解雇しづらい日本では、調子の良かった事業のブームが終わると、その人件費がいきなり会社を圧迫しだす 解雇しづらい日本では、調子の良かった事業のブームが終わると、その人件費がいきなり会社を圧迫しだす

昨年末に世間を騒がせた「WELQ問題」で、DeNAは第三者委員会の調査報告書を公表した。

この問題の本当の原因とは何だったのか―? 『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」で、“ホリエモン”こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏が、前編に続き議論する!

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ひろ でも、この問題って日本の雇用システムの不具合で起きた面もあるのかなとも思っています。

ホリ 解雇しづらいってこと?

ひろ ですね。日本って状況に合わせて社員の給料を下げることが実質的にできない。そうすると、調子の良かった事業のブームが終わると、その人件費がいきなり会社を圧迫しだすんです。

ホリ 日本は世界を見渡しても社員を解雇しづらい国だからね。JALも高コストで潰れたわけだし。

ひろ なので、ソシャゲブームの頃に雇ったエンジニアの人件費が重くのしかかるようになった。だから、グレーな事業をやらざるをえなかったのかなと。そう考えると、日本の雇用システムもこの問題の要因のひとつになっていると思うんですよ。

ホリ なるほどね。DeNAは経営体制を見直して、南場さんが代表取締役に戻ったみたいだけど、一連の騒動を見ていると守安さんが汚れ役なんじゃないかと思ってしまうよね。多少危ないことをしても売り上げをガンガン上げるのが守安さんの役割だった。

ひろ 確かに南場さんが復帰したことで「ちゃんとした経営体制にします」ってイメージを打ち出している感はありますからね。

ホリ まあ、今回はホワイトなイメージの南場さんが出てくることで問題を収拾させたともいえるよね。そういう意味ではDeNAの危機管理能力は高いと思う。

“まとめ”が引用か著作権法違反かはグレーゾーン

ひろ あと、WELQの件によって問題意識を持つサイトも増えたんじゃないですかね? まとめサイトとか。

ホリ 『NAVERまとめ』はLINEが上場前から運営していたから、上場するときに厳しい審査を通っているはず。だから、法的にグレーではない水準まで健全化されているとは思う。

まあ、完全に著作権法違反しているのは言語道断だけど、“まとめ”が引用の範囲か著作権法違反なのかってかなり微妙なところでもあるし、けっこうグレーゾーンなんだよね。

それに、ちゃんと引用元のページに誘導するリンクも張っていて、引用したサイトにもそれなりのメリットがあったりもするので、「キュレーションサイト問題」と一緒くたにするのは難しいところだよね。

ひろ まあ上場企業とかは敏感になっているでしょうけど、一部のベンチャー企業とかだったらグレーゾーンでもガンガン攻めて利益を追求すると思うんです。DeNAがうまく逃げ切ったとしても、キュレーションメディアやまとめサイトの著作権違反とかはこれからも続くんじゃないですかね?

ホリ そだね。

(構成/杉原光徳 加藤純平 イラスト/西アズナブル)

●堀江貴文(ほりえ・たかふみ) 1972年10月29日生まれ、福岡県出身。旧ライブドア社長。SNS株式会社オーナー兼従業員。『やっぱりヘンだよね』(集英社)が好評発売中

●西村博之(にしむら・ひろゆき) 1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著は『ソーシャルメディア絶対安全マニュアル』(インプレスジャパン)