日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが『シェルビー・オークス』をレビュー!

日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが新作映画をレビューする『高橋ヨシキのニュー・シネマ・インフェルノ』。 気鋭のスタジオNEONが放つ戦慄ホラー!
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『シェルビー・オークス』

評点:★2点(5点満点)© 2024 SHELBY OAKS LLC All Rights Reserved© 2024 SHELBY OAKS LLC All Rights Reserved

お化け屋敷的なジャンプ・スケアには事欠かないが......

「動画を撮影しようとして怪奇スポットへ向かった若い4人組の男女が、忽然と姿を消した......」というオープニングがまんま『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の焼き直しであることは指摘するまでもない。

が、「ファウンド・フッテージもの」ホラーの先駆けたる『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の映像がどこまでも真に迫っていたのに対し、本作のオープニングはいかにも弱い。

「ファウンド・フッテージ」に映る人が、そういう芝居をしている俳優にしか見えないのだ。

本作は次にNetflix風ドキュメンタリーのパスティーシュへと移行し、やがて普通の劇映画になっていくのだが、この構造はあまり効果的ではなかったと思う。

カギカッコ付きではあれど「実録映像」という形式によって担保されていたはずの恐怖が、「作りもの」の枠内へと移行してしまうからだ。

行方不明になった妹を探して姉がゴーストタウンへと向かう中盤から後半にかけては、お化け屋敷然としたジャンプ・スケアがいくつも用意されており、「ワッと脅かされるのをキャーキャー楽しむ」アトラクションとしてはそれなりに成立している。

が、物語の詰めが甘いせいで、消化不良なまま終わってしまった。

STORY:オハイオ州の廃墟と化した町シェルビー・オークスで、人気ホラー実況チャンネルのMCライリーが忽然と姿を消した。事件は未解決のまま12年後、妹の行方を追う姉ミアの元に失踪の瞬間を映した一本のビデオテープが届く......

監督・脚本:クリス・スタックマン
出演:カミール・サリヴァンほか
上映時間:91分

全国公開中

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