"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。
今回のテーマは、現代のビジネスマンに必要な"コミュ力"について。前編では、トレーナーの採用基準が「コミュ力の高い人」だというライザップは「スゴく正しい」と堀江氏。実際にライザップを経験し、「指導もうまいんだけど、何より『この人のためにトレーニングを頑張らなきゃ』って気持ちになる」と、その効果を語った。
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ホリ でも、とにかくトレーニング期間中は、そのトレーナーとすごく仲良くなるわけ。トレーナーにその日の食事内容とかのレポートを出していると、交換日記をしている感じになっちゃう。
ひろ その人は女性ですか?
ホリ 男性。
ひろ 男性と交換日記をして、その人を喜ばせたいと思う、堀江貴文(笑)。
ホリ なんだろな......本当の意味での信頼関係が生まれるんだよ。で、ライザップはそういう人を積極的に採用しているの。だから、筋トレのテクニックとかあんまり関係ない。
ひろ まあ、それぐらいはマニュアルどおりにやればいいですから。
ホリ 前回言った料理のレシピと一緒だよね。マニュアルはすでにあるから、テクニック的なことはそれを遂行していくだけでいい。それよりもコミュ力や人当たりのよさのほうが重要なわけ。
ひろ トレーニング技術を会得している人にコミュニケーション術や人当たりのよさを教えるより、コミュ力の高い人にトレーニング技術を教えるほうが効率的だと。
ホリ うん。だからライザップって、最先端の採用をしているんだよ。で、これが今後のビジネスマンにとって必要になるスキルだと思う。
ひろ 人当たりがいいっていうスキルは、例えば小学生40人に教えることってできるんですかね。
ホリ 何が?
ひろ 人当たりのよさを教育できるのかなと。
ホリ 無理だと思う。
ひろ じゃあ、生まれつきっていうことですか。ちなみに、堀江さんって自分の人当たりのよさを10段階で評価すると、どのあたりだと思います?
ホリ 1じゃない?
ひろ 自覚はあるんだ。しかも即答(笑)。
ホリ 俺は人当たりのよさで売ってないから。それに、メディアに出たりするときの人当たりのよさをわざと1にしているというのもある。
それでプライベートは5とか6ぐらいにすると、そのギャップで「ホリエモンってけっこういいやつじゃん」と思われるんだよ。テレビとかを見ている人たちからムカつかれていることは知っているけど、あえてそうしてるの。
ひろ じゃあ、会ってみると「割と普通の人なんだ」みたいな感想になると。
ホリ 最初から「ジャパネットたかた」の髙田明元社長みたいな人当たりのよさだと大変だよ。
ひろ いつでも人がよさそうにしてなきゃいけないのは疲れますからね。
ホリ そう、疲れるよね。俺には無理。
ひろ ということは、コミュ力とか人当たりがいいというのが大事だけど、後天的に身につけられるかどうかは微妙だと。これ、読者の人にとって朗報かどうかはわかんないすけどね......。
●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。近著に『あり金は全部使え 貯めるバカほど貧しくなる』(マガジンハウス)
●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著に『自分は自分、バカはバカ。他人に振り回されない一人勝ちメンタル術』(SBクリエイティブ)