十数団体が群雄割拠し、個性あふれる選手たちがしのぎを削る女子プロレス界。人気再燃の気配が漂う中、有望な若手選手を紹介!
小学3年生でデビューし20歳にしてキャリア12年の里歩。可憐な佇(たたず)まいながらトップロープからも果敢に飛ぶ! 海外からオファーも相次ぐ我闘雲舞(ガトームーブ)の"絶対エース"だ。
―前回、週プレで初水着を披露してくれました!
里歩 大きな扉が開きました(笑)! その扉はずっと閉ざしてたんですけど、やってみると「人に観られるってこんなに楽しいんだ」って思えて、そこから「見せ方」も変わりましたね。試合に限らず、ポートレートの撮影にしてもこれまでは棒立ちだったりしたけど(笑)。勉強させてもらって活かせるようになって本当に嬉しいです。
―こちらとしても新しい里歩さんに出会えて嬉しいです! あれから約1年が経ち、海外遠征がぐっと増えて、昨日まで中国だったそうですね?
里歩 中国は会場がキラキラしていて豪華で、その都市では初めてのプロレスだったそうなんですけど、満員のお客さんですごい熱気で楽しかった! 他にはシンガポール、タイ、台湾、香港、あとはイギリスにも行きました。
日本での試合は真剣に見守るって感じで観てもらうことが多いけど、外国はお客さんの声援が熱くてお祭りみたい! 特にイギリスはプロレスがすごく盛り上がっているところなので熱いんですよ。
―小学3年生でデビューとキャリアは長いですが、これまで遠征には興味なかった?
里歩 行きたいと思うようになったのはホントに最近ですね。高校を卒業したので、いろいろ行けるようになりましたし、これからも続けたい。
―国内でも他の団体に参戦していますが、その経験を通して感じることは?
里歩 団体や指導者によって大事にしているものが違うって感じます。基礎体力作りを重視しているところもあれば、スパーリングや表現方法とか、脚力とか運動神経とか...プロレスで大事なものっていろいろあるんですよね。自分の中で見つめ直すためのすごくいい機会になっています!
―見つめ直すといえば、ずっと一緒にやってきた「ことり」選手が卒業されました。
里歩 私はほとんどの後輩が歳上なので、年下の後輩で妹みたいな感じでずっと一緒にやってきた「ことり」がいなくなって、自分のポジションをどうしたらいいのか悩んだりもしたんですけど...。
でも乗り越えました。これまでは団体のためにプロレスをやっていましたけど、だんだん「自分のためにプロレスしよう」って思えてきて。夢の「アジア制覇」に向けて頑張ります!
●「ツヨカワ女子プロレスラー最前線2018」は『週刊プレイボーイ』16号(4月2日発売)に掲載!
(取材・文/明知真理子 撮影/荻原大志)
■里歩(りほ) 1997年6月4日生まれ 東京都出身 身長155㎝ 得意技=蒼魔刀、くるくるリボン、ジャンピングニー○20歳にしてキャリア12年! 細身ながらインパクト大の技で海外でも高い評価を得る