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元男闘呼組、Rockon Social Clubの成田昭次と、A.B.C-Zの戸塚祥太の対談が実現。『人生はとんとん』、ギター、これからの活動......話は尽きなかった
今年1月、元男闘呼組のボーカル&ギター・成田昭次がグループの活動休止、逮捕、芸能界引退、奇跡の復活までを赤裸々につづった自叙伝『人生はとんとん』を上梓。
発売直後、後輩に当たるA.B.C-Z戸塚祥太がXにあるポストをした――。
* * *
「この本を読むことができて自分が豊かになった。涙が足りなくなった。繰り返し観る映画のように、何度でも吞む酒のように、会えるかもしれないと期待してしまう夜のように、もう一度をもう一度したい。本当は僕は成田さんのようになりたかった。そうだ。朝だ。戸塚祥太」(A.B.C-ZのXより)
成田 今日は、よろしくお願いします。
戸塚 よろしくお願いします。奇跡のような場を設けていただき、ありがとうございます。
成田 こちらこそ。僕が事務所を退所したのが1998年。戸塚くんが入所したのって?
戸塚 1999年ですね。
成田 ちょうど入れ違いだ。実は膝を突き合わせて話をするのは今日が初めてだよね。
戸塚 はい。ただ僕はずっと前から男闘呼組と昭次さんに憧れてました。今やっている舞台『BACKBEAT』でギターの演奏もするんですけど、練習したスタジオが都立大学駅だったんで、昭次さんが再上京後に働いていたとんかつ屋の「さつまや とんとん」にも行きました。
ちょうど昼休憩中だったんで食事はしてないんですけど、僕にとっては聖地巡礼でした。
成田 じゃあ今度、一緒に行こうよ。戸塚くんは2022年、男闘呼組の復活ライブにも来てくれたよね。そもそも男闘呼組を知ったのはいつだった?
戸塚 ジュニア時代、(元Hey! Say! JUMPの岡本)圭人が初めて立ったステージにA.B.C-Zがメインで出ていて。そこに(圭人の父で元男闘呼組の岡本)健一さんがスペシャルゲストで出てくださり、男闘呼組の『Midnight Train』を一緒に歌ったんです。
成田 そこで『Midnight Train』!
戸塚 カッコいいですよね。もう一発で心をつかまれて。僕はソロで『Burn it』をカバーさせていただいたこともあります。男闘呼組の曲、もう全部好きなんですけど、『PARTY』や『秋』は特に好きっすね。
成田 『秋』はバラードバージョンもあるから、いつかセッションしたいね。
戸塚 ぜひお願いします!
成田 健一とは交流が今も続いてるんだね。
戸塚 はい。僕、不思議な体験をしていて。なんでそんなこと聞いたかわからないんですけど、コロナ禍のタイミングで健一さんに、唐突に「バンド、またやらないんですか?」って聞いたんです。
健一さん、「うん、考えてる」って。しばらくして、男闘呼組の再始動が発表されて、「このことだったんだ! この目で見なきゃ!」って、東京ガーデンシアターの復活ライブ、チケットを5枚買って友達を誘って行ったんです。しびれましたね。
成田 あの日、楽屋で挨拶しに来てくれたのが初対面だったね。
戸塚 昭次さんの自叙伝が出ることを知って、絶対に読むぞって決めて。手元に届いた日の深夜に読み始めたんですけど、"はじめに"の「人生の選択をすべて間違えてきたようにも思う」って一文、自分自身もふとしたときに思ったりもするんで、一気に引き込まれてしまって。
止まらなくなり一気読みして、朝5時くらいに読み終えました。最高の映画を一本見たような感覚になっちゃって。その気持ちを自分の中だけで消化できなかったんですよね。勢いに任せて投稿してしまって。
SNSに書いたら、昭次さん本人に届いてしまう可能性もあるのに、そんな想像すらできなかったんですよ、そのくらい高揚してしまって(笑)。
「最高の映画を一本見たような感覚になっちゃって。その気持ちを自分の中だけで消化できなかった」(戸塚祥太)
成田 ありがとう。詩的な感想すごいうれしかったよ。
戸塚 この自叙伝を読んで、男闘呼組や昭次さんのどこに僕が惹かれるのか答え合わせができたというか。昭次さんだけ、重力がなんか違うんすよ。
成田 この年になっても、地に足が着いてない(笑)。
戸塚 違います、違います。たぶん、生きざまというか、生きてきた時間が漏れ出てるんだと思うんですよね。
本に書かれてましたけど、大工時代に日射しが強くやけどしてしまうので、職人仲間とトラックの下で日射しを避けたエピソードだったり、50代で再上京して、ゼロからとんかつ屋で働いたり。
なかなかできない経験をして、いろんな世界を見てきたからこその存在感なんだなって。常に困難な道を選び続けられたのは本当にすごいです。
特に名古屋で過ごした10年間で育んだものすべてを投げうって、男闘呼組再始動のために再上京を決断したことには震えました。
戸塚祥太が発売後すぐに購入し、一気読みしたという『人生はとんとん』。書籍には付箋がびっしりと貼られていた
成田 そもそも全部ね、自分がまいた種だから。まいたからには自分で刈り取らないといけない。ケジメをつけないといけない瞬間って、誰しもあると思うんだよね。
結局人生って、その繰り返しでもあって。もちろん、「なんであえて険しい道を選ぶんだよ。よしゃあいいのに」って言われたりもした。
でも、やっぱり険しい道だからこそ、普通だったら感じられないものを感じたり、見えない景色を見たりできるわけで。だから、選べるなら険しい道を選んだほうがいい。
「険しい道だからこそ、普通だったら感じられないものを感じたりできる」(成田昭次)
「成田昭次のこれまでを読んでくれてありがとう。とても心に響く言葉でした。戸塚祥太のこれからの物語を楽しみにしています。」(冒頭の戸塚の投稿に対しての成田の返答。Rockon Social ClubのXより)
戸塚 僕は今年40歳になります。40代をどう過ごしたらいいかアドバイスをいただけませんか?
成田 どうだろう。40代って今振り返ると、僕の場合は、一番中途半端だったかな。なんか見えなかったんだよね。これからの人生、何を探して、何を目指して、どこに向かって進めばいいんだろうって。迷いが多かったな、今振り返るとね。
アドバイスなんておこがましいけど、今自分が抱いている、"これだけはやり遂げたい"ってことがあるなら、一刻も早く動き出したほうがいい。挑まなかった後悔って、一生つきまとってくるものだから。でも、何十代だろうと、何をするにも楽しむことが何より大事だと思うな。
戸塚 胸に刻みます。
成田 個人的な希望を言わせてもらうと、戸塚くんがバンドをやってる姿を見たいな。せっかくギターをここまで続けてるんだから。ちなみにA.B.C-Zはデビューして何年?
戸塚 来年が15周年ですね。
成田 今、グループはどんな感じ? メンバーと一緒にごはん食べに行ったりする?
戸塚 メンバー全員そろっては、あまりなくて。以前は焦ってたんですよ。グループ感というか、メンバーの距離感みたいなことに。「これでいいのかな?」って。でも、ずっと仲はいいので、この距離感も自分たちらしいのかなって受け入れられるようになってきましたね。
成田 まだ旅の途中なのかもしれないね。グループって、同じ乗り物に乗って、ある地点を越えると大きな変化が起きたりするから。僕たちも男闘呼組時代は全員で食事なんて全然なくて。でも今、本当によくそろって食事に行くようになったし、絆もより深まったからね。
戸塚 その地平線にたどり着いたとき、自分たちはどうなるのか楽しみです。自叙伝を読んで改めてグループって、メンバーって、いいものだなって思ったんですよね。
「ありがとう」も「ごめんなさい」も、いつでもメンバーに言っていいんだって教わったというか。メンバー間で恥ずかしいとか、変に意地を張ったりとかする必要はないんだなって。
成田 若い頃はメンバーだけじゃなく周囲のアドバイスも受け入れられなかったりするよね。でも年を取ると、変なプライドがなくなって、素直に耳を傾けられる。自分が本当に信頼できる人、心通わす人の言葉に。年を取るのも悪くないよ。
戸塚 昭次さんのような年齢の重ね方、僕もしたいです。事務所の大先輩に当たるわけで、昭次さんのDNAがもしかしたら僕の中にも0.01%でも存在するんじゃないかなって。
だから、僕も昭次さんのような大人になれるんじゃって空想が僕の支えです。自叙伝、何度も読んで付箋だらけになってしまったんですけど、後輩たちにグループや将来についての相談を受けたり、助言を求められたら、僕が何かをアドバイスするより先に、まずこの本を差し出します。「読んでみて」って。
それくらい、この本には多くのヒントや答えが詰まっているので。『人生はとんとん』は、僕にとって特別な一冊で、もちろんファンの方々にとっても。きっと昭次さんや、メンバーの皆さまにとっても。
同時に僕たちのジェネレーションにも、僕の下、さらにその下の世代のコたちにとっても、うん。この本が出版された意味は、とてもデカイと思います。
成田昭次(右)はストラトキャスター、戸塚祥太はビンテージのジャガー。それぞれ愛用の一本を手にギター談議にも花が咲いた
成田 今日話をして、性格的に似ている部分が多いなって。ライバル心みたいなものが希薄で、誰かを蹴落としてまでとは思えない性格とかさ。
戸塚 確かに似てますね。
成田 ある意味で言うと芸能人向きではないよね。僕は、絶対に間違って入ったって思ってる(笑)。
戸塚 僕もです(笑)。
成田 間違えちゃったんだけど、もう入っちゃったんだったら続けるしかない。途中で投げ出すのは嫌だから。戸塚くんと共通点がもうひとつあって。それが、事務所に入って、デビューさせてもらったってことで。それはすごく誇りに思っていいことで、財産だと思う。
それは芸能の世界で一生やっていこうが、別の道を進もうが関係なく、永遠に。「大丈夫。あなたには何かあるんだよ」って言ってもらえたというかさ。
戸塚 今でも背中を押してもらっている気はしますね。
成田 うん。だから、そういう意味でも自信は絶対持っていていいと思う。
戸塚 そのとおりですね。
成田 今日はいろいろ話せてよかった。
戸塚 僕もです。
成田 今度「とんとん」にとんかつを食べに行こうね。あと、もしよかったら、今やってるバンドRockon Social Clubに遊びに来てよ。
戸塚 ありがとうございます。必ず行きます!
スタイリング/馬場圭介(成田氏) 嶋岡隆(Office Shimarl)(戸塚氏) ヘア&メイク/橋本孝裕(成田氏) 奥山信次(戸塚氏)
●成田昭次(なりた・しょうじ)
1968年8月1日生まれ、愛知県出身。88年、「男闘呼組」のボーカル&リードギターとしてデビュー。その後、芸能界を引退するも2020年に音楽活動を再開。22年に期間限定で復活を果たした「男闘呼組」で再度注目を集め、寺岡呼人プロデュースのバンド「Rockon Social Club」「NARITA THOMAS SIMPSON」でボーカル&ギターを務める。
●戸塚祥太(とつか・しょうた)
1986年11月13日生まれ、東京都出身。「A.B.C-Z」のメンバーとして、2012年にDVDデビュー。最近の出演作に、舞台『真夜中に起こった出来事』『アーモンド』、映画『MAD MASK』『炎かがよへ』、ドラマ『凛子さんはシてみたい』『極道上司に愛されたら』など多数。26年6月9日からソロツアー「戸塚祥太 GUERRILLA LOVE TOUR 2026 40END」を開催予定。