ちょうど1週間前のこと。神宮球場近くにある日本青年館で行われた、ヤクルト球団主催のOBトークショーに司会としてお声をかけていただきました。

久古健太郎(きゅうこ・けんたろう)さんに鵜久森淳志(うぐもり・あつし)さんというOBたちとのトークは、ここには書けないようなお話も飛び出して、大いに盛り上がりました。

実は、今回がヤクルトさんからいただいたオフィシャルの初仕事だったんです。嬉しくて嬉しくて! さらに、お仕事の記念に頂いたレプリカユニフォームの背番号がなんと「643」! 球団の方がこの連載を読んでくれていることがわかったので、これからもためらわずにヤクルト愛を伝えていければと思った次第です。

ご挨拶が遅くなりました。みなさんこんにちは、野球大好き山本萩子です。

念願のお仕事のあとは、神宮球場でヤクルト対西武の交流戦を観戦。せっかくなので両親を招待して、久しぶりに3人で観戦しました。この日の座席はバックネット裏の少し一塁側寄りで、右バッターがカットしたボールがライナーで飛んでくるほどの好位置。もちろん目の前にはネットがあるのですが、迫力満点の最高の座席でした。

ということで、本日は久しぶりに神宮観戦記をお届けします。

座席に座ると、まずは母の持参した「山本袋(別名ゴミ袋)」を地面に敷いて、荷物を置きます。これで安心して試合観戦ができます。この日は曇り空でしたが、最高気温26度とビールをおいしくいただけそうな陽気。ということでさっそく乾杯! 仕事終わりのビールは最高でした。

両親と3人、久々の神宮野球観戦!

それぞれの選手がポジションにつく前に、ヤクルトの村上宗隆選手の肩甲骨をほぐす準備体操が目をひきました。そして、ヤクルト長岡秀樹選手の小柄さが印象的でした。やはり現地で観戦しないとわからないこともあるとつくづく思いました。

我がヤクルト注目の先発は高梨裕稔投手。応援席からハッピーバースデーが流れたことで、この日が誕生日だと知りました。そうであれば是非とも勝ちたい試合です。

最初の山場は2回表の西武の攻撃。1アウト1,2塁のピンチを、6₋4₋3で抑えます。まさに狙い通りの併殺で、あの1プレーで試合がぐっと引き締まりました。

西武はおかわりくんこと中村剛也選手がスタメンだったのですが、言わずと知れた強打者ですがこの試合では高梨選手に対してまったくいいところがなく、攻守に精彩を欠いていました。3回表の打席を三振で終えてベンチに帰るときにコーチと軽く会話をしていたのですが、その様子を見た父がボソッとひと言、「中村、代わるんじゃないかな」。

すると、その直後の守備から本当に中村選手はベンチに。試合後のニュースによると軽い故障だったようですが、我が父の鋭い観察眼に恐れ入ると同時に、この父にして私があると思ったのでした。

レプリカユニフォームの背番号がなんと「643」!

5回に入ると、私たちの座席の近くで席を探して迷っている男性を発見。手にカレー持ってキョロキョロとしている様子を見て、心配になって思わず声をかけてしまいました。チケットを見せてもらったものの、私もどこだかわからず(笑)、結局近くにいた球場スタッフに助けを求めました。

そのあと無事に座席を見つけられたようでホッとしていたのですが、男性の白いポロシャツにカレーがこぼれていたのがとても気になったのでした。

肝心の試合ですが、先発の高梨投手は6回3失点。点の取り合いになるかと思ったものの、締まったいい試合。決勝点は6回裏、ヤクルト長岡選手のタイムリーでした。

この日、マスクをかぶった内山壮真捕手にノーアウト2塁の場面でバントをさせて、1アウト3塁から長岡選手がセンター前タイムリーと見事な攻撃だったのですが、この采配を見たときに、高津監督の内山選手と長岡選手に対する信頼と、彼らの成長を強く感じました。

そして、采配にも「王者の野球」といった風格が漂っているような気が。この回で得た2点のリードを守り、見事に勝利を収めたヤクルト。今年もいけそうな気がしたのは、私だけではないでしょう。

改めて、球場での試合観戦はやはり最高ですね。両親も楽しんでくれたようで、はじめて親孝行できたなと思いました。みなさんもぜひ大切な人と一緒にスタジアムに足を運んでくださいね。

それではまた来週!

★山本萩子(やまもと・しゅうこ)
1996年10月2日生まれ、神奈川県出身。フリーキャスター。野球好き一家に育ち、気がつけば野球フリークに。2019年より『ワースポ×MLB』(NHK BS1)のキャスターを務める。愛猫の名前はバレンティン

★山本萩子の「6-4-3を待ちわびて」は、毎週土曜日朝更新!