"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。今回は、話題のイヤホン「エアポッズプロ」について語る。

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ホリ アップルがノイズキャンセリング機能を備えたカナル型(耳栓型)のイヤホン「AirPods Pro(エアポッズプロ)」を発売して、すごい売れてるみたいだけど使った?

ひろ まだです。ノイズキャンセリング機能って、これまであんまり普及してこなかったんですけど、実は音質とかにこだわるより、よっぽど重要だと思うんですよ。

ホリ ひろゆきは、ノイズキャンセリング機能がついたイヤホンを普段から使ってんの?

ひろ ヘッドホンタイプのものをもう10年以上も使っています。ヘッドホンにせよイヤホンにせよ、細かい音質の聴き分けって、よほど静かな環境でないとわからないですよね。それなら環境音を消してくれるほうが、よっぽど流れてくる音は聴きやすいんですよ。

ホリ そもそも微妙な音質の差とか、わかんない人のほうが多いと思うよ。

ひろ ええ。ただ、デバイスに差せばいつまででも使えるシンプルなイヤホンと違って、ノイズキャンセリングイヤホンはバッテリーが必要なんです。だから、イヤホンのほかに電池を収納するスペースが必要だし、また、それが重たくてイヤホンが耳から外れたりして不便だったんですよ。

ホリ ヘッドホンなら重くなっても耳あての部分にバッテリーを内蔵できるからね。

ひろ ですです。ヘッドホンはそれなりに重量もありますし、そんなに気にならないんですよ。そんな感じでノイズキャンセリングイヤホンは普及しなかったんですが、ワイヤレスイヤホンが普及したことでバッテリーの技術がかなり進みました。

ホリ スマホに搭載されているセンサー類だって、これだけスマホが普及したから安価になっているわけだし、製品は大量に製造されれば安くなるのは常識。だから、ワイヤレスイヤホンの普及は大きく影響しているよね。

ひろ バッテリーがイヤホンに内蔵されているのが当然になって、電池自体も小さくなった。それで、ノイズキャンセリングイヤホンが満を持して登場。だから、はやるのもわかるなと。

ホリ ノイズキャンセリングイヤホンだと、ソニー製が人気だったりするけど、アップルはその牙城を崩す存在になるのかね?

ひろ 他メーカーの製品も「周囲からの騒音を約99%低減」と謳(うた)っていますけど、ソニーは10年ほど前から出しているんですよね。そのソニーが本気を出すのがいつなのか? というのが個人的には気になってたりします。

ホリ 競争になるのはいいことだよ。それでユーザーが望むものが誕生するわけだし。まあ、今回のエアポッズプロの発売は、ビジネス面でいえば、iPhoneを売るためのアップルの戦略の一環だとは思うけど。

ひろ ですよね。先代のエアポッズも含め、これを買った人は、iPhoneからAndroidに乗り換えるのが面倒になりますから。

★後編⇒ホリエモン×ひろゆき「ワイヤレスイヤホンの普及で、今スマートスピーカーがやっていることをイヤホンが代わりに担うようになる」

●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。新刊に『夢を叶える「打ち出の小槌」』(青志社)

●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著に『自分は自分、バカはバカ。他人に振り回されない一人勝ちメンタル術』(SBクリエイティブ)

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