5月23日(日)、AKB48の単独コンサートが神奈川県・ぴあアリーナMMで行なわれ、メンバー64人が登場した。

この前日に行なわれた「峯岸みなみ卒業コンサート」がレジェンドメンバーの登場で大盛り上がりだったのに対し、今のメンバーだけで何を見せられるのか? 1年半ぶりの単独コンサートはグループの未来を占う大事な舞台。プロデュースを任されたのは、AKB48の大看板で現役最強アイドルの柏木由紀だった。

スタートで「今日は48曲、ノンストップでいきます!」と総監督の向井地美音が宣言すると、会場にどよめきが走る。「マジで48曲連続でやります。付いてきてよ!」と柏木がファンを煽り、そして『大声ダイヤモンド』、『サステナブル』といったヒットシングル曲でたたみかける。

続いてチームごとのパフォーマンス。王道系チームAは『君に会うたび 恋をする』、体育会のチームKは『スクラップ&ビルド』、アイドル系チームBは『呼び捨てファンタジー』、妹系チーム4は『猫アレルギー』など、チームの個性を全面に出した曲で魅せる。

ユニットブロックでは山内瑞葵、千葉恵理、小栗有以ら新世代センターにスポットを当てつつ、さらにアイドル系メンバー、大人系メンバー、ダンスを得意とするメンバー、歌唱力に定評のあるメンバーに分けられ、それぞれに見せ場を作る。続いて16期生、ドラフト3期生など、加入時期でチーム分けをしてパフォーマンス。

一番の盛り上がりポイントである本編ラストブロック。通常のコンサートはシングルメドレーになりがちだが、今回は『ファースト・ラビット』、『Only today』、『君と虹と太陽』など、シングル曲ではないが、テンションブチ上がりな曲も混ぜ込む構成。そしてラストは、ファンのへの感謝を歌った『ファンレター』。メンバーが挨拶をしながら、ステージを降りていく。

全員がいなくなってステージが暗くなる。普段ならファンによるアンコールの掛け声が始まるのだが、ほんの数秒でメンバーが再び登場! メンバーはもちろん、見ているファンにも休憩する時間を与えないノンストップコンサート! そして本当のラスト『真夏のSounds good!』。最高の笑顔でポースを決めるメンバーたち。48曲完走だ!

最後にサプライズで、AKB48単独でのシングルを9月に発売することが発表された。SKE48、NMB48などの姉妹グループが参加しない、単独でのリリースは10年ぶり。柏木が「コンサートと同じぐらいシングルを待っていたと思うので、けっこううれしいかも......」と話しながら、まさかの涙。

さらには久しぶりのテレビレギュラー『乃木坂に、越されました。~崖っぷちAKB48の大逆襲~(仮)』が7月からスタートすることも発表された。乃木坂46は10年前のデビュー時に「AKB48の公式ライバル」を名乗っていたが、まさかのタイトルにメンバーもファンも思わず苦笑い。だが、終了後の影ナレで岡田奈々が「乃木坂越えてやるぜー」と叫ぶと、ファンは大きな拍手で応えた。

今回のコンサート、色んなメンバーがカメラに映り、名前のテロップをしっかり入れる、そしてユニットはそれぞれの個性を生かした組分け。大きなコンサートは人気メンバー中心になりがちであるが、できるだけ全員が輝けるように配慮した柏木らしい演出だった。48曲連続という挑戦も、最後はメンバーたちが全員笑顔。その満足度を物語っていた。

最後の1期生だった峯岸が卒業して、ここから本当の"AKB48第2章"がスタートした。国民的アイドルグループと言われたAKB48だが、乃木坂46をはじめとする坂道シリーズにその座を奪われ、昨年末にはついにNHK紅白歌合戦の連続出場も途絶えた。

そんな中で行なわれたコンサートは、「もう一度、AKB48を盛り上げるんだ」というメンバーの覚悟を見せてくれた。そして乃木坂46へのライバル宣言。再び天下取りへの道が始まった。