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写真
取材・文/川喜田 研 撮影/佐々木里菜
IT・科学
月着陸船「RESILIENCE」とispace代表取締役CEO&Founderの袴田武史氏
ランダーのサイズは着陸脚を伸ばした状態で高さ約2.3m、幅が約2.6m。左の着陸脚は折りたたまれた状態で、実際には打ち上げロケットの上段から切り離された段階で右のように展開する仕組み。打ち上げ時の重量は約1tだが、その約7割を燃料が占める
TENACIOUS(「粘り強さ」の意)と名づけられた小型のローバーはルクセンブルクにあるispaceの欧州法人で開発・組み立てが行なわれ、ランダー上部に搭載。着陸後はアームが45度の角度で展開後に伸展し、ローバーを月面へと着地させる
ランダーの上部に設置された通信アンテナは、月面に降ろされたローバー(月面探査車)とランダーを無線通信で結ぶ
ランダー側面にある白いパーツは通信用の予備アンテナ。上部のアンテナでの通信が何かの要因でうまくいかない場合に使用する
ランダーの上面には中央部の4Kカラーカメラやセンサー類など月面着陸後のミッションで使用される科学観測機器などを配置。今回のミッション2では月面で酸素と水素を生成する水電解装置や将来の食用を目指した藻類の培養などの実験ユニットが搭載されている
月という「重力のある天体」では着陸時の衝撃をいかに吸収するかが重要なポイント。4本の着陸脚には、ダンパー状に見える3軸の衝撃吸収機構が設けられ、内部のハニカムコア(蜂の巣型構造)が潰れて変形することで、着陸時のエネルギーを吸収する仕組みだ
ランダー側面に貼りつけられた太陽電池パネル。月面にどのような向きで着陸しても、予定されたミッションに必要な電力が確保できる設計だという。左写真のパネルが多いのは、月までの航行時にこの面を太陽に向けて電力を確保するため。ちなみにRESILIENCEランダーの主構造にはCFRPと呼ばれるカーボンファイバー複合素材のモノコック構造を採用することで大幅な軽量化を実現した
繊細な扱いが欠かせないランダーを輸送する際は太陽電池パネルにカバーが設けられる(ハンドルがついている部分)。ミッション2ではJAXA筑波宇宙センターのクリーンルーム内で組み立てと環境試験が行なわれ、ここで高気密コンテナに収められた後、打ち上げを行なう米フロリダへと輸送される予定
ランダー底部にあるロケットエンジンのスラスター(推進機)。中央に出力400ニュートンのメインスラスターが1基(赤いカバーがついている部分)、周囲に出力200ニュートンのスラスターが6基あり、月への航行や姿勢制御、そして燃料の約半分を消費する着陸に使われる
月着陸船「RESILIENCE」とispace代表取締役CEO&Founderの袴田武史氏今年9月12日、筑波宇宙センターの無塵室で、日本の宇宙ベンチャー・ispace(アイスペース)が、打ち上げに向...
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