"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。

今回のテーマは堀江氏が考える新しい「球団経営とスタジアムビジネス」。前編では、社会人サッカーチームを作った堀江氏が、新しいスタジアムを作るならお台場や豊洲、大田区の工場地帯にまとまった土地があると指摘。また、都立代々木公園に「造船のクレーン技術を使って芝生のピッチを持ち上げる」面白いスタジアム構想があるらしいと語った。

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ホリ あとスタジアムの話でいえば、今、3人制バスケットボールが盛り上がってるの知ってる? プロのリーグもあるんだよ。

ひろ 本当ですか?

ホリ で、スポーツ用品メーカーのゼビオホールディングスが青森県の八戸(はちのへ)市と多目的アリーナを造ろうとしているらしい。このアリーナが面白くてさ、「アイスアリーナ」なんだよ。

ひろ え? スケート用?

ホリ アイスホッケーやスケートのために常時アイスリンクが張ってあるんだけど、ライブとかバスケットボールの試合もできるようになるみたい。

ひろ えっ? どういうことですか?

ホリ アイスリンクの上に床材を敷いてライブやバスケの試合をするの。

ひろ アイスリンクは溶けないんですか?

ホリ うん。ほら、昔から「氷室」といって冬場に取った氷を夏まで残す貯蔵庫があるじゃん。断熱材があると、氷って意外と溶けないみたい。

ひろ へー。面白いっすね。

ホリ 常設のアイスアリーナって世界にはけっこうあるんだよ。例えばニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンは、アイスホッケーのほかにもバスケの試合をやったりしてるし。

ひろ てか、堀江さんは最近、妙にスタジアムに興味を持っているみたいですけど、それはなぜ?

ホリ みんなが「スタジアムはビジネスとして儲かんない」と言っているからさ。でも、ちゃんとやればビジネスとして儲かるんだよ。プロ野球の球団だってそうだったじゃん。最初はみんな「儲かんない」って言っていたよね。

ひろ 今はIT企業がガンガン参入していて、そういったところは総じてちゃんと収益上げていますよね。

ホリ そう。じゃあ、なんで今まで儲からなかったどころか、赤字まで垂れ流していたかというと、親会社から天下りしてきたボンクラが経営していたから。彼らはビジネスとして普通のことをやっていなかったんだよ。

ひろ それは球団経営だけでなく、スタジアムも?

ホリ うん。普通のスタジアムやアリーナって、だいたい地方自治体が造った最大公約数的などうしようもない施設でしょ。でも、それを民間企業が造るとまずコストが半額くらいでできる。そして自治体も地域を活性化したいからけっこう協力的なんだよ。

例えば土地代をタダにする補助政策とかもあったりする。すると、さらに安く運営ができるようになる。そうやって見ていくとビジネス的に面白いんだよ。

ひろ 東京にサッカーチームをつくるのもそんな背景があったんすね。

ホリ そう。だから、いつになるかわからないけど、東京の都心のどこかに本拠地となるスタジアムを造ろうと思っているのさ。だって、ロンドンを本拠地にするプレミア・リーグのサッカーチームって、チェルシーとかアーセナルとか5チームもあるんだぜ。東京も都心にたくさんチームがあったらすごい盛り上がると思うよ。

ひろ スタジアムを造れるくらいのチームになるまで時間はかかりそうですか?

ホリ 簡単じゃないけど、普通にいけば10年くらいでJ3には上がれると思う。そして、もし本当にJリーグ入りしたら最高に盛り上がると思うんだよね。

ひろ 楽しみっすね。ただ、僕は今、本田圭佑さんのチームを手伝っているので、そのときは、ライバルになりますけど(笑)。

●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。近著に『99%の人が気づいていないお金の正体』(宝島社)

●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著に『凡人道 役満狙いしないほうが人生うまくいく』(宝島社)

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