週プレ本誌の袋とじグラビアにも登場、役者としても新たな挑戦を切り拓いているIVAN 週プレ本誌の袋とじグラビアにも登場、役者としても新たな挑戦を切り拓いているIVAN

あの国民的バラエティ番組のスピリットを引き継ぎ“友達の輪”を!とスタートした『語っていいとも!』

前回、タレント・歌手のはるな愛さんからご紹介いただいた第38回のゲストはモデル・タレントのIVANさん。

ファッションモデルとして男性誌を席巻、パリコレにも選ばれランウェイするなど活躍し、13年9月の『有吉大反省会』で初出演すると自ら「トランスジェンダー」であることを告白。

今ではバラエティーなどにも引っ張りだこで、昨年には週プレ本誌の袋とじグラビアに登場し話題になるなどマルチな魅力を発揮。前回は性転換後の不安定だった気持ちや自らのルーツまで明かしてもらったがーー。(聞き手/週プレNEWS編集長・貝山弘一)

―それも子供の時だと、反発のいじめの対象になりがちなね。

IVAN でも私はいじめられてるコを助けちゃうタイプだったの、いつも。「やめなよ!」みたいな。すると、目立っちゃうじゃないですか。で、「バイキン」「外人」って…。それって、もう受け入れるしかない。受け入れられるってのも、なんかすごい親のおかげなんでしょうけど。

―そういう環境で受け入れるとか、自分は他と違うんだと、差別も含めて最初に学ぶってのも今となっては悪くないっていうのはあるのでは。

IVAN そうですね。ありますあります。

―僕も子供の頃から転校が多くて、仙台で生まれたんですけど、小5で大阪行ったらすごい全然違う国ぐらいなギャップで。それこそ、いじめとかもそうだし登校拒否になるかぐらいの時期があって…。

IVAN そのシブい声で?

―いやいや、まだ小学生だから(苦笑)。

IVAN はははは!

―その大阪で、女子が少女漫画の話題で盛り上がってて。『エースをねらえ!』とか『はいからさんが通る』とか。で、実は仙台時代に従姉のお姉ちゃんちによく泊まりに行って、そういうのいっぱいあるから、少女漫画って面白いなって萩尾望都くらいから読んでて。

これは入り込む格好の機会かと思って、女子の話に「それおもろいよな」とかツッコんだら「なんで男のくせにそんなん読んでんの?」とか言われ、「オカマちゃう?」って。それからずっと「貝山ちゃん」って呼ばれ続けたという(苦笑)。

IVAN はははは! 貝山ちゃん、やばっ。

―ただ、心中複雑ながら、それもキャラとして懐に入るには生きる術としてありかなと。特別な“貝山ちゃん”も居心地悪くはなかったんですよね。

IVAN なるほど。頭いいですね。でも、確かにそういうの探しますよね、子供って。本能なのか、自分の居心地のよさを見つけたら、それでいようって思いますよね。

「造っては壊しの人生を送っていく人だよ」

―男らしくあらねばというより、まず居場所を見つけるために自分をどう演じるか、みたいな。それも確かに本能というか子供の狡さもあるんでしょうけど。

IVAN そうですよね。大人になってもそれってあります?

―いや、そういうのを経験して、しがらみとか頑(かたく)ななものから解き放たれていったとこはあるかなと。当時はすごい嫌でトラウマだったのが、歳取ったら、そのおかげもあるし、やっぱ大阪おもろいしな~みたいな。

IVAN そうですね。私もだから芸能生活で言ったら、小学校6年生の時から劇団入って、15歳でアクターズスクール入ってとか。たぶんすごい…見てきてる環境は普通の小学生、中学生とは違かったし。お金もらってからがプロだと思ってるんで、それは18、19のモデル始めた頃かな。そこから考えたら15、6年になるけど。

モデルやって音楽やって、ホームレスになって帰ってきて、オネエタレントになって…。そういういろいろあって、やっと今の環境、そのポジションが見つかったというか。ひな壇に座ってもドキドキしない、なんか聞かれたらIVANの言葉で話そうとか。本当に出た時とかは手探りすぎて。もちろん、まだもっと進化していくつもりですけど。

―ある意味すごいのは、そのいろいろな肩書きでやってね、普通はそこで落ち着きたいというか。ジャンルを決めて定着したいじゃないですか。でも留まらないのか、留まれないのか…。

IVAN あのね、私、この間、ゲッターズ飯田さんに言われたんですけど。同じB型会ってあって、仲いいんですよ。で、言われたのが「IVANは造っては壊し、造っては壊しの人生を送っていく人だよ」って。間違ってない!って思ったんですよ。

モデルでパリコレ行った時って、正直、野球でメジャーリーグに行ったようなもんだから、普通はそこでやってるんです、ずっと。で、売れなくなったら服屋やったり、雑誌の編集いくとか、自分の事務所を作ったり。

―なんか起業するとかありますよね。

IVAN そう。モデルエージェント作るとか。私、たぶんすっごい見る目あるから、そういうのやったらすっごい儲かるんですよ。でも、そこじゃない。私はやっぱりTV出てたいし、キラキラしてたい側だから。「あ、パリコレまできた。うん、終わり」みたいな。

「これ飽きた」っていうか、まぁ若かったからですけど。音楽やりたいってなってCDデビューして「ヴィジュアル系? ないわ、だって女になれないんだもん、無理無理やめた」とか。

―何かのジャンルでというより、はるなさんにも思ったんですが、肩書きがもうIVANになるみたいな?

IVAN そうですね。だから、今年入って一番最初のお仕事がTBSのドラマで。去年一昨年もミュージカルやらせてもらったりとか、役者もやっぱり面白いなって今回も思わせてくれる作品だったんですけど。今まではどうしても皆さんが求めるのってIVANで。そこで何かを演じるってすごく難しいことだったんですね。セリフがあるのにIVANのままでとか、もっとIVANぽくって。

前に(ドラマ)やった時の自分の演技が大根すぎて、すごくそれも恥ずかしくて、今回のオファーも考えたんですけど。けど、今回はオネエの役を演じて、要はIVANじゃなくていいワケですよ。男の気持ちを演じてオネエをやるっていうのが、自分の中でめっちゃ魅力的って思って。で、やらしてもらったら、それが結構好評で。

監督さんにも「IVAN、もっとやったほうがいいよ」って言われて。私も「もっと男の役がやりたいんです」って。メンズモデルやってた時も、正直、男を演じてランウェイ出てたし、スチールの前に立ってたから。やっぱりスイッチを入れるんですよね。

「今、ダメ出しされてる。めっちゃ女優だわ」

―それで男を演じるっていうのも斬新な感じが。両方やれる役者って、ちょっと(プロ野球の)大谷(翔平)の二刀流みたいな(笑)。今までの歴史にない感じ。

IVAN そう。やばいですよね。あ、でもピーターさん、そうかも! 絶世の美男子でしたもんね。ただ、私の場合はやっぱ女のコっていう立ち位置でやらせてもらうと、どうしても世間が求めるものは可愛いだったりキャピキャピだったりとか。

それが一番最初にやったドラマでもめっちゃ女の役で、結局、IVANだったんですよ。それがすごく難しかったんですけど。今回の『レンタルの恋』でやったのはもう、役者やって思わせてもらえる作品だったから。結構そういうのに挑戦していきたいなって。

―そういうのがあると、また巡り合わせでね。使ってくれる人とかハマるスパイラルに。

IVAN 本当にそうなんですよね。その監督さんとも(飲みながら)結構ベロベロになって、お話すると本音を言うじゃないですか。初めて私、役者のダメ出しをされて。でも「今、ダメ出しされてる。めっちゃ女優だわ」って(笑)。

そういうのが私の中では最近、心地のいいお仕事だったりするので。もちろん、オネエタレントのお仕事もすごくありがたくて、楽しませてやらせてもらってますけど。やっぱり、もっと特化していかなきゃいけない部分が出てきてるなって、すごく感じるので。

―それこそ、メンノンの大先輩である阿部寛さんなんかも役者に転身して、こんな人気俳優になるなんて当時は思わなくて。不遇時代も長かったですからね。

IVAN メンノンの創刊記念イベントみたいなのが何年か前にあって、私も行かせてもらったんですよ。その時、阿部寛さんもいて。この歴代の方たちの中にいるんだって思うと、もうすごく幸せだったんですけど。唯一、阿部さんは別格だなって。

―そうなるまで、最初のイメージから殻を破るのは大変な苦労なんだろうけど。求められることに応えて、今また違うハードルがあると熱くなるタイプでは?

IVAN そう、なります! そのドラマでもシビアになるシーンとか、皆さんそんなIVANを見たことがないから。監督さんがこれからは「ガンガン、クールなとこ見せな」って。そういうのを見た制作側とか世間が「えっ…」ってなる、きっかけっていうの自分で作らないといけない、そしたら初めて違う入り口ができるからって。

うわ、すごいこと言ってくれるなと思って。自分で模索はしてても、そのブランディングってわかんないじゃないですか。だから、あ、なるほどみたいな。バラエティではできないけど、でもこんなIVANいますけど? 僕、ここでっせ!みたいなのを見せれるタイミングを常に見計らっておきなって言われて。

―ギャップというか、恋愛と同じで違う一面を垣間見せると惹かれるという…。

IVAN 自分で言うのもあれですけど、私、いいコだから。今までは全部、こうしてああして、台本通りにこうこうでお願いしますって言われたら「はい」「はい」って。後で「あそこでこうやっとけばよかったな」とか、そこの失敗がすごく前はあったから。

今回やって、もうビビらずやろうって。そこでこの制作に嫌われたら違うの捕まえればいいやみたいな。新しいことがどんどんできるよねっていう、今、新境地です。

「私、落ちない男いないんですよ、マジで」

―なんか、いい感じで拓けてきて。表情も生き生きと(笑)。

IVAN 今、なんかお酒飲んでる気分です。はははは!

―ほんと、ここも居酒屋トークになってきた?(笑) でも、さっきゲッターズさんに言われた通り、ほんと「造っては壊し、造っては壊しの人生」で変遷してきて。それもさっき話した自分のルーツが根っこで大きいのでは。

IVAN そうですね。でも、どっかでわかってるんですよ、日本人じゃないって。だから、無理して100%女になろうとしてもって…さっきのカルーセルさんの話と似てるんですけど、日本人になろうとしても違うし。結局そこも受け入れていかないとっていうのは子供の時からわかってたから。

コンプレックスはすごくあるし、子供の時は特に大きかったけど。今はそれも武器とか売りになってるわけじゃないですか。顔だったり、身長だったりとか。

―それを否定しないで、自分を卑下せず、逆に押し出していくような強さを持ってるのも自分の脈々と受け継ぐ血だろうし?

IVAN う~ん、血は強いですね~。本当に情熱的だし激しい…なんだろ、生まれながらの女優だしね、気持ちが(笑)。自分で自分を演じることができる。嘘つくのは大嫌いだけど。その生きていく術を私も子供の時からこう、世渡り上手とか、言い方悪くすると八方美人だし。

でも、そうして生きてきたから、逆に今の年で人脈はすごい増えたし。たぶん私のことを嫌いだろうな、好きにならないだろうなって思う人でも、3回会えば絶対好きにさせる自信あるし。そこらへんは子供の時に苦労して培ったものなのかな。

―差別とかイジメに晒されて、孤独も経験すると早く大人になるよね。考えて、考えて。周りもスゴく見るようになるし。

IVAN 本当に。いや、ほんと頭の回転がバカみたいに早くなる。こいつ何考えてるんだろうなって、その先を考えちゃってるから疲れちゃうんですよね。だからバカなふりもします。わかんないふり「私、気づいてません、何も」とか。恋愛なんか、特にそうで。

―はははは、恋愛とかそれこそ相手を読みすぎて、逆に大変なんじゃ…。

IVAN そうなんです! 本当に!! 浮気もすぐわかるし。でも、それに気づいてしまっている自分に気づいてるかもしれない彼に気づいてる…みたいな。

―(笑)もう駆け引きとかもイヤになっちゃうんでは。

IVAN イヤになるし、その駆け引きも絶対勝つ自信があるから。私、落ちない男いないんですよ、マジで。たぶん、この人は目線でとか。でもね~恋愛でバカになったら私の負けなんですよ、いつも。唯一、バカになるのが私が惚れること。

「股開かせたいんだったら、もっと尽くしなさい」

―でも、駆け引きだけで、そうならなかったら恋愛つまんないもんね。ハマらないと。

IVAN うん…。だし、惚れちゃうと全てを許してしまう私がいるので。失ってもいいって思わせてくれる人っていうのが私の弱みです。

―弱みって言ってるけど、それはイイ女ってことでもあるし。

IVAN いや~(照)。でも本当に最近、やたらモテるんですよ。で、ちょっと私、普通のモテる女のコみたいな生活してみようと思って。誘われたらご飯行ってみようとか、ちょっと小悪魔なことをしてっていう時期がここ3週間ぐらい前にあって…。

―そんな最近なんですか(笑)。

IVAN 今までは好きな人じゃなきゃヤダとか、変なこだわりがあったんですよ。自分がお金払ってでも超好きな人とご飯行きたいとか。それでもう、わーきゃー泣いてたいみたいな。

でも、ちょっと楽なことしてみよう、男でと思って。ご馳走したいって言われるんだったら、まぁ行こうかなって。ちょいちょい出かけるようになったら、やたらモテるんですよ、マジで。すると今度、男のほうがハマってくるんです。すっごい面倒くさいなって思って。

―そうやって、ちやほやハマってほしい気持ちがあったからでは?(笑)

IVAN そうなんですけどね…。やっぱ、本当のガチの女になっても本能がオスなのか追っかけてたいんですよね、きっと。だからNOって言われるほうが燃えるんですよ。彼女いる人、最近いいなって思っちゃったりして。絶対あの女から奪ってやるみたいな。

―それは基本的に男でも女でも同じような気がしますけど(笑)。手に入らないものに対して、追っかけてる時が一番盛り上がるっていう。

IVAN まぁそうですよね。でも今、マジにスゴく女のコとして愛され始めてるから。前はまだ本当の女のコじゃないって負い目があって余裕がなかったんですよ。でも今は違うから、自分が好きな相手じゃなきゃ一緒になりませんみたいな。

前はそれができなかったんですよ。男のコってわかりやすくて、突起物がなくなった瞬間にめっちゃくるから(笑)。だから、ご飯はいくけど、でもここまでねって。え、割り勘? 奢(おご)ってくんないの? 私のこと落としたいんじゃないの? 終了~!とかって。ふふふ。

―そういう女のコ気分を楽しんでる時期でもあるわけですね。

IVAN そういうのがわかるようになって。今までは、私とご飯に来てくれてるんだもん、割り勘だよねって。けど今は、え、私の股開かせたいんでしょ? だったら、もっと尽くしなさいよみたいな(笑)。

●続編⇒IVAN「男のコから女のコになる時が唯一、生まれて初めて芯がブレた」

●IVAN(アイヴァン) 1984年、2月9日生まれ、奈良県出身。父親が日本人とスペイン人のハーフ、母親がメキシコ人のクォーター。98年に沖縄アクターズスクール東京地区第1期生に選ばれ、約1年間歌やダンスのレッスンを受ける。18歳でモデル活動を開始し、2004年にはパリコレのモデルにも選ばれるなどトップモデルに。13年9月の『有吉大反省会』に初出演した際、「トランスジェンダー」であることを告白、世間を驚かせる。現在、モデル、タレント、役者として幅広く活躍中。

(撮影/塔下智士)