あの国民的バラエティ番組のスピリットを引き継ぎ“友達の輪”を!とスタートした『語っていいとも!』。
前回、グラビアアイドルの吉木りささんからご紹介いただいた第36回のゲストはモデル・タレントの鈴木奈々さん。
人気読モから一気に大ブレイク、愛らしい“おばかキャラ”としてTVでも引っ張りだこに。その素っぴんなトークで、時に炎上するお騒がせな一面もあるが…。
前回も飾らない奔放さで、反響を呼んだ旦那の“夜が雑”発言を自ら再現、さらになんと自らのおねしょまでカミングアウトーー。(聞き手/週プレNEWS編集長・貝山弘一)
―旦那さんと新鮮でいるために愛される努力をしないとって話から、いきなりなんの告白ですか…!?
鈴木 おねしょ。大人おねしょ…なんか、すっごい緊張した撮影の仕事で次の日におねしょしてたりとか。あと、すごい忙しすぎて2時間しか寝れなくて、疲れすぎてるからトイレも行きたくないって時にバーンって寝ちゃって、おねしょする。
―いきなり、それもすごい話ですね。
鈴木 だから最近は絶対もう、寝る前にトイレ行くことにしたの。夢の中でトイレしてる夢見て、おしっこしちゃってるから。去年はね、2回した。あのね、1回目はベッドでしたんですよ。でも、ちょうどその時、ベッドの上にあれ…温かくする電気の敷いてて…だからそこで収まって、ベッドは汚れなくてそれだけ捨てたんですけど。
―なんか、猫のトイレみたいですけど(笑)。ホットマットみたいな?
鈴木 そうそう。で、昨日かな…寒いから旦那さんに「ねえねえ、電気毛布、どこにやった?」って。使いたいって言ったら「奈々ちゃんがおねしょしたじゃん」って(笑)。
―そういう粗相しちゃった話も普通に喋れるくらいオープンな関係っていう。
鈴木 そう。旦那、全然怒らないです。本当にすごいなって。
―逆にそれは心配するかも。おねしょしちゃうほど忙しすぎて大丈夫?って。
鈴木 でも、なんでも受け止めてくれる旦那なんですよね。その時、ほんと忙しかったし。1日2時間くらいしか寝てなかったです。
―それだけ忙しくて、やれちゃうのもなんなんでしょう。負けん気? 旦那に対しても一途ですけど、仕事とかでも頑張りすぎるくらいに一途なの?
鈴木 結構ね…全力で頑張りますね、1本1本を。後悔したくないので。でもね、後悔する時もありますけどね。
「精神的におかしくなったこと1回もない」
―そもそも最初、読モの先輩の益若つばささんの追っかけをしてた時から全力だった?
鈴木 全力(笑)。で、つばさちゃんにスカウトしてもらって。結構、運持ってるかも。
―自分の生き方が“全力少女”なんだ。その運も、全力でやってきたから繋がって…。
鈴木 ですかね? でも全然、何も頑張ってないもん、私。だから…うーん、なんだかんだ、ちゃんとできてるなって感じですね。だってさ、勉強が超苦手なんだよ。勉強ができなくて退学になってるんだから。
―でもそれで通信制高校を受け直して、卒業してるわけで。そのままドロップアウトじゃなく、そういう頑張りはするわけじゃないですか。
鈴木 うーん、そうなんですけどね。卒業証書はちゃんともらいましたね。
―だから基本的にやっぱりすごい頑張り屋で…一途な芯の強さはあるのかなと。
鈴木 まぁそっか。あのね…有吉(弘行)さんとEテレでMCをやらせていただいてたんですよ。その時に言ってくれた言葉が「仕事を1本1本全力で」って。有吉さんも誰か先輩から言われた言葉みたいで、教えてくれたんですよ。それを聞いて、私も頑張ろうって思えて。
で、志村けんさんともTVに出たばっかりの時に対談したことがあって。雑誌の対談かな? その時、私、仕事で悩んでるんですよって言った時に「背伸びしないで、奈々ちゃんらしく頑張ってね」って言葉をくれたんですよ。そういうのも心に沁みましたね。
―そのままでいいからみたいな…そういう言葉もあって、自分は本気で、ちゃんと本音でやればいいんだという気持ちに?
鈴木 そうです。そう思いました。だから、いろんな批判とかめっちゃあります。ありますけど、結構強いほうかも。人間的にそんなへこたれないかな、私。
―実際、毎年300本以上、出演番組をこなしてきたとか、2時間しか寝なくて、そんなおねしょするほど苛酷で。やりきるのは生半可な覚悟じゃできないはずだと。それで人の目に晒(さら)されて、勝手なことを世間に言われて、へこたれて精神的におかしくなっても不思議はないけど…。
鈴木 でもうちね、精神的におかしくなったこと1回もないんですよ。全くならない。たぶん、地元から通ってるっていうのもあるし、旦那さんに支えられてるってのもあるし、家族にもすごいね、周りがサポートしてくれてるからっていうのはあるかな。
―それがタレントの鈴木奈々じゃなく、斎藤奈々でいられる時間を大切にしてるってことですかね。
鈴木 でも私、別にタレントだと思ってないし。普通の素人だと思ってる。芸能人とかタレントとか思ったことないし。普通でいたい。
「恋が私の原動力だったかも」
―いまだに? 読モの延長みたいな? だからさっきも言ってたように、周りに流されてチャラチャラというか、食事会に誘われても行ったりせずに…。
鈴木 うん。なんか友達に誘われて、VIPルームに1回呼ばれたんですよ。で、入ったら奥のほうに部屋が1コあって、そこに入ったら3、4人、男の人がいて(笑)。うわー!って思って、帰った。そんなに興味ないかな、そこは。
―実際、こういう世界入って、周りで派手に遊んでるコもいろいろ見てきたはずで。その追っかけから始まって、自分もこうなりたいみたいな憧れはなかったの?
鈴木 でも私は、絶対に『ポップティーン』っていう雑誌に出たいってだけで。そのギャル雑誌のモデルになるっていうのは決めてました。絶対なりたいって、夢だったし。
―それはイコール、有名人になりたい!とは違ったんだ。
鈴木 ギャル雑誌のモデルで、つばさちゃんのようになりたい! つばさちゃんのようなっていうか…一緒に出たいと思ってました。カリスマだと思ってたから。
―それが人気者とか芸能界の人になりたいとかでもなく、別なんだ。
鈴木 別。だから、小学6年生の文集に書いてましたね。私は雑誌のモデルになります、なりたいですって。それをこの間、久々に見て、私、夢叶ったんだって。久々に家を片付けてた時に出てきて、夢って叶うんだって、すごいそこで思いました。
―やっぱりそれも一途に全力で追いかけてきたからっていう…。
鈴木 で、高校3年生から23歳まで『ポップティーン』やって、23歳の時に『(踊る!)さんま御殿!!』に呼ばれて出て、それからTVの仕事を始めました。登竜門です。私はその『さんま御殿!!』が自分の始まりだったかな…。
さんまさんに私の性格を引き出してもらって“新オバカ女王”っていう名前も付けてもらって。そこからひとりで『しゃべくり007』に出て。
―そこからが怒涛のようなね。引っ張りだこになっていって…出てない番組はないだろうくらいにほぼコンプリートしたのでは?
鈴木 出させていただきましたね(笑)。超いきなり増えたんですよ、バババババーって、TVのお仕事が。毎日3本とか4本やってたし。なんかね…すごかったな。
でも、その時に恋してたんだよ、私、今の旦那に! だから毎日楽しかった(笑)。仕事も苦痛に思わなくて「これ終わったら、また彼氏と会える」とか。恋が私の原動力だったかも。だけどちゃんと仕事と彼、恋と仕事は両立してました。
「徹子の部屋に私、出てんだ!」
―そういうものですよね。イイ仕事してるとイイ恋愛になったり…正のスパイラルみたいな。忙しいから、お互いに会える時間を大切にしたり。
鈴木 そうです、そうです! そうなんだよね。なんだろう、恋愛だけに走っちゃうのはダメだと思う。よくない恋愛だなって。でもちゃんと両立できればいいと思うんですよ。
―盲目的にどっぷりハマるみたいなのもありですけど、アブなくなりがちな…。
鈴木 ダメダメダメ! 絶対ダメ、それは。うん、そうですね。
―(笑)ちなみに、そのMAX多忙な頃、本家の『笑っていいとも!』は出演されました?
鈴木 何度か出ましたけど、あれは出てない。あの…ひとりのトークのやつ。
―「テレフォンショッキング」は出てないんだ。それは意外ですね。
鈴木 ないです。『徹子の部屋』には、あれ…今年の7月、8月くらい? 水玉のノースリーブで出たから、夏くらいに出て。その時、初めて思った! 今まで私、自分のこと素人と思ってたけど、あれ出た瞬間、なんかちょっと芸能人なのかな?って!
―あははは、『徹子の部屋』でついに意識したんだ(笑)。
鈴木 「徹子の部屋に私、出てんだ!」って。「えっ、出れんだ!?」って思っちゃって。なんか…この仕事やっててよかったーって思えたかな。ここに座れたーみたいな。この仕事、頑張ってきてよかったーって。
―ちょっと自分が大物になった感? まぁ「いいとも!」なき後、あれに出ることが今一番、ステイタスというか。
鈴木 なんかね…『徹子の部屋』に出れたのは私にとってもすごい誇りかな、もう本当に。私のお父さんも出してくれたんですよ、ビデオレター、メッセージみたいなので。もう、あれは私の中でも宝物ですね。
―親孝行的な(笑)。
鈴木 それで今、私の(携帯の)待ち受け画面にしてるんです。徹子さんと一緒にふたりで撮ったんですよ、番組終わりに。「撮ってもらっていいですか?」って言ったら、撮らせてくれて。それ待ち受けにしたら、すごいイイことばっか起きるの! 収入が増えた気がするし。
―ええっ~招き猫的な(笑)。福を呼ぶ徹子さんですか。
鈴木 やっぱり生きる伝説じゃないですか、徹子さんって。本当にすごい、めっちゃ運をもらいました。
「おばかキャラでいいんだ!」
―なるほどねぇ。確かにご利益はありそうですけど。
鈴木 ご利益ありました。あそこに出て、ほんと人生変わったかなって。出てよかった。でもね、あと私はこの仕事やっててよかったなって思ったのは、エグザイルと共演できたのが嬉しかった。
―それもすごいミーハー的な感じですよ(笑)。
鈴木 私、本当にエグザイル大好きで。で、私が歌ってほしい歌を目の前で歌ってくれたんですよ、ちゃんとみんなで。その時はもう泣いたね。ほんと泣いた。嬉しくて、あぁ頑張ってよかったって、その時も思った。
―またファンに嫉妬されそうですけど(笑)。この仕事をやって役得ですね。
鈴木 ほんとやってよかった(笑)。
―芸能界でやってきてよかったこと、3つあるとしてそのうちふたつが『徹子の部屋』と生エグザイル(笑)。
鈴木 あともうひとつは、これはちょっと深い話になってしまうんですけど、震災あったじゃないですか、3・11の時に…。それから半年後くらいかな、事務所にある男性からメールがきたんですよ。そしたらなんか、震災あってから自分の娘が笑わなくなってしまったらしく…。
でも、それから初めて笑ったのが、奈々ちゃんが出てるTVだったんですよって、メッセージがきて。「わー、私、この仕事やっててよかった!」って。なんか、クイズ番組に私が出てて、珍解答をした時にそのコが初めて、震災から一度も笑わなかったのが笑った気がするって。その時、「私でも人を笑顔にさせられたり、元気を与えられるんだ」って思ったら、もっと頑張ろうって思いました。
―おばかキャラでいいんだ、と。
鈴木 いいんだ!
―このままの自分で、素直なままでいいんだってね。
鈴木 そう。勇気を与えられるんだぁって思ったら、すごく頑張れる気がした。その時は結構、このままで私、大丈夫かな、ちゃんとバラエティできてるのかなとか悩んでた時で。そのメールをいただいて、その後、私も手紙を書いて。
会おうってなったけど、まだちゃんと治ってないからって会えなかったんですけど。でもお父さんがメールをくれて、なんかねー、すごい嬉しかったな。
―こういう仕事をやっていてこそ、そういうやりとりも両方に救いになったんですかね。
鈴木 そういうことです! ほんと、うん。
●続編⇒語っていいとも! 第36回ゲスト・鈴木奈々「ギャルのお友達も出川さんに抱かれたいって言ってます」
●鈴木奈々 1988年7月9日生まれ、茨城県出身。『Popteen』でモデルをしていた益若つばさに憧れ、追っかけをしていたところ、本人に声をかけられ、同誌のモデルとしてデビューすることに。TV番組にも進出、そのハツラツとした明るいキャラクターやオープンな性格で人気となり、数多くのバラエティ番組に出演。2013年に長年付き合っていた一般の男性と結婚。現在も、旦那さんと暮らす茨城の自宅から毎日仕事のため、東京に通っている。
(撮影/塔下智士)