日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが新作映画をレビューする『高橋ヨシキのニュー・シネマ・インフェルノ』! 2024年韓国ナンバーワン大ヒットの最恐"墓破り"ホラー!

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『破墓/パミョ』

評点:★3.5点(5点満点)

©2024 SHOWBOX AND PINETOWN PRODUCTION ALL RIGHTS RESERVED. ©2024 SHOWBOX AND PINETOWN PRODUCTION ALL RIGHTS RESERVED.

五行思想攻撃はゲーム的だ

オカルト、シャーマニズムから歴史の暗部、さらにモンスター的な要素まで盛り込んだお化け屋敷映画でサービス満点。

風水師や葬儀師から成る主人公グループもそれぞれキャラクターが立っていて、ある意味『ゴーストバスターズ』的なチームワークで怪奇現象と対峙していくのも面白い。『ゴーストバスターズ』と違って彼らの武器がヴードゥー的な土着感溢れる儀式やまじないなのも興味深く、そういう儀式場面の高揚感も観ていて楽しい。

また、基本が風水なので、とんでもないモンスターというか霊と対決する際に、五行思想に基づく発想で「金(金属)の相克は木、それも水に濡れた木だ!」というような発想をするところは、ゲームにおいて敵の属性に応じて攻撃するのにそっくりでそこも楽しめる。

それはゲームがそもそもそういう五行思想のようなものを「属性」として取り込んでいるからだが、それが逆転して「あっ、これはゲームみたいなやつだ!」と思えてしまうのが面白いのである。

一方、いろんな恐怖を取り込んだ総合お化け屋敷的な楽しみはあるものの、ショックシーンはそれほど多くなく、あまり怖くもないので、ホラー映画が苦手な人でも安心して楽しめるはずだ。

STORY:巫女とその弟子は、跡継ぎが代々謎の病気にかかる家族から、桁違いの報酬で依頼を受ける。すぐに先祖の墓が原因だと気づき、風水師と葬儀師も合流。4人はおはらいと改葬を行なうが、その墓には恐ろしい秘密が隠されていた......

監督・脚本:チャン・ジェヒョン
出演:チェ・ミンシク、キム・ゴウン、ユ・ヘジン、イ・ドヒョンほか
上映時間:134分

全国公開中

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