デビュー10周年を迎え、衝撃的なグラビア初挑戦した紫雷イオ

この3月にデビュー10周年を迎える女子プロレス界の至宝、紫雷イオ(スターダム)がそのメモリアルに過激なお披露目!?

インタビューでは何度か登場し大反響となっていたが、ついに『週刊プレイボーイ』本誌でグラビアに初挑戦。リングの上で得意の空中殺法を炸裂させる“ツヨカワボディ”を余すところなく発売中の最新12号でさらけ出している。

本業のプロレスでも立ち止まることなく走り続け、昨年は女子プロレス大賞を2年連続で受賞。今月9日に後楽園ホールで行なわれる10周年記念興行では、なんと最大のライバルである“女子プロレス界の横綱”里村明衣子(センダイガールズ)とタッグを結成する! 

そこで、何かとニュースな彼女に今回のグラビア裏話を直撃した前回記事に続き、海外での評価やWWE入りの噂についてまで聞いた!

* * *

―やはりスターダムが世界的に知名度を増している実感はあります?

イオ はい、かなり手応えを感じてます。去年はヨーロッパ3ヵ国、ロサンゼルスやラスベガスにも行ったし、海外遠征だけじゃなく外国人選手を招聘しているので海外での知名度は上がってますね。アメリカの団体ROHと提携も決まりましたし、動画配信サイトもやっているので、それも大きいと思います。

―そのサイトでは実に70%以上が外国の視聴者だそうですね。

イオ はい。私のTwitterにも試合のコメントが英語で飛んでくるようになりましたね。ただ英語で答えられないので「いいね」って押すだけですけど(笑)。

―イオ・シライの「いいね」ならファンには値千金ですよ! そこで12月には2年連続でプロレス大賞を受賞。団体のエースから女子プロレス界のエースに成長した点が評価されたとか。

イオ 自分でも驚きました。1年目も取れると思ってなかったけど、さらに今年もとは。名誉なことですし、いろんなものが認められたというか、スターダムの試合自体も広まっている実感があって嬉しいですね。団体の中でだけ活躍しても世間は動かせないですし。

―女子プロレスの枠を超えて注目され始めているということかもしれないですね。ところでWWEからオファーが来ているという噂もあるんですが…!

イオ それは例のごとく何もお話はできないんですけど、否定はしないってことですかね、アハハ(笑)。ただ、WWEに限らず海外からのオファーは増えてますね。ROHにも遠征が決まってますし、女子プロレスの大会に出てほしいとか、ルチャ・アンダーグラウンドにも「いつでも来てくれ」と言われてますし。

―体がもう1コほしいくらいでは?

イオ ほしいですねー。海外用と日本用!

登っちゃったら飛ぶしかないので!

―「ルチャ・アンダーグラウンド」はアメリカで現在、シーズン3まで制作されている人気プロレス番組ですが、日本人選手の参戦は初! 収録現場を体験されてどうでした?

イオ 全くモノが違いましたね。そもそも紫雷イオとしてではなく「HITOKIRI」という別のキャラクターとして出場しましたから。団体それぞれに色がある中でも独自の色を出しているなと思いました。その世界観の中でHITOKIRIとしての雰囲気を醸(かも)し出しつつ、紫雷イオとしての存在感とインパクトを出さなきゃいけない。

―その結果、ものすごく高いところから空中技を仕掛けましたよね! あの高さから飛んだ女性の選手は史上初だとか。

イオ 飛んじゃいましたねー(笑)。

―たいしたことなかったみたいな口調ですが(笑)。

イオ 登ってみて「ああ、高いな」とは思った(笑)。よくわからないけど、あそこの天井の1.5倍ぐらいかな~。

―5メートルはありますね…。

イオ いや、2倍ぐらいかも…。

―試合中だからアドレナリンが出ていて覚えてないとか?

イオ やってる間はね(笑)。でも登っちゃったら飛ぶしかないので! 来た道をテクテク戻るわけにいかないし(笑)。

―実況や解説も絶賛していました。

イオ それは嬉しかったです。控え室に帰ったら、解説のバンピーロさんとかチャボ・ゲレロさんとか他の選手に拍手で迎えられて、ハグしてもらって。ファンの人たちに認められるのも嬉しいけど、同じプロレスラーに国境を越えて認めてもらえるって感動的でした。

―アメリカで本物だと証明してきたと! そして2017年は早速、ベルトを守りV11という記録を達成。相手はジョシュ・バーネットの弟子である総合格闘家シェイナ・ベイズラー。誰の挑戦でも受け、しかも勝つという。

イオ でも、キッツイですよ! 防衛回数を稼ごうと思ったらもっと弱い選手でいいんですけど(笑)。でもやっぱり権威のあるベルトなので、ロッシー小川社長も強敵を当ててきますし、海外の選手も「このベルトがほしい」って夢を持って貪欲に挑戦してきますよね。

今回は脱がせていただきました(笑)!

―自分でその価値を高めてきた自負はある?

イオ そうじゃなかったら、ここまで挑戦者がどんどん来ませんよね、ふふ。

―月に1回に近いハイペースで意欲的にベルトを防衛し、まさにツヨカワ! 週プレでのグラビアで先を越された総合格闘家・中井りんさんも大反響ですが、最近ツヨカワが注目されているような…。

イオ 中井りんさんもそうですし、才木玲佳ちゃんとかシュートボクシングのRENA選手とか注目度の高い女性がいますよね。その中で女子プロレスだけが北斗晶さん、アジャ・コングさん、長与千種さんとか知名度がいわゆる黄金時代で止まっている。プロレスを観ていない人は女子プロレスラーの名前で「紫雷イオ」とは誰も言わないわけですよ。それを打破したいということで、今回は脱がせていただきました(笑)!

―女子プロレス、スターダムを盛り上げるためにはなんでもやるとおっしゃっていましたが、相変わらずの有言実行ぶりですね。

イオ もう、やるしかないので。いつか誰か観てくれたらいいなとか、そんなのは他力本願。投げられたボールは全てしっかりキャッチして良い形で返して行かないと、何も広がらないなと思っています。

―その返し方がいつも予想の上を行く凄まじさで(笑)。

イオ 予想の3倍ぐらいの豪速球で返すっていうね(笑)。

―さて、デビュー10周年ですが、実はまだ26歳という若さなんですよね。

イオ それは武器ですね。でも、16歳でプロレスラーになると思ってなかった自分が、今やプロレスでしか自分の存在意義を見出せないぐらいどっぷり浸かっていて。ただただ好きなだけなんですけど、賞をいただいたり、こうして話させてもらったりと認めてもらっている。それが夢じゃなくて現実になっているのが嬉しいですね。

―女子プロレスラーを目指す女のコたちの目標のような存在にもなっているはずです。

イオ そうかも。デビュー当初は本当にヘタで力も弱くて、スープレックスしたら相手が自分の顔の上に落ちちゃって鼻血がダラダラ出ちゃったこともあるぐらい(笑)。下町のヤンキー丸出しで見た目も垢抜けないし、人気もなくて品もなくて、礼儀も知らないし…本当に何もなかったんですけど、10年間続ければ人って変われる。本当にそう思います。

◆続編⇒世界一の女子プロレスラーって誰? 衝撃グラビアでも大反響の紫雷イオ「切れるカードは全部切ります!」

(取材・文/明知真理子)

●紫雷イオ(しらい・いお)1990年5月8日生まれ。所属する『スターダム』でエースとして君臨。2007年に16歳でデビューし、今年でキャリア10周年を迎える。東京スポーツ女子プロレス大賞を2年連続受賞。高い身体能力を誇り、その美しい空中殺法から“天空の逸女”と呼ばれる。公式ブログもチェック! Twitter【@shirai_io】

■紫雷イオ デビュー10周年記念大会~IOIO~3月9日(木)後楽園ホール 18:30~ 紫雷イオ、里村明衣子vs岩谷麻優、橋本千紘ほか全6試合予定。最新情報はスターダム公式サイトにて!