本人自身、顔は大嫌いでも「自分のイヤなところが武器になってる」という個性派俳優・加藤諒さん 本人自身、顔は大嫌いでも「自分のイヤなところが武器になってる」という個性派俳優・加藤諒さん

あの国民的バラエティ番組のスピリットを引き継ぎ“友達の輪”を!とスタートした『語っていいとも!』

前回、芸人のレイザーラモンHGさんからご紹介いただいた第44回のゲストは俳優の加藤諒さん。

ドラマに舞台と話題作での特異なキャラで俄然注目されている個性派。アフラックのCMでは不老不死の男を演じ、ますます世間の目を惹く、その素顔とは…。

そのインパクトあるビジュアルも人気で引っ張りだこ。前回はバラエティ番組で大物タレントたちにカツラをイジられたエピソードの裏話まで伺ったがーー。(聞き手/週プレNEWS編集長・貝山弘一)

―そんな貴重なカツラは是非、手元に取り戻すべきかと(笑)。

加藤 あははは。でも引き取るって、何したらいいんだろう。いやいやいや、絶対買えないですね。カツラで手植えで人毛っていったら、何円するんだろ。

―はははは。でも加藤さん自身が伝説になって、博物館がそのうちできたら…。その正面入り口に飾られてね。お安いものですよ(笑)。

加藤 ターンテーブルみたいなところでくるくるって回ってる? できるかな(笑)。

―あははは、そんなイメージですね。しかもその加藤諒博物館は全部自分でコーディネートするんですよ。

加藤 ああ、でも楽しそうですね、そういうところ! 今、実家が土地ちょっと余ってるところがあるので、そこに建ててもらおうかな(笑)。

―静岡はあと『ちびまる子ちゃんランド』くらいしかイメージないので(笑)。

加藤 ありますね~。あの中にブランコあるんですけど、プラスチックでできてるんですよ。で、僕が乗るとすごいギシギシいうので、すごい怖いです。

―さすが、行ってるんですねぇ。あの地味でB級なので一部に知られたね。

加藤 そう! しかも、出口が広すぎて、そっちからお金払わないで人が入ってきちゃうって言われてたんです(笑)。

―それは加藤諒博物館、すぐ勝てますよ(笑)。多摩美の仲間も総動員で作ってくれるんじゃないですか?

加藤 大学の友達も今、制作会社にいるコとか多くて。だから、周りのそういうみんなでまたお仕事したいねっていうのは夢でもあります。

―じゃあ希望の星じゃないですか。諒くんの力で俺たちをって(笑)。

加藤 できたらいいんですけど。

―まぁ不老不死ですから、どれだけ先でもいつかは建てられるのでは(笑)。

加藤 あはは、そうですね、今のところ2万年生きてるので建てられるかも~(笑)。

―最近はやっぱりこのネタでイジられたりも多いでしょう?

加藤 古舘伊知郎さんが気に入ってくださったみたいで、番組でご一緒させてもらうと「あれ? 土偶のモデルだよね?」っていっつもいじってくださいます(笑)。

―あの土偶のオブジェも引き取っておかないと、博物館に飾れないですよ(笑)。

加藤 あれ、今どうなってるんだろう~。カワイいですよね、土偶の型。いいかもしれない!

「いや、お金貯めたいので…」

―それをグッズで売ったりして(笑)。今、ご自分のTシャツとかも作ってホームページ上で販売されてますよね。

加藤 Tシャツは、やりたいことやらせてもらってる感じはしますね、本当に。

―ほんと、次から次へと楽しそうな…。余計なお世話ですけど、こんなノッてるスパイラルだと、それこそ恋愛や彼女はどうなの?って、それもネタにされますよね。

加藤 ね~、すごい言われますね。でも、恋愛とかそういうことよりも働きたいなって感じになってますね、今、ほんとに。

―仕事が楽しくてしょうがないし、今やっとかないとみたいな? とかいって、2千万年くらい経っちゃうかも(笑)。

加藤 やだ~、人類いなくなっちゃってるかもしれない(笑)。

―でも自分的には女のコと付き合いたい願望とか欲求はどうなんですか。

加藤 今はほぼゼロに等しいかもですね、そっちの欲は…。食欲とか、睡眠欲とか、なんか遊びたい欲とかは強いんですけど(笑)。

―それも一次欲求的な(笑)。やっぱり忙しいとそういう欲求のほうが?

加藤 でも遊ぶっていっても、なんかうちら世代のコたちって、みんなでワイワイしたいコが多いんですよ。居酒屋とかでお酒飲んで、わーいみたいな。でも僕、そっちが苦手なんで。だから、大人な人たちとお食事するほうが気持ちが楽で。

―そこでHGさんなんかが落ち着くわけですね。そもそもシャイな部分もそうですけど、意外と引きこもり的な生活を?

加藤 そうですね、多いです。僕、本当にお友達とかにお食事誘われないと外に出なかったり。まぁ最近は節約生活しようと思って、オフの日は家から一歩も出ないっていうことをしてます。

―え…なぜ、そこまで節約しなきゃと?

加藤 いや、お金貯めたいので…。

―何か特に目的が? やっぱり博物館を作るためとか(笑)。

加藤 じゃなくて…(笑)なんか、あの…今の状況っていつどうなるかわからないから貯金はしとかないとなっていうのがあって。だからそんなにばんばか使うって感じじゃないんです。物欲とかそういうのもあんまりなくて。だから、買うっていっても服とか、あとは食品サンプルとか。

で、それを結婚資金とかマイホーム建てたいとか、そういう時用ににちゃんと取っとこうかなって。

―ほんとですか! なんか世代だなぁ…計画しっかりしすぎですよ(笑)。

加藤 えー!! なんでですかぁー(笑)。

「女性を学んで、男はみんな浮気するんだなって」

―それでアフラックにも入ってるわけですね(笑)。

加藤 あは、そうですね(笑)。この間も小学生のコにがん保険の人って声かけられてますから(苦笑)。でも本当に保険とかって、若いコたちってあんまりわからないと思いますけど、うちらのCMとかで興味持ってもらえたらいいなってすごい思います。

―本気で言ってるんですか?(笑)

加藤 はい。僕の親も保険いろいろ入ってて。旅行の時は絶対入りますしね。

―なんか、そういう感じだと彼女とか女性に対して、結婚とかでも結構厳しそうな…放蕩(とう)な女性はダメじゃないですか?

加藤 あー、あるかも。結構、うるさいかもしれないです。本当に僕、信用できる人じゃないと家にも上げられなくって。そういうのを全部超越した方と結婚できるって感じですね。

―実は、HGさんの前のお友達が三瓶さんで、やっぱりそういう話で盛り上がったんですが、一緒に暮らしたり、つきあうのはハードルがかなり高いという結論に(笑)。

加藤 あー、なんか三瓶さんもたぶん、わいわいしたのが苦手な方だと思います。

―で、すごい冷めて周りを客観的に見てるようです。意外と毒舌ですごい勝手な、失礼なこともばんばん言ってOKみたいな。蛭子さんの後継者ですねという話になったんですが(笑)。

加藤 へえ~、面白い。でも難しいですよね。理想が高い人って婚期遅れそうですよね。この間、『あなたのことはそれほど』を観てて、二番目の人と結婚するほうが上手くいくって占い師の方が言ってるのがあって。それっていろんな人に言えることなのかなってすごい思いましたもん。

―ちゃんとそういう人気ドラマもチェックしてますね(笑)。

加藤 観てます。“あなそれ”全話ちゃんと観ましたもん(笑)。結構でも、スカッとするシーンとかもあって。波瑠ちゃんは、彼女が17歳くらいの時からお友達なので。だから、こんな役やるようになったんだとか思ったり、めっちゃ面白かったです。

―そうやって女性を学んだりもしてるんですね(笑)。

加藤 ねえ。女性を学んで、男はみんな浮気するんだなって感じです。すごい、結婚とはっていうのを考えさせられましたよね。

―今度は自分がそれ系のドラマもいいのでは? 恋愛でギラギラ、怖いやつとか。昔の『ずっとあなたが好きだった』で佐野史郎さんがやってた冬彦さんみたいな…。

加藤 わー、面白そう! そういうのやってみたいですね。あと、僕、片思いとかの役は多いんですけど、なかなか両思いっていうのがないんですよね。

―ちょっとサイコな感じの主人公はドンピシャでしょう。今度やる舞台の『人間風車』も不気味なキャラで。ただ、年齢的にはもうちょっと待ちたいですかね…。

加藤 結構、自分では老け顔だと思ってるんですけど、思ったより若いって言われることが最近は多くて。だから、まだまだ学生役もやりたいですけど、そういう大人な役とかもやりたいですね。

「地球が滅んでも僕、生きてると思うので」

―ほんと年齢のイメージも役柄で変幻自在ですが。この個性的な顔のインパクトはいろんな見せ方ができますよね。

加藤 でも僕、その役に染まるっていうより、役を自分に染めちゃうタイプなので。だから染まるようなこともできるようになったらいいなって。

―ちなみに根本的な質問ですけど、自分の顔って好きですか?

加藤 大っ嫌いです(笑)。

―そこまで? 自己愛的なものは…。

加藤 自分を好きだったりはしますけど、やっぱ顔は好きじゃないなって。作品で観ても、なんかアップとかでいっつも「すげぇ顔してんな」って思いますし。ダンスでも、自分見ながら踊ったりとかすると「うわっ、等身おかしいだろ!」とかって思います。

―まぁだからこそインパクトを与えて印象に残って。得難い役者なわけですが。

加藤 なんか、そういう自分のイヤなところが武器になってるっていうのはすごい感じます。だから、コンプレックスとかじゃないですけど、ただ単に自分の顔はキモいなって(笑)。

―なるほど。さっきの髪の話もそうですし、眉毛もイモトさんみたいにあえて作って強調してるのかなと思ってました。

加藤 そうなんです! 描いてるんですか?とかすごい言われるけど、一切ノータッチなので。はい。

―それもほんと見分けがつかない(笑)。でも、ほんとますますいろんな楽しみがこれからありそうですね。

加藤 そうですね! これからどうなっていくんでしょうっていう感じですが。

―何千年も生き続けて、大変だとは思いますけど(笑)。

加藤 地球がたぶん滅んでも僕、生きてると思うので(笑)。でも、ほんとリア充になりたいです(笑)。

次回ゲストはお父さんが大物俳優の…

ーははは(笑)。でも、お友達はたくさんいるということで。その中からご紹介していただくのは…。ちなみに、今までこちらからリクエストしたことはないんですが、『主に泣いてます』で共演した草刈麻有さんはどうなんでしょう?

加藤 麻有ちゃんとはラインしてるんですけど。今日、家族でパーティとか、そういう感じで会えないパターンが多くて。

ーお父さんが俳優の草刈正雄さんでお姉さんもダンサーの紅蘭さんという芸能一家で。仲がいいみたいですよね。

加藤 それで海外にもよく行ってたりするから最近会ってないんですけど。『主に泣いてます』のチームがすごい仲良くって、菜々緒ちゃんとか中丸(雄一)さんとかで会ったり、でもそういう時に限ってお家でパーティなんですよ(笑)。

ー大好きな家族が最優先みたいな? そこが『主に~』でのつね役もハマり役な感じで。超ツンデレな上に我が道をいって、周りを翻弄するような魅力が。

加藤 つねちゃん、ロケで橋のところ行くと、いっつもそこでテンション高くなるんですよ。なんなんだろう、これ?って言われてて。すごい面白いコです。

ー草刈さんの娘で美少女ということもありますが、作品を観ても気になる存在で。では彼女に繋がせていただいていいですかね?

加藤 いつも会いたいなって言ってるけど会えなくて。“会う会う詐欺”になってるから本当に会いましょうって伝えてください。(笑)。

ー了解です。お忙しい合間に本日はありがとうございました!

語っていいとも! 第45回ゲスト・草刈麻有「一緒に映画館行ったりはよくして…父(草刈正雄)と号泣みたいな(笑)」

(撮影/塔下智士)

●加藤諒 1990年2月13日生まれ、静岡県出身。多摩美術大学造形表現学部映像演劇学科卒。2000年、『あっぱれさんま大先生』で芸能界デビュー。その後、映画『デトロイト・メタル・シティ』や、テレビドラマ『とと姉ちゃん』『主に泣いてます』『学校のカイダン』など話題作に出演。その強烈なキャラで、役者としてはもちろん、バラエティ番組でも圧倒的な人気を誇る。2017年9月に東京芸術劇場プレイハウスで行われる舞台『人間風車』に出演予定。