすごく減ってません?

編集長 そうですね(苦笑)。ウェブ版の『egg』は去年の3月に復活していたんですけど、『egg』で初めて"ギャル"って存在を知ったコもいるぐらいですから。

──"なる・ならない"以前に、もうギャル自体を知らない世代が出てきてると! ところで、なぎちゃんは日サロに通ってるんですか?

なぎ ですね。地元の「ブラッキー」(日焼けサロンのチェーン店)に行ってます。夏前にもっと黒くしときたい。

なつか 私は日サロのマシンが怖くて行ってない(笑)。

──昔はギャルといえばガングロが基本でしたが......。

なつか 今のギャルは肌の色にそんなにこだわってないよね。ファッションの系統もバラバラ。私は意外とモノトーン系が多いし。

──服はマルキューで?

なぎ うん、マルキューが多い。ジェイダとかアンビーとかエモダとかマウジーとか、人気ブランド多いんで。でもネットで買ったりもする。

なつか ZARAとかH&Mでもフツーに買うよね。

伝説のゴングロ・ドアップ! カリスマ的ヤマンバギャルのブリテリが表紙を飾る『egg』(2000年3月号)。最盛期は約50万部も売れ、空前のギャルブームが到来 伝説のゴングロ・ドアップ! カリスマ的ヤマンバギャルのブリテリが表紙を飾る『egg』(2000年3月号)。最盛期は約50万部も売れ、空前のギャルブームが到来

──マルキュー一択ではないと。そもそも今のマルキューブランドの服、原色系とか派手なの少ないですよね?

編集長 今のギャルは昔のギャルほど、「とにかく目立ちたい」っていう気持ちはないんですよ。だからブランドさん側も変わってきてて。

なぎ ただ、負けず嫌いは多いし、「自分のやりたいことをやる」っていうのはブレてないです。私は夏でも冬でも(肌を)出したいし(笑)。

──ブームを起こしてきた歴代のギャルに憧れは?

なつか 私、age嬢(雑誌『小悪魔ageha』モデル系のキャバ嬢ギャル)に憧れて、ちょっとやってましたよ。金髪ロングで巻いて、カラコンぶち込んでみたいな。

──アムラーとかコギャルはどうですか?

なぎ アムラーってニーハイのロングブーツ履いたりするやつですよね。それ、今またはやってますよ。あとは厚底サンダルも履くし、学校行くときは絶対ルーズ(ソックス)はいてるし(笑)。

──ルーズソックス!! ギャルも原点回帰してる! 原点といえば、渋谷のセンター街には行きます?

なぎ う~ん......そんなに行かないかな(笑)。行ったらプリ撮るぐらいはするけど。

──プリクラは健在!?

なつか あ、でもシールはいらないから、捨てます。

──え? どーゆーこと?

なつか 写真はスマホに送れるから、シールは別にって感じで。だから捨てちゃうか誰かに押しつけるか(笑)。

──ちなみに『TikTok』はまだはやってますよね?

なぎ 1年前はすごいブームだったけど、自分ではやらないし、見ないっちゃ見ない。

なつか 娘とやってるママとか、もう大人がけっこう入ってきてるからな~。一周回って面白いから、生温かい目で見てます(笑)。

──令和ギャルのブームは"秒"で移り変わっていくみたいです!

この年表からも、90年代中頃に「ギャル」がムーブメントを巻き起こし、2000年代中頃まで元気があったことがよくわかる この年表からも、90年代中頃に「ギャル」がムーブメントを巻き起こし、2000年代中頃まで元気があったことがよくわかる

■もう死んだギャル語。あざまる水産......

──「チョベリグ」がとっくに死語なのはさすがに理解してますが、テンションが上がったときの「あげぽよ」はまだ使います?

なぎ や、使わない。古っ(笑)。てか、「あげみざわ」(「あげぽよ」と同義語)ももう使わないんで。

なつか (「ありがとう」の意味の)「あざまる水産」ももう言わないしね。今使ってるコいたらビミョーに距離置く。

なぎちゃん。東京の東側出身の黒ギャル。「今は『好き』は『すこ』、『かわいい』は『かわちい』になってるよ」 なぎちゃん。東京の東側出身の黒ギャル。「今は『好き』は『すこ』、『かわいい』は『かわちい』になってるよ」

──「マジ卍」はどうです?

なつか もう"うわっ"って引いちゃうかなー。逆にふざけて「マジ寺(でら)」とか、「とりあえず卍だよねー」とか使うことはあるけど。

──それはどういう意味?

なつか え、意味なんてないですよ。卍に意味なし。

──「アリ寄りのナシ」「ナシ寄りのアリ」とかは?

なぎ ありましたね、そういうの。もう言わない。そういえば、「草生える」とかも今使ってたら恥ずかしいかも。

なつか 確かに。(LINEで)「草」とか入ってきたら、イラッとする(笑)。

──「(笑)」が「wwww」になって、そこから「草生える」「草」になったわけですが、じゃあ今の「(笑)」に相当する言葉は何?

なつか フツーに「(笑)」。一周回って戻ってる感じ。

──「(笑)」が復権していたとは!(笑)

なつかちゃん。北海道出身の白ギャル。「私は個人的に『んご』はまだ使ってる。『着いたんご』とかゆー感じ」 なつかちゃん。北海道出身の白ギャル。「私は個人的に『んご』はまだ使ってる。『着いたんご』とかゆー感じ」

■「り」「バメン」は定着していた!

なぎ ネットから生まれる系の言葉と、バメンで生まれる系の言葉があるよねー。

──あ、"そのときの気分"の意味の「バメン(場面)」はまだ使うんですね?

なつか 「バメン」は「バメン」だよ。もう日本語(笑)。

──「バメン」は定着したんですね。では、大人にもワカる現役のギャル語ってほかにもありますか?

なぎ 「了解」は「り」ですね。あと「KY」もまだ使うかな。「マジKYだな」とか。

──え、「KY」も現役!?

なぎ 「KY」は「けーわい」っていう日本語だと思ってたから(笑)。

なつか ニュアンスで使ってたんで、逆に後になってから「空気・読めない」の略だって知ったよね。

──「KY」の浸透力すごすぎっ!!

★続編⇒伝説の元祖ヤマンバ、あぢゃ降臨!「宮下に1ヵ月半住んで、週8、9回マルキュー行ってた」