モデル顔負けの長い手脚にエキゾチックな顔立ちで、人気再燃する女子プロレス界でも注目度急上昇中の木村花(20歳)。
元女子プロレスラー・木村響子を母に持ち、デビュー1年半とは思えないプロレステクで、所属するプロレスリングA.C.Eだけでなく、スターダムやセンダイガールズプロレスリングなど、団体を股にかけての活躍を見せる売れっコだ。
試合のスタイルも幅広く、カワイい衣装で溌剌(はつらつ)とした試合を見せたかと思えば、妖艶な衣装でえげつない反則を繰り出すヒールっぷりも...。キャリアの未熟さを感じさせない堂々のパフォーマンスで、一体どっちが本物?と魅了する。
そこで、20歳になったメモリアルに『週刊プレイボーイ』で初水着を披露してくれた彼女に今のリアルな心境を直撃。インタビュー前編に続き「好きなタイプの男性」や「休日の過ごし方」などパーソナルな素顔まで語ってくれた!
―ここでプライベートについても教えてください! 趣味ってありますか?
花 あまりないんです。デビューするまではファッションとかメイクとかがすごく好きで、髪の毛もカワイくセットしてカワイい洋服着てヒール履いて、お買い物とか遊びに行ってたけど。プロレス始めてからあんまり行ってないな...。
―では、休みの時は何をしてるんでしょう?
花 寝てます(笑)。
―(笑)ずばり、好きな男性のタイプは?
花 しっかりした人がいいです。あと年上のオジサマ系かな。
―オジさんにカワイがられそう...!
花 でもオジさんって、若い女性にはみんな優しいじゃないですか?
―いやいや、相手によりますって。やっぱり彼氏は欲しいですか?
花 彼氏か~。いい人がいればいいけど、そこまで欲しくないかな。今はプロレスが楽しいし、デートする時間もないし、そんな時間あったら寝てたい(笑)! それに彼氏作って、プロレス反対されたらイヤなので!
―でも20歳になったばかり。同じ年頃の友達はもっと気ままに過ごしているのでは?
花 はい、普通に楽しそうです。でも私はプロレスじゃないと楽しくないかも。確かにデビュー前は、遊びに誘われても練習で行けなかったり、筋肉で体が大きくなって好きな服が着れないとか、体の成長に心が追いつかなくて悩んだ時期もありました。
でも友達が「カッコいいし締まったよね」「体にメリハリついた」ってポジティブな言葉をかけてくれたおかげで、次第にポジティブに考えられるようになって。今はもっと筋肉つけたいし、「私はレスラー」って自覚が出てきたのかな。
文化祭の準備みたいで楽しい!
―今回の撮影ではスタッフと初対面の際、「女子プロレスラーの木村花です!」と自己紹介していたとか。職業としての誇りというか、その自覚はいつから?
花 ここ1年ぐらいですかね。いろんな人と試合を重ねるたびに誇りを持ってやるべきかなと思って。紫雷イオさんとかを見てると「私もこれぐらい自信と誇りを持っていいんだ」って。でも最終的には越えたいですし、早く引きずり降ろしたいですね!
―紫雷イオを越える宣言! 楽しみです! 本当にプロレスが好きになった気持ちが伝わりますが、何にそこまで惹かれるように?
花 終わりがないところですかね。これが正解とか間違いとかないから、自分のスタイルで好きにできる。小さい時から型にはめられるのが苦手だったんですけど、プロレスは自由にやれて、それが楽しいです。
―自由だからこそ、どこを目指したらいいのかわからなくて難しくはない?
花 難しいけど、それもまた面白いです。結局、これが正しいって言われたらその通りにすればいいだけだし、どこを目指してもいいのって楽しくないですか?
―なるほど。それに青春を捧げても、今は悔いなしと?
花 逆にプロレスに青春を与えてもらってます! 小学校後半ぐらいからあんまり友達と馴染めなかったりして、靴を隠されて裸足で家に帰ったりとかもあったので、青春ってしてないんですよね。だから逆に今、プロレスから青春をもらってるって思います。
プロレスってひとりじゃできない、みんなで作り上げるものだし。文化祭の準備みたいで楽しいです! 仲間も、"仲良しこよし"じゃなくて、それぞれが志を持って、ガンガンとみんな競い合ってるのが心地いいんですよ。だから、私の青春はプロレスです!
―ではあらためて、自分が青春をかける"女子プロレスの魅力"とは?
花 まず華やかさ。あと、男の人がケンカしたりっていうのは割と日常に近いけど、でも女性同士が殴り合ったり、髪の毛をつかんでぶん投げたりとかは、普段見られないじゃないですか。でも女子プロレスだったらそんな非日常の光景が見られるんですよ。魅力的じゃないですか!?
ディズニーランドとか映画とか、非日常にもいろいろあると思うんですけど、女子プロレスってその中でもかなり希少価値のあるものなんじゃないかなって。
―確かに男顔負けで「こんなことして大丈夫!?」というぐらい激しい!
花 それでも大丈夫なのが女子プロレスです! 一般の女性がやったら必ずどっちかがケガしますけど、みんな受け身が取れるし鍛えてますから! それが魅力かな。
カワイいが100円ならカッコイイは1000円!
―でも、ベビーフェイス(正義)とヒール(悪役)の顔をよく使い分けてますよね。
花 対戦相手のこととか考えてると自然に切り替わります。あとは化粧してコスチュームを着たらスイッチが入る感じ! どっちも楽しいですけど、正直に言えばヒールが楽しいかな。悪いことしても怒られないから(笑)。
―なるほど。では、今後はどんな選手になりたい?
花 里村明衣子さんとかアジャコングさんとか入場だけとっても魅せられる選手。その上、試合もさらにすごい、みたいな。将来そういう人になりたいなって思います。
―海外も視野に入れて?
花 はい、海外はいつでも行きたくて、メキシコにも興味はとてもあるし、もうちょっと経験を積んでケガしにくい体になったら行ってみたいです。8月のスペイン初遠征も、お客さんの反応もいい感じで楽しかったし、すごく勉強になりました。シンプルが一番いいってことも思いましたし。
スペインでは、ドロップキックひとつでお客さんがわーって盛り上がってくれたんですよ。私たちは普通にやってることだけど、ひとつひとつがやっぱりすごいことなんだなって気づかせてもらって。そういうのを最近忘れかけてたので、私もひとつひとつの技の精度を上げていこうって!
―原点回帰したと。ちなみに、ファンがSNSに上げている写真は見ます?
花 結構、エゴサするので、見ます! 盛れてるやつは嬉しいですけど、たまにすごいブサイクなやつとか上がってる(笑)。でももう慣れちゃいました。表情豊かなのはいいことかなって。
―「カワイい」って言われるのと「カッコイイ」って言われるのはどっちがいいですか?
花 断然「カッコイイ」です。カワイいが100円だとしたらカッコイイは1000円!
―例えがよくわからないけど、なんかカッコいいです(笑)! 最近は女のコのファンも増えていますね。
花 それが嬉しいんですよ~。男性に応援されるのももちろん嬉しいんですけど、同性ってやっぱり違ったものがあるので。高校の時の友達がたまに試合を観に来てくれて「すごいね!」とか「面白い」とか「また観に行きたいから呼んでね」って言ってくれたりして。そういうプロレスとは縁のない若い世代の人も来てくれて、そんなことを言ってもらえるのが一番嬉しい。
母から"昔は女のコのファンも多かった"って話を聞くと、その光景をもう一度作れたらなって思います。もっともっと女子プロレスを広めていきたいです!
(取材・文/明知真理子、大野智己、撮影/桑島智輝〈グラビア〉、撮影/荻原大志)
■木村花 KIMURA HANA 1997年9月3日生まれ 神奈川県出身 身長164cm 得意技=ミサイルキック プロレスリングA.C.E所属 ○2016年6月デビュー。第12代ゴッデス・オブ・スターダム王者。最新情報は公式Twitterで【@hanadayo0903】
★[週プレnet Extra]木村花 No.627が配信中!
■木村花参戦情報 10月17日(火)東京・後楽園ホール 18:30~、10月21日(土)台湾・台北ATT 18:30~、10月28日(土)大阪・淀川区民センター 18:00~、10月29日(日)東京・新木場1stRING 12:00~/18:00~、11月4日(土)東京・新木場1stRING 12:00~、11月5日(日)福岡・博多スターレーン 17:00~