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盲目のお笑い芸人・濱田祐太郎さん
『R-1ぐらんぷり』第16代王者にして、盲目のピン芸人・濱田祐太郎のコラムが週刊プレイボーイで好評連載中! その名も「盲目のお笑い芸人・濱田祐太郎の『死角からの一撃』」。
第10回は、新年から一大事!?
* * *
こんにちは、濱田祐太郎です。皆さんは元気に生活を送れていますか? 僕はめっちゃ健康ですよ。健康で生活できるのはありがたいことですよね。
さて、実はこの間、駅のホームで突然気を失って倒れました。どこがめっちゃ健康やねん。自分でも驚いたんですけど、本当に目が見えないと何が起きたかわからないんです。今回はそのときの話をしますね。
1月6日、その日は先輩と飲みに行く約束がありました。 昼はなんの予定もなかったので、家で昼寝をして17時頃に起きたんです。
そしたら、具体的にどこがってはっきりした感じはないけど、なんか体がだるくて。でも、頭痛も喉の痛みも寒気もない。
先輩に連絡して飲み会をキャンセルしようかとも思いましたけど、〝なんとなくだるい〟だけだと行くかやめるかの判断も難しい。取りあえず出かけることにして、20時頃に家を出ました。
そして最寄り駅から電車に乗って、少ししたときに急に気分が悪くなったんです。「近くで不倫カップルがイチャついてるのかな?」って思いましたけど、そういう種類の気分の悪さじゃない。
だんだんと呼吸も荒くなってきて、冷や汗も出てきたので「一回降りてホームで少し休もう」と思って、次の駅で電車を降りたんです。
壁に背中をもたれて休んでみたんですが気分の悪さは治まらず、「やばいな、しんどいな」と思って深呼吸を1回、2回......そこで意識がなくなりました。
「大丈夫ですか? 救急車、呼びましょうか?」という男性の声で意識が戻りました。そのときには割と冷静で、「ああ、倒れたのか。気分悪かったもんなあ」なんて考えてましたね。
すぐに駅員さんが来てくれて、その頃にはだいぶ落ち着いていたんですけど、車イスで駅長室に連れていってもらい、30分ほど休ませてもらいました。 そこで先輩に電話をして状況を説明して、その日はそのまま自宅に帰りました。
家に着く頃にはかなり気分はマシになってました。 どのぐらいマシかというと、夜ごはんを食べ損ねていたので宅配ピザを22時頃に注文してひとりで全部食べるくらいには回復していました。
次の日は仕事だったんですけど、電車に乗るのはやっぱり少し怖かったですね。「昨日みたいにまた倒れてしまわないかな?」って思いながら、倒れた駅でなんともなく乗り換えたんですけど。
なんか、記憶の残ってるスーパーマリオみたいな気持ちでしたね。「あ、昨日ここでゲームオーバーになったな」みたいな。 前日に倒れた自分を乗り越えるという意味で、あえて倒れた場所をしっかり踏み締めていきました。
とはいえ、目が見えないと倒れたときに自分がどんな状態かわからないからビビりますね。
今回の僕でいうと、最初に声をかけてくれた男性と周りの人や駅員の会話を聞いて、自分が倒れたことや頭は打ってなさそうなこと、出血もしてないことがわかりましたけど。これが人通りの少ない場所だったらと思うとゾッとします。
自分なりに倒れた原因を考えたんですけど、その日は朝ごはんを食べてから半日以上何も食べてなかったので、おなかが減っていたんですよね。
これまでも空腹状態でクルマや電車に乗って酔ったことがあるので、そこに疲れやら体調不良やらが重なったからじゃないかと思います。
結論、「おなかの減りすぎで倒れた」。僕は貧しい旅人か。
●濱田祐太郎(はまだ・ゆうたろう)
1989年生まれ、兵庫県神戸市出身。2013年より芸人として活動を開始し、『R-1ぐらんぷり2018』(フジテレビ)で優勝。関西の劇場を中心に舞台に立つほか、テレビやラジオなどでも活躍。公式X【@7LnFxg25Wdnv8K5】