日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが『ウォーフェア 戦地最前線』をレビュー!

日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが新作映画をレビューする『高橋ヨシキのニュー・シネマ・インフェルノ』。『シビル・ウォー』監督らが放つ、新たな圧倒的没入体験!
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『ウォーフェア 戦地最前線』

評点:★3.5点(5点満点)©2025 Real Time Situation LLC. All Rights Reserved.©2025 Real Time Situation LLC. All Rights Reserved.

リアルな「戦闘映画」が背景化するもの

戦争は愚かしく、悲惨で、理不尽で、野蛮だ。

現在進行中のものも含め、歴史上すべての戦争がそうだった以上、異論の余地はない。

本作はアレックス・ガーランドと共同で監督を務めたレイ・メンドーサが、実際にかつてアメリカ海軍特殊部隊員として遭遇した戦闘を、当時の戦友たちの証言に基づいて再現した作品で、そのリアリズムが売りである。

そして実際、小休止状態から突如として激しい攻撃に晒されることになった兵士たちの混乱は、音響や特殊効果も相まって非常に「リアル」に感じられる。

とくに興味深いのは「どこで、何のために、誰と交戦しているのか(させられているのか)」がどこまでも曖昧なところだ。

報道やニュース解説を通じて知った情報をもとに俯瞰的な視点で大局を語る態度とは真逆の、最前線の兵士が直面せざるを得ない「いま、ここでの状況をいかに突破できるか(あるいはできないか)」についての感覚を本作は突きつける。

それがユニークな映画体験であることは間違いないが、一方で危うさも感じるのは、戦争自体の持つ根源的な不条理さや悪が背景化されてしまうからだ。

それが「戦闘映画」と「戦争映画」の違い、ということなのかもしれないが。

STORY:2006年、イラク。監督を務めたメンドーサが所属していたアメリカ特殊部隊の小隊8人は、敵地でアルカイダ幹部の監視と狙撃の任務に就く。ところが事態を察知した敵兵から先制攻撃を受け、突如全面衝突が始まる


監督・脚本:アレックス・ガーランド、レイ・メンドーサ
出演:ディファラオ・ウン=ア=タイほか
上映時間:95分

全国公開中

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